LINEで送る
Pocket

2~4/AUG/2015 in Yazd

私たちがやってきたヤズドの街はゾロアスター教の中心地としても知られています。

ゾロアスター教の歴史は紀元前10世紀と古く、ペルシャ人のほとんどが信仰する宗教でした。イスラム教が台頭するようになってからは、多くのゾロアスター教徒がインドやパキスタンへ移住し、イランでは少数になってしまったそうです。ゾロアスター教文化の中心地であるヤズドでもゾロアスター教徒はおよそ1割ほどしかいません。

ゾロアスター教は火を崇める宗教。
私たちには全く馴染みがない宗教だけど、どんな宗教なんだろう。
 

ゾロアスター教の寺院へ

そんなゾロアスター教の事を知ろうと、まず訪れたのはアーテシュキャデというゾロアスター教の寺院。

歩いている途中で見かけた建物に描かれた火みたいなマークはゾロアスター教と関係しているのかな?
P8020072

ここが寺院の入口。
P8040015

入ってすぐに見えたのは丸い池と簡素な建物。
P8040019

アフラ・マズダと言われるゾロアスター教の神様が建物の入口に祭られていました。
ちなみに日本の車メーカーの「MAZDA(マツダ)」は、この神様の名前が由来だそうです。
P8040052

寺院にはゾロアスター教徒であろう人たちが礼拝に訪れていました。
服装や見た目ではイスラム教徒との区別がつきません。
P8040051

中は会議室のみたいで殺風景。
P8040024

天使のような人の絵。
開祖ゾロアスターでしょうか。ペルシャ語の説明があったけど読めないから全然分からなかった…。
P8040032

寺院の中央の奥には燃え続ける炎。1500年以上前から絶やされたことがないという聖火です。
P8040044

寺院の中にあったのはこれだけ。
この寺院はゾロアスター教の中ではかなり重要な位置づけにあるそうですが、真ん中で火が燃えているだけと言う簡素さ。
いろんな宗教の建築物を見てきたけど、ここまで主張しない宗教は初めて。驚きです。
 

沈黙の塔

次に向かったのはゾロアスター教でかつて鳥葬のために使われていた「沈黙の塔」。

泊まっている宿からバスに乗って向かいます。
行き方は宿の人が丁寧に教えてくれました。

まずは宿からベヘシュティー広場まで歩いて、メフラブ広場までバスに乗ります。
P8020080

メフラブ広場でバスに乗り換え、しばらくすると沈黙の塔が見えてきました。
(地元では「ダフメ」と呼ばれています。近くの人に聞いたらどのバスか教えてくれるはずです。)
P8020083

バスを降りると、地元の女性が行き方を教えてくれました。
P8020087
 

ゾロアスター教の墓場として知られる「沈黙の塔」。

ゾロアスター教では、火が神聖なものとされていて、それ以外にも空気、大地、水も神聖視されています。だから、それらを人の遺体で穢すことが良しとされないという背景があって、鳥葬という方法を選ぶようになったそう。今はイランでは鳥葬は禁止されているので、イスラム教徒と同じく土葬されています。
 

バスを降りてしばらく歩くと見えてきました。
沈黙の塔は小高い丘の上にあります。
ちなみにここは数年前までは無料で見学できましたが、私たちが行ったときはきっちり塀で囲まれていて有料になっていました…残念。
P8020089

ここには2つの丘があってそれぞれの上に塔がありますが、私たちは高い方の左側に登ってみることにしました。
P8020093

沈黙の塔の麓には昔の街並が残されています。
P8020096

こんなところで生活していたんだな。
P8020102
P8020226
 

強い日差しを浴びて今にも崩れ去りそうな建物の間を抜けて、左側の塔へ向かって歩きます。
P8020122

坂を上り切り、最後の階段を登って塔の上部へ。
P8020160

塔の中に入ります。
P8020164

入ってみると、中にはただ丸い穴が空いているだけ。
日陰に座って休みながら、ここに亡くなった人が運ばれていた時代の事を想像してみます。
P8020165

この塔から、右側に見えていた塔が見下ろせました。
周りには殺伐とした砂漠が広がっています。
P8020194

塔の近くには白い墓標がたくさん立っているのが豆粒みたいに見えています。
P8020151

こうやって見てみるとここが砂漠の街だと思い知らされます。
街中には街路樹があって、道もほとんどきれいに舗装されてるし、砂漠にいることを忘れてしまう。
P8020150

遠くには険しい山々があって、木々は全く生えていない。
じっと見ているとはりぼてみたいに見えてきます。
P8020013

こんな所でかつては鳥葬が行われていたなんて。
すごく不思議な空気が流れる場所でした。
 


沈黙の塔から宿への帰りはヒッチハイクに成功。
乗せてくれたのは服や布の卸をしている自営業の男性で、中国やトルコによく買い付けに行くんだと教えてくれました。

彼が乗っていた車は韓国のKIAの車。55,000ドルしたそうです。
「日本で同じ値段出したらレクサスが買えるでしょ。でもイランではすごく高いんだ。」と言っていました。レクサスの値段を調べてみると車種によっていろいろだけど400~1000万円ぐらいだから、55,000ドルだったら確かにレクサスが買えそう。経済制裁の影響で車の値段は高いんだろうな。

ドライブの途中で、洗車のお店に立ち寄りました。
洗車は全自動の機械でやるタイプで、一回200円ぐらい。イランの物価を考えると安くはないけれど、こまめに洗っているみたいです。
P8020233

洗車が終わった後は、彼の目的地とは方向が違うのに、私たちの宿があるヤズドの中心部までわざわざ送り届けてくれました。
 


初めて身近に触れたゾロアスター教。
とっても簡素で、派手な教会やモスクを見慣れた私にはそれが逆に新鮮に感じられました。
火、水、土、空気。自然にあるものを崇拝しているからこそ、余計な装飾は要らないのかもしれません。

また一つ、知らなかった文化に触れることができた一日でした。



Facebookで最新の更新情報をお届けしています。
「いいね!」ボタンを押してフォローしてね◎
The following two tabs change content below.