LINEで送る
Pocket

01/APR/2014 in Rikuzentakada, Onagawa, Kesennuma

今日は石巻から北へ向けて海岸線添いに車を走らせます。

途中、何度も津波の浸水区間を示す標識が現れる。
P4011015

P4011163

すれ違う車は大型トラックがかなりの割合を占めていて、いかに多くの労力が復興事業に捧げられているかが見てとれました。

まず訪れたのは南三陸町。
テレビで何度も見た事がある防災対策庁舎。
3階立てのこの建物の屋上がすべてつかるほどの高さの津波が押し寄せた。
この建物の前に立ち津波の高さを思い浮かべ、人間の小ささを感じずにはいられませんでした。

こんな高さ…ひとたまりもない。
どんなにもがいてもあがいても、どうにもならない。
P4011022

P4011029

陸前高田。

いくつか海岸線の町を見た中で、陸前高田だけは異質だった。
今まで見た町は、がれきが撤去され何もない更地になっていたけれど、この町は近未来都市のようになっていた。
sP4011159
高さ何十メートルもある巨大な設備が山からこの町に向かって伸びてきていて、町全体に張り巡らされようとしていた。
陸前高田のシンボルである一本松がどこにあるのかさえ見つけられなかった。
sP4011157
聞くところによると、山を削ってこの町全体を高台にするのだとか。
トラックで運ぶと10年かかるが、この設備を使えば3年でできるとのこと。
でも、本当にこの町の人はそのことを望んでいるのだろうか?
いったいどれくらいのお金がこの埋め立てに必要なのだろう。。
おそらく、被災者が求めているのは場所へのこだわりではなく、コミュニティの再編。
昔ながらの近所付き合いを復活させたいのだと思う。
それならもっと別の方法もあるんじゃないかな。。。
調べてみないと確かな事は言えないけど。
 

海岸線に7万本もあった松の中で唯一残った一本松。
松は死んじゃったけど、町のシンボルとして保存するために特殊な処理をして、またここに戻ってきた。
陸前高田市が募金を募り、目標の1億5千万円に到達したんだとか。
この一本松は、それだけ必要とされる存在なんだ。たとえ息絶えていても。
P4011132

津波の威力は、木を簡単にへし折ってしまうほど大きかった。
P4011093

道の駅はそのままの状態で保存されていて、
中は配線がむき出しでがれきでいっぱいになっていた。
sP4011096

sP4011103

この日は風が強く、風が吹くたびに中のがれきが不気味な音をたてる。
この光景をみて、震災遺構も簡単じゃないという話が少し分かった。
いつ、がれきが飛び出してきて、近くの人に危害が及ぶか分からない。
どんどんぼろぼろになってしまうし、保存するのも大変。
 

女川町。
鉄筋コンクリートの建物は津波にも強いと言われてきたけど、この町ではたくさんの鉄筋コンクリート建物が倒壊してしまった。
sP4011284
旧女川警察署
P4011303
江島共済会館。
倒れてしまい、十数メートル移動してしまっている。
緑色の部分が天井だった部分。
P4011325
P4011324
P4011323

この施設のすぐ近くに、七十七銀行女川支店がありました。
震災後、津波が来るから屋上に避難するようにと指示があり、13人が屋上に避難しました。
そして、12人が亡くなったそうです。

目と鼻の先に高台があり、走れば1分の距離だったにも関わらず、多くの命が失われてしまいました。
屋上に立ち、迫り来る津波と自らの死を直視しなければならなかった方々。
目の前の高台に避難しなかったことの後悔と絶望を思うと、本当にいたたまれない気持ちでいっぱいになります。

津波の予報を正確にできていたなら、どれだけ多くの命が助かったんだろう。



Facebookで最新の更新情報をお届けしています。
「いいね!」ボタンを押してフォローしてね◎