LINEで送る
Pocket

27〜30/JAN/2015 from Santiago to Calama

ビーニャからサンティアゴに帰った夜はジャスミンの家に泊まらせてもらって、その次の朝にサンティアゴを出発。

バスでチリ北部にあるカラマという街を目指します。
 

ジャスミンにお別れを言って家を出ようとすると、手作りケーキを持たせてくれました。

「バスでお腹が減ると思うから。」

わざわざ僕たちの行動食を作ってくれていたなんて…。

”ありがとう…。ジャスミン。”
P1282599
 


 

サンティアゴ〜バスに揺られる事24時間ぐらい。

カラマの街に到着したらとりあえず昼ご飯。

チリ北部はペルーやボリビアに近いので食事がガラッと変わりました。

薄味のチキンスープや魚フライ、あとスープパスタみたいなやつ。

これだけ頼んで全部で4000ペソ(800円)ぐらいだから値段もお手頃。

これでチリのホットドッグ生活からようやく抜け出せそうです。笑
P1293486
 

腹ごなしが出来たらさっそくお出かけ。

かの有名なチュキカマタ鉱山に行ってみます!
 

地理の教科書にも出て来るので名前を聞いた事があるという人も多いと思いますが、チュキカマタは世界最大の露天掘りの銅山。

そんなチュキカマタ鉱山への見学ツアーがカラマから出ていて、しかも無料で参加する事ができるらしいので、さっそくタクシーに乗って鉱山を経営している会社の事務所へ向かいました。
 

途中乗っていたタクシーが信号待ちをしていると、突然車の窓から銃を突っ込まれてかなりビビったのですが、ただのストリートパフォーマーでした。

心臓に悪いから脅かすのはやめてください…。笑
P1293481

10分ぐらいで事務所へ到着すると、ツアーの参加者がたくさん来ていました。

受付の女性に今日のツアーに参加したいと言ってみると、なんと今日のツアーは満員。

それどころか1週間先まで予約で一杯らしい…。
P1303498

そんな…。

さすがに何もないカラマで1週間も待つ訳には行かないし、もう諦めるしかないのかな…。

僕たちが二人でがっかりしていると、受付の女性が言いました。

「キャンセル待ちならできるわよ。参加できる保証はないけど、何日か待ったら可能性はあるかもしれないわ。」

”…”

”じゃあ明日の同じ時間にまた来てみます。”

楽しみにしていた鉱山へ行けないのは残念だったけど、今日の所はキャンセル待ちのリストに名前を書いてもらってカラマのセントロへ戻ってきました。
 

街を歩いていると壁にトリックアートが描かれた通りとかもあって意外と面白い。
P1303675

夜になると閑散とするので治安は悪そうだけど、焼き鳥の屋台が出ていたりロックバンドのライブが開かれていたりしてそれなりに楽しめました。
P1292606
 


 

そして次の日。

昨日と同じ時間に鉱山を経営している会社のオフィスに行ってキャンセル待ち。

ツアー開始時間になると予約している人の名前が順番に呼ばれて行くのですが、既に来ていない人がいるらしく受付のお姉さんがこっちに目配せ。

これはいけるかも!
 

そして予約者全員の名前が呼ばれ終わった後、僕たちにヘルメットとベストが手渡されました。

やったー!!
P1303505
 

ツアーは無料なのにも関わらず、リッチに大型バスでチュキカマタの街へ。

でもこの鉱山のあるチュキカマタの街は、街と行っても今は誰も住んでいません。
P1303533

鉱山の規模が大きくなるにつれ空気の汚染が酷くなり、町の人たちは2008年に一斉に別の街へと移住して行きました。

だから、今のチュキカマタの街はゴーストタウン。
P1303558

飲み屋や銀行がそのまま残っていますが、街には人っ子一人いません。
P1303575

でも不思議な事に、そんなゴーストタウンにある公園の芝生に水やりをしている人がいました。

気になったのでツアーから離れて走って行って話しかけてみます。
P1303567

すると、おじさんはこう答えました。

「そうだよ。ここには今は誰もいない。」

「でも年に数回、ここに住んでいた人たちが帰って来るんだ。その時のためにこうやって毎日水をやっているんだよ。」
 

そう。この街は今はゴーストタウンになってしまっているけど、少し前まではたくさんの人たちが他の街と変わらない普通の暮らしをしていたのです。

だから例えここが今ゴーストタウンになっていたとしても、チュキカマタで生まれ育った人にとってはここが故郷。

そんな元住人たちは年に数回ここに戻って来て、自分たちの家を訪れたり、かつてのご近所さんたちで集まってワイワイ食事をしたりするそうです。

チリの経済を支えるこの鉱山も、そんな人たちの色んな想いの上で成り立っているんですね。
P1303569
 


 

ゴーストタウンを抜けて採掘をしているエリアに入ると、そこは巨大な工場地帯。

採掘した岩を砕く機械や、ベルトコンベヤー、鉱物を運ぶための線路が並んでいて、まるでSF映画みたいです。
P1303670

これは銅の製錬をする施設。
P1303591

ちなみにチリの銅生産量は世界1位。

なんと世界の生産量の44%を占めるそうです。

モリブデンもアメリカ、中国に次ぐ3位。
 

ここで作られた銅が、世界各国へ輸出されて行くんですね。
P1303550
 

そして工場地帯の先にあるチュキカマタ鉱山の心臓部では世界最大の露天掘りが行われていました!

それがこれ!
P1303660

写真では大きさが伝わらないかも知れないので、望遠レンズに付け替えてちょっと寄ってみましょう。
P1303640

もうちょい。
P1303638

はい、来ました。
P1303633

この写真に写ってるショベルカーとトラック。

一見そこら辺の工事現場でみかける普通のショベルカーとトラックに見えるかも知れません。

でも違います。

全然大きいです。みなさんがイメージしてるのの5倍ぐらいあります!笑
 

この二つの車両に近づく事が出来たので、その写真をどうぞ。

どっちの写真にも大型の4輪駆動車が写っているので、比較するとその尋常じゃない大きさが分かると思います。
P1303586

いやぁ、デカい!!笑

ガイドの説明によると、下の巨大なトラックは1台4000万円で、タイヤ一個がなんと300万円!

使うガソリンは1分間になんと3リットルだそう!!
P1303650
 

そんな信じられないくらい巨大な乗り物が、信じられないくらい巨大な採掘場の中を移動していくんです。

その様子を遠くから見ていると、まるでアリの巣の中でせっせと作業をする働きアリみたいに見えてくる。
P1303637
 

よく星空を見た時に似たような気分になる事があるんだけど、今回のは宇宙とは違って身近な巨大さというか、よりリアルに自分たちの小ささを感じる事ができました。
 

人間もアリも同じなんだ。

なんかよく分からないけど、そんな変な事を考えさせられる不思議な体験でした。笑



Facebookで最新の更新情報をお届けしています。
「いいね!」ボタンを押してフォローしてね◎