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15/MAY/2014 in Galapagos Islands

朝5時。目覚めると、停電していました。
この暑いのに扇風機もなしで蒸し風呂状態。しかも断水していてトイレの水も流れない。

宿の人に理由を聞いても、二人ともまだスペイン語がちんぷんかんぷんで分からなかったので、諦めて出かける事にしました。


今日は歩いて行ける自然保護区”Toturga Bay”へ。

宿から徒歩約30分。
“Toturga Bay”のビーチまでは遊歩道になっていて、フィンチやトカゲなどを見ながらの散歩が楽しめます。
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遊歩道を1時間ほど歩くとビーチに辿り着きました。
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でもこのビーチは波が高く危険なので、泳いではいけないことになっています。

ウミイグアナを見たい私たちは、砂浜をさらに端まで歩く。
途中、ウミガメが卵を産み落としたと見られる目印の旗がたくさん。
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さらに歩くとラグーンがありました。
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岸にはかっこいい鳥。
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ラグーンの辺りをぶらぶらしていると、いました!
野生のウミイグアナ!!
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彼らが気まぐれに泳いでくるのを観察して楽しみます。
だいごろが防水カメラで水中から、私が望遠レンズをつけたカメラで陸上から撮影。
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私は苦手な岩場歩きをして写真に挑戦するものの、いい写真が一向に撮れず、すっかりお疲れモード。
朝から5時間も歩きっぱなしで、おやつも持ってこなかったのでお腹もぺこぺこ。

すっかり疲れ果てて、だいごろに帰りたいと言ったけど、まだ物足りないらしい。写真好きは時間がかかる。。

いつもならじっくり観察できるのでもう少しここに居たい所だったけど、今日はすでに体力の限界。
歩いて帰ったらくたくたになるのが目に見えていてちょっとうんざり。
仕方なく、いじけながらビーチに座って休む。


待つことおよそ20分。

潮がどんどん満ちてきて、座ってる場所が濡れそうになってきたので、
立ち上がる。
 

と、突然 左のお尻に激痛が!!
 

見ると、小さい軟体動物がくっついている。色は鮮やかな青色。
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ヒルに違いないとびっくりして、急いで手で外す。
刺された所は泣きそうな程痛い!
ヒルに刺されたことなんて今まで一度もない。
こんなに痛いなんて!

「だいごろ!だいごろ助けて!なんかに刺された!痛い!!」

人目をはばからず、遠くのだいごろに助けを求める私。

その時だいごろは長らく待ってようやく巡ってきた絶好のウミイグアナチャンスに興奮し、絶賛動画撮影中。
動画を途中で止めなければならない事に苛立っている。

必死にだいごろに来てもらって、今起こったことを訴える。

でも、そのときさらに続いていたイグアナチャンスにまだまだ撮影し足りないだいごろ。

「…分かった、ちょっとだけ待ってる。」

私自身も痛いだけで、我慢できると判断し、離れたところで待つ事に。
 

だいごろはラグーンに戻って撮影を再開。

でもそれからしばらくすると、みるみるうちに私の症状が悪化。
お尻も痛いし、足の付け根まで痺れが!

「だいごろー、早くー、助けてー、戻ってきてー、早くー、だいごろー」

と小声で繰り返し、サングラスの中で号泣しながら、だいごろを待つことさらに10分。

だんだん立っていられないほどの痺れと痛みを感じ前かがみになる私。

どうしても我慢できなくなって、もう一度だいごろを呼ぶ。

「だいごろー!」

尋常ではない私の状態に気づき、飛んで戻ってきただいごろ。
すぐに水を飲ませてくれて、身体を支えてくれました。
 

それから、その場にいた監視のガイドに対応を確認する。

「ああ、大丈夫、濡れた砂でも塗っておけばすぐに治るよ」

言われた通りにした。

(…けど、実はこれは誤った俗説。
毒針を体内に擦り込むことになってしまう。

正しくは海水で洗い流し、触手を除去します。
手を使うと二次災害になるので、厚手の手袋やタオルなどを使用。)
 

ひとまず元来た道を少し歩くけれど、一向に良くならず、
下腹に痺れと痛みを感じ、呼吸も荒くなって普通に息ができない。
喋るのも息絶え絶え。

だいごろに支えてもらっても歩けなくなり、ビーチに横たわる。

「ハァ、だいごろ、ハァ、たおる、ハァ、かぶせてほしい、ハァ、ハァ」

呼吸もままならない。

苦しい。
身体が思い通りにならない。
これだけ苦しく呼吸してるけど、体温は低く、手足が痙攣してきた。

ビーチに倒れ、タオルを被せられたまま考える私。

このまま炎天下にいたら余計に体力を消耗してしまう。
日陰のある遊歩道の入口まで、あと1kmぐらいはあっただろうか。
まずは日陰を目指して歩くしかない。

無理矢理にでも歩くことを決める。
 

だいごろにもう一度支えてもらって、歩いてみる。

呼吸は荒く、痺れと痛みも身体の中心まで広がる。
倒れているよりはいくらか歩いている方がましな気がしたけど、やっぱり歩けなくなってもう一度横たわる。

「きっこ、大丈夫?!」
頷く私。

「苦しい?」
もう一度頷く。

遊歩道の入口まで1km弱。
そこからタクシーが入れる保護区出入口まではさらに一時間以上歩かなければならない。

遠い。
ほんとに遠い。
でも何とか歩かないといけない。

激しい呼吸で横たわりながら、はるか遠い道のりを思い浮かべ、絶望する。

砂浜の砂をぎゅっと握りしめ、やばい、どうしよう、と呟く。

ああ、早く昨日の安宿のベッドに辿り着きたい。
あそこで休みたい。

苦しい…でも、さすがに死にはしないだろう。なぜか楽観的な私。
意識もはっきりしてるし、走馬灯も見えてない。
早く笑い話で済ませられるようになつまたらいいのに。
旅は続けられるかな…。

今は痺れと痛みが足の付け根から、下腹部、胃のあたりまで広がってきている。
心臓まで痺れたらさすがに危険になってくるかも。
 

だいごろが、近くの人にお願いして、空っぽになってしまった私たちのペットボトルに水をいくらかもらってくれた。

「これは痛み止めだから、飲んでみなさい」
と、ドイツ人夫婦。

痛み止めを飲んで、水を飲んで、もう一度起き上がって歩き始める私。

ドイツ人のおじさんが右肩、だいごろが左肩を支えてくれる。
このおじさんが、力持ちなのと背丈が私を支えるのにちょうど良く、とても歩きやすかった。
ドイツ人のおばさんが、私が荷物を持ってあげるから、と助けてくれる。

やっぱり歩いている方が気が紛れるのか楽になってくる。
痛み止めの効果もあったかな。

何とか遊歩道の入口まで辿り着いた。
そこからしばらく歩いて、日陰に到着。
水をもらって休憩。
 

そこから先は、サーファーのイングランド人の兄さんにバトンタッチ。

今からサーフィンするところだったんだけど、見るに見兼ねて助けてくれた。

しばらく歩くと痛み痺れの症状がましになってきた気がして、サーフィンのお兄さんに遠慮してしまって、あとはだいごろと二人で行けるよ、と言ってサーフィンのお兄さんと別れる。

そこからは、だいごろと二人で歩く。
でも、片側しか支えられていないと自分の体重を支えるのに思った以上に力が必要で、また呼吸が乱れ始める。

苦しいときは、遠慮なく人の力を借りよう。
そう決めて、次にすれ違った人に支えるのを手伝ってほしいと、だいごろに伝える。
 

10分ほど歩いてすれ違ったのはスペイン人の若夫婦。
遊歩道の真ん中あたり。
ここから20〜30分遊歩道の最後までの道のりを、ずっと支えてもらうことに。
水もペットボトルごと分けてくれました。

せっかく来た道を引き返すことになってしまったことが申し訳なく、
ありがとう、と言うと、「of course!!」と何度も言ってくれる優しい夫婦でした。

遊歩道の出口に着いた頃には症状はだいぶ軽くなっていて、呼吸も落ち着いてきました。

その先はタクシーを呼んでもらって、病院まで直行。
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遊歩道の管理人が病院まで付き添ってくれました。
診察中にいつの間にか去ってしまったので、お礼を言いそびれました。
そういえばタクシー代払ってないけどどうなったんだろう…。


病院でお医者さんに見てもらうと、これはクラゲだ、とのこと。
ひとまず英語が喋れるお医者さんだったことに安堵する。

だいごろが撮った写真を見せる。

「これは悪いクラゲだ。でも、ここまで強い反応が出るのは珍しいよ。」

宿に帰って調べてみるとwikiにも確かにその姿が!!!

カツオノエボシ。
日本にもいるクラゲです!!
(詳しくはこちら▶︎http://ja.wikipedia.org/wiki/カツオノエボシ)
 

その後、抗アレルギーの飲み薬を飲まされ、注射もしてもらった。
海外での注射は不安だったけど、ちゃんと新しい袋から注射針を出して、消毒もしていたので受けておく事にした。
最後は患部に塗り薬を塗布されて終わり。
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病院のベッドで数分休むと今までの症状が嘘みたいにけろっと回復。
普通に呼吸できることが嬉しかった。

もうだいごろに支えてもらう必要もなくなり、自力で歩いて、二人でピザを食べて帰ったのでした。


いろんな人に助けてもらって、無事回復できて、ほんとに良かった!

だいごろも、倒れてからの道中に私をずっと支えてくれたのはもちろん、いろんな人に助けを借りてくれて、私の代わりに説明してくれて、とても頼もしかったです。
炎天下の中で1時間半以上も私を支えながら歩いて疲れているはずなのに、私の水を確保するために自分は一滴も水を飲まずにがんばってくれました。
でも、すぐに助けてくれなかったことがちょっとだけ小憎たらしい。笑
 

最後に、私が号泣して待ってるときにだいごろが撮影した動画を公開。

私にもしものことがあったら、イグアナを見る度に悲痛な思いをしてただろうねー、とちょっぴり嫌味を言いながら、笑っていられる今。

あっぱれ!笑



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