カウチサーフィンのちょっと意外な活用法。
27/JUL/2015 in Shiraz
今日もおなかは相変わらず絶不調だけど、例によって日中は外出しないといけないので頑張ってお出かけ。
(詳しくは前回と前々回の記事をご覧下さい。)
朝一にやって来たのはピンクモスクという相性を持つ、マスジェデ・ナスィーロル・モスク。
朝に光が差し込んで綺麗だからと、重たい足を引きずってやってきました。着いたのは朝8時半ごろ。
でも、この季節は窓の半分がカーテンで隠れています。
中はこんな感じ。
一人100,000リアル(400円)もしたのに、たいしたことなかった。カーテンが閉まってたし。
モスクは無料で入れるところも多いので、損した気分になっちゃいます。
でも写真で見るとなかなか綺麗。ここは実際よりも写真映えがするところなのかも。
だいごろはまあまあ綺麗だったと言っていたので、私の体調が悪すぎてあんまり感動できなかっただけかもしれません。
今日もカウチサーフィンの家には夜の7時まで帰ることができない。
戻る場所がないってつらい…。
昨日から下痢がひど過ぎるから今日は宿に泊まりたかったけど、だましだましがんばってみることにした。
昨日ごはんを振る舞ってもらったし、今日はお返しに夕食を作ると約束してたから。
モスクには清潔なトイレがありました。
私は近くにトイレがある安心感から離れられず、昼過ぎまでこのモスクに居座ってしまいました。
朝8時半から12時半まで4時間も。この小さいモスクにこんなに長く滞在する観光客は一人もいないと思う。
トイレには全部で6回ぐらい行ったんじゃないかな。
天井の装飾をぼーっと眺めること4時間。
ついにモスクが閉まる時間になって、このモスクを出ることにしました。
私は下痢でダウンしてたけど、4時間ずっとモスクの中にいただいごろによると「長く滞在したおかげでステンドグラスに差し込む光の角度が変わって行く様子を観察する事ができた。すごく綺麗だった。」そうです。笑
モスクを出たら、ぶらぶらと街歩き。
と言っても、それほどうろつく体力もないので見つけたのはフルーツレザー屋さんぐらい。
フルーツレザーはフルーツを潰してぺったんこにしたおやつ。
ちょっと酸っぱいプルーンみたいな味。
昨日に引き続き街にある城壁にやってきて、地元の人みたいにピクニック。
食べているのは、トルシーと呼ばれるピクルスです。美味しい。
シーラーズにはトルシー屋さんが本当にたくさんあって、通りが全部トルシー屋さんで埋め尽くされている所までありました。
それから、イランビザを申請する時に必要な招待状(インビテーション・レター)を発行してくれた代理店にお金を支払いに行ったりしました。
(イランビザの取得について詳しくはこちら▶︎【イランビザ】インビテーション発行代理店、トビリシ&バトゥミでの申請情報)
そして夕方。家に帰る前に今日の夕ご飯の食材の買出しです。
まずはお肉屋さんに行って牛肉を買いました。
ん?何か下の方に見慣れないものが…
羊の頭!!
そう言えば街を歩いてた時に羊の頭を丸ごとぐつぐつ煮たスープのお店を見かけた。
イラン人はよく食べるらしいけど、匂いがキツすぎて下痢の私はとても食べる気にならなかった。
そして隣りの店でお米と野菜も買って、今日のごはんの買い出しは完了。
約束の7時よりも1時間早いけど、もう体力が限界だったので6時に家に帰らせてもらいました。
ハイデが笑顔で迎え入れてくれます。
家に入ったら少し休ませてもらって、元気が出てきたら調理開始。
今日も作るのはいつも通り肉じゃがです。
料理が出来たらいつものようにビニールシートを敷いてその上にお皿を並べます。
食器を並べて準備をしていると、家族がいっぱい集まってきました。
おばさん、おじさんも近所に住んでるんだって。イラン人は家族を大切にする文化が強い。
人がたくさん来たので量がちょっと少なかったけど、みんな美味しい美味しいと言って食べてくれました。口に合ったみたいでよかった。
病人の私は特別メニューの卵粥。
水が少なくて卵ごはんみたいになってるけど。笑
この卵粥を食べた途端、ぴたりと下痢が収まったのでした。
やっぱり下痢にはお粥!先人の知恵って素晴らしい。
ごはんを食べながらホストの家族と一緒にお話。
今日はお父さんのアリ、お母さんのハイデ、娘のアナとアルマの4人家族。
それにおばあちゃんとおじさん、おばさんも一緒にわいわい話します。
アリは中古パソコンの売買、修理、部品交換の仕事をしているそうなのですが、びっくりしたのはアリの勤務時間。
なんと出勤するのは11〜14時、18〜21時の6時間だけ。
昼休みが4時間もあるので、家に歩いて帰って来てご飯を食べて、昼寝してからもう一回職場へ歩いていくそうです。
一緒にごはんを食べに来ていたおじさんも、働くのは9〜14時の5時間だけと言っていました。
彼がアリの親戚のおじさんです。私たちの血圧計で測定中です。
「お金はそんなに要らない。家族とゆっくり過ごす時間が大切だからね。」とアリ。
でも、そういうスタイルで働くのは日本ではすごく難しい。羨ましくなってしまいます。
”今日はピンク・モスクに言ってきたよ。アリたちはよくお祈りしに行くの?”
「ううん。僕はお祈りのためにモスクに行ったことがないんだ。」
イランの正式名称は”Islamic Republic of Iran” イラン・イスラム共和国。
なのに、意外にもイラン人は敬虔じゃない人も多そう。
モスクでお祈りしている人は見かけましたが、道端でお祈りしてる人は見たことがありません。
スーダンやエジプトやヨルダンでは、お祈りの時間になったらどこでも絨毯を敷いてお祈りしていたのに。
でもみんな神の存在は信じているそうです。なんだか意外です。
アナやアルマも同じだって言っていました。
ところで、今、娘さんたちは夏休み中。
2人とも小学生でなんと4ヶ月も夏休みがあるんだそう!
その他にも冬休みとかもあるみたいだから、全部合わせたら1年のうちに半分ぐらいしか学校に行ってないんじゃ…。
毎日ゆっくり過ごしている…かと思いきや、そうでもないみたい。
この一家は習い事に熱心で、スイミングスクールは週に3回。他にもいつくか習い事をしているそう。
中でも英語の勉強に熱心で、英会話教室に夏休み中は毎日のように行くそうです。
妹のアルマもいつも英語の教材を床に並べて、家族に英語を教えてもらっていました。
それに、CNNやBBCと言った英語のテレビ番組もよく見ていました。
イランではなぜか衛生放送の設備を買うと海外の衛星放送がぜーんぶ無料で見れちゃう!
もちろん違法だそうですが…羨ましい環境です。
勉強の甲斐あって、英語が流暢なアナ。
アルマも、まだ8歳なのに随分英語が喋れます。
しかも、私たちみたいな見知らぬ大人が来ても2人とも堂々としてる。
”ところで、どれくらいカウチサーフィンでゲストを受け入れたことがあるの?”
「うーん、150人ぐらいかな。」
!!!
アリとハイデは大ベテランのホストでした!
そんなにたくさんのホストを受け入れるのは、娘たちに英語を実践で身につけさせ、社会性を養わせる為なんだそう。確かに、子供たちにはすごくいい環境。
アナとアルマがしっかりしているのも頷けます。
カウチサーフィンでこうやって海外の人をたくさん受け入れることで、子供は世界に目を向けるようになるし、外国人に対しての遠慮とか抵抗とかなくなるし、英語もきっと喋れるようになる。
カウチサーフィンの力ってすごいな!
カウチサーフィンを活用して、子供の国際性を養うのはいい方法かも。
いろいろお話も出来てイランの文化も知ることができた。
体調が悪くて苦労したところもあったけど、今回もカウチサーフィンして良かった。
アリ・ハイデ一家に感謝です!
kicco
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