まさかの大失敗!肉じゃが焦がした…。
31/JUL~1/AUG/2015 in Tehran
アラビさんとロシャナクさんの親戚の家でお世話になった帰り。
おなかいっぱいで夜道を歩いていると、ゴミが道のわきに捨てられているのを見つけました。
こんなところに捨てちゃうのかと思ってたら、「テヘランでは毎日ゴミを回収しに来てくれるんだよ」ってアラビさんが教えてくれました。
不法投棄じゃなくて、ちゃんと回収されるからこの場所に捨てていたみたい。
日本でも週に2回しか生ゴミは回収されないのに、テヘランでは毎日捨てられるなんてすごいな。
イラン人は綺麗好きだからかな。
アラビさんの家に帰る途中、アラビさんが「朝ごはんを買って帰ろう」と言って、あるお店に寄りました。
羊肉を煮込んだスープに小麦粉とかシナモンなどのスパイスとかが入っているイランの朝ごはんの定番料理です。
「明日の朝ごはんにするんだ。」と言った言葉通り、翌朝のごはんで食べさせてくれました。
量はそんなに多く見えないのに、すごくカロリーが高いみたいでおなかにずっしりきます。
イランのお粥みたいな存在だそうです。羊肉とシナモンの組み合わせがすごく不思議な味でした。
朝ごはんを食べ終わったら、今日はお昼ごはんを私たちが作る番。
アラビさんと一緒に買物に出かけます。
家の近くには大きなモスク。
イランの人はイスラム教のシーア派。
シーア派のお祈りは一日3回なので、一日5回お祈りをするスンニ派の国々よりもアザーン(お祈りを呼びかける声)を聞く機会はとても少ない。
まずはイランリアルが少なくなってきたので、両替屋さんを探します。
私たちがイランでこれまで両替した時は銀行か、道端に立っている闇両替屋さんのどちらか。
でもアラビさんが連れて行ってくれたのは意外な場所でした。
それがここ、貴金属屋さん!
テヘランのような都会では、闇両替屋さんよりもレートがいいみたい。
店によってレートが違うので、何件か探して両替してもらいました。
現金が手に入ったら、八百屋さんやスーパーに寄って必要なものを買い出します。
それにしてもすごい数!
この写真に写っているのは全部スイカかメロン。
道端でもトラックに山積みにされたスイカやメロンをよく目にしました。イランでは今の時期が旬です。
帰りは公園を通って帰ります。
トレーニングマシン(?)がたくさん並んでいました。
これまでに行ったどの公園にも置いてあったし、イランの人たちはピクニックだけじゃなくて運動も大好きみたい。
家に帰ったら、いつものように肉じゃがを作ります。
あとは、アラビさんが食べたいと言っていたお好み焼きも作ることにしました。
肉じゃが用の野菜を切って鍋に放り込み、味付け担当のだいごろが味付け。
火にかけて、しばらく煮込みます。
それからお好み焼きの準備。
今日のお好み焼きはエビ入りです。
エビはイスラム教徒でも食べられるので、スーパーで普通に売っていました。
キャベツを切って、種を作って。
夢中で準備していたら、嫌な匂いがただよってきました。
!!!!!
こ…焦げてる!!
なんてこった!
だいごろもすぐ匂いに気付いてやってきて、2人で呆然として鍋を見つめます。
近くで見ていたロシャナクさんも心配そうな表情で眉毛をハの字にしていました。
恩を返そうとしたのに鍋を真っ黒焦げにしてしまってしょんぼり…。
なんでこんな料理下手なんだろう。
「肉じゃがはだいごろの担当やんか…」ってぼやいてみるも、キッチンにずっと立っていて気付かない自分のバカさ加減に情けなくなってきます。
私がすっかり落ち込んでいると、だいごろがテキパキと動き出しました。
新しい鍋を取り出して、焦げていないところを救出します。
そして、もう一度味付けして、なんとか完成。
ちょっと焦げた香りがするし、醤油が中国製だったこともあって味付けが濃くなってしまったけど、なんとか食べられる味に回復。
お好み焼きも完成しました。
肉じゃがはちょっと微妙な反応だったけど、お好み焼きは喜んでもらえたみたいで良かったです。
「私は食べたことあるけど、ロシャナクはお好み焼きを見たことも食べたこともないから。」とアラビさんも嬉しそう。
それにしても、簡単な肉じゃがを焦がすなんて…ねぇ。
お昼ごはんの後は、ゆっくり寛ぎながらお話。
アラビさんの家ではテレビでNHKのニュースが見れました。
久々の日本語のニュースや日本料理を見て懐かしくなります。
アラビさんはNHKを見ていると日本にいた頃の事を思い出すそうで、
「そういえば猿岩石が面白かったなぁ。」とアラビさん。
猿岩石!
懐かしい。アラビさんに言われるまですっかり忘れていました。
3人で話していると、ロシャナクさんがおやつを用意してくれました。
「いい奥さんでしょ」と、アラビさん。微笑ましいです。
出してくれたメロンはめちゃくちゃ甘くて美味しい!だいごろは大のメロン好き。幸せそうでした。
「神戸の地震の時大変だったでしょう。」
阪神大震災が起こった1995年。
あのとき、アラビさんは関東に住んでいて、私たちがいた神戸のことを心配してくれていたそうです。
その後もいろいろ話していると、アラビさんが何やらアルバムを取り出してきました。
見せてくれたのはアラビさんが日本にいたときの写真。アラビさん若い!
富士山に何度も登っていて、山頂で撮った写真もありました。
「この人が、日本にいたときの親友。ジムで知り合って仲良くなったんだよ。」と、アラビさん。
「ずっと会いたいと思っていて、ぜひイランに来てほしいんだけど、イランは危ないからって言って来てくれないんだ。」「僕が日本に行くのはビザの関係で難しいからね。」と、淋しそうな表情を浮かべていました。
いろんな話をして盛り上がっていると、いつの間にか夕食の時間。
今日もロシャナクさんが作ってくれました。
さすがロシャナクさん、完璧に美味しい料理があっという間にできあがりました。
あー、私も料理上手になれたらなぁ…。
私たちは今夜のバスでイラン南部のヤズドという街に移動するので、アラビさんたちとはもうすぐお別れ。
食事の後はアラビさんとロシャナクさんがバスターミナルまで送ってくれました。
いよいよお別れの時。
アラビさんとロシャナクさんには本当にお世話になった。こんなにホスピタリティに溢れる人ってなかなかいない。
そんな2人に私たちがお返しできること…
アラビさんには日本にいたときに仲良くなった親友がいる。
「仲が良かった友達に会いたい。それだけ。」アラビさんはそう言っていた。
日本とイラン。遠く離れた国。
アラビさんは日本に親友がいるけど、イラン人が日本に来るのはVISAのハードルが高くて難しい。
でも、日本からイランに行くのはそんなに難しいことじゃない。
もし、私たちが日本に帰ってアラビさんの親友に会って、イランの素晴らしさとアラビさんとロシャナクさんの事を伝えて、それがきっかけで彼がアラビさんを訪ねに来たら、きっと最大の恩返しになる。
その親友と私たちが会って、撮った写真をアラビさんに送って元気だよって伝えるだけでも嬉しいかもしれない。
少なくともそれぐらいなら、できるかな。
アラビさんにその話をしたら、その親友の名前と電話番号を教えてくれました。
「帰ったらやることリスト」に追加しておこう。
実は、アラビさんの家に行く直前、私たちは疲れていました。
空腹でうるさくて寝れないバス。美味しいごはんに全く有りつけない辛さ。絡みが多すぎて道を歩くのも一苦労のイラン人。規制が厳しくてブログを書きたいのにネットがつながらない不便さ。
イランでは良い事も多かったけど、大変な事も多くてやさぐれていた時期だったけど、この2人に泊めてもらったおかげですっかり癒されました。
ほんと、お世話になったなぁ。
ありがとう。
ちょっと涙目になりながらバスに乗り込みます。
今日はゆっくり眠れますように。おやすみなさい。
kicco
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