ラマダン明け当日のイランにヒッチハイクで突入!
18/JUL/2015 From Goris to Tehran
アルメニアのゴリスでめちゃくちゃ残念な民泊をした後、ブログをがんばって更新して、朝11時。
今日は今からイランのタブリーズという街まで行く予定。結構距離があるけど間に合うかな…。
まず向かうのはアルメニアのカパンという街。
ここからミニバスがあるみたいだけど所持金があまりなかったので、ヒッチハイクしてみることにしました。
すると10分もしないうちに1台の車が止まってくれました。
止まってくれたのは地元ツアー会社の専属ドライバー、ガギク。
カパンという隣町でドイツ人のツアー客を拾いにいくところだそうです。
乗り込むなり、山盛りのさくらんぼを手渡してくれました。
それから、ペットボトルに入ったコニャック、ウォッカ。どれもアルメニア名物だそうです。
さくらんぼ、すごく甘くて美味しい!今はちょうどさくらんぼの季節です。
コニャックはだいごろが試飲。
私はお酒弱いので匂いだけ嗅ぎました。すごくいい香り。
山道だったのでだいごろは少しの量で酔っ払って、車酔いと酒酔いでちょっと気持ち悪くなっていました。
この道はすごい景色が広がっています。
でも途中からは前の車も見えないほどの大雨。
ぐねぐね道で土砂降りだから運転が大変そうでした。
ドライバーのガギグが運転しながらツアー会社のボスにアルメニア語で電話したので聞いていると、どうやら私たちのことを話してるみたい。
しばらく話した後、だいごろに電話が手渡されました。
ボスは英語が喋れる人で、「私のドライバーがあなたたちを助けたみたいね。楽しんでね。」って言ってくれました。
カパンにはゴリスから1時間半で到着。
今の時刻は12時半。
カパンから次の経由地メグリへは、バスが15時の1本しかない。
そしてメグリからイランとの国境アガラークまではタクシーのみ。
カパンからのタクシー代はメグリまでが10,000ドラム(約2,600円)、アガラークまでは12,000(約2,800円)。
でも所持金は8,700ドラム(約2,200円)しかなかった。
バスを待つには時間があり過ぎたので、通りがかったタクシーと交渉してみたけどどうやっても所持金まで値切れない。
仕方ない。タクシーは乗れないので、ヒッチハイク開始。
ヒッチハイクに失敗したら15時まで待ってバスに乗っていこう。
ちなみにこの国でのヒッチハイクは親指を立てるんじゃなくて手を横にだしてちょいちょいっと手首を動かす感じです。
通りでヒッチハイクしていると、何度もタクシードライバーたちが話しかけてきます。
「俺の車に乗っていけ!」
”いや、お金がないから…”
数秒後に別のドライバーがやってきます。
「俺の車に乗っていけ!」
”だからお金がないって…。”
ヒッチハイクもタクシーが多いところだとやりづらい。落ち着かないなぁ。
しばらくすると、ドライバーたちも分かってきたみたいで遠巻きに私たちの様子を眺めていました。
国境が閉まるまでに何とか辿り着けたらいいけどなぁと思いながらヒッチハイクしていると、一人のタクシードライバーが話しかけてきた。
所持金全部で国境のアガラークまで乗せてくれるって。
助かった!!
タクシーに乗り込んだのは13時。
ヒッチハイクしている時からだけど、今日は雨がずっと降ってる。
ものすごい濃霧。景色がいいはずなんだけど何も見えない。
国境に着いたのは15時。
ここからはストール(ヒジャブ)を巻いて、サンダルを靴に履き替えます。
イランでは外国人でもイスラム教の教えに則った服装をしなくてはいけません。
本当は前髪が出てるのも、腰を覆うものがないのもあまり良くないんだけど、まあ外国人なのでそれぐらいは許してくれるかな。
タクシーを降りると雨も全然降ってないし、空気が乾燥してる。気温も上がった。
高い山をたくさん越えて来たからだ。
この道のすぐ先はもうイラン。
なんだか中東の匂いがしてきます。
イランの国旗の色でペイントされた橋を渡って入国審査へ。
でも、イラン人やアルメニア人がスタンプだけで通過していく中、私たちだけ別室送りになってしまいました。
苦労してとったビザに問題でもあったかと心配しましたが、指紋を取るためでした。
30分ほどで無事入国出来ました。
入国後はすぐに両替屋さんで両替。
50ドル両替して、1,600,000リアルを手に入れました。
ゼロが多くてややこしい。
でもさらにややこしいのは、現地の人は普通トマンという単位を使うこと。
10リアル=1トマンなので気をつけないといけません。
最高額紙幣は50,000リアルだったので、50ドル両替しただけで32枚もお札を持ち歩く事になりました。
国境でタクシーに乗ろうとすると、この先の街のジョルファまでで40,000トマン(約1,600円)と言われました。ちょっと高い。
国境を越えてしまえばもう時間に縛られる事もないし、道に出てヒッチハイクに挑戦してみます。
そしたら道路で待っているイラン人の2人組がいたので、タクシーシェアできないか頼んでみました。
最初は一緒に乗るって言ったのに乗らないって、なんやかんや話してる途中に、えらいたくさんのイラン人に取り囲まれる。
そして訳も分からないうちに集合写真。
写真を撮り終えると、集合写真を一緒に撮った中の2人がそのままジョルファまで乗せてくれました。
乗せてくれたのはシャバンとトヘエの夫婦。
さっき集合写真を撮ったのは2人の家族でした。
車の荷物入れは既にパンパンだったので、バックパックを中に持ち込んでぎゅうぎゅう詰め。
でも乗せてもらえるだけで本当にありがたい。
今日はイスラム教の断食月ラマダンが明けた日です。
ヒッチハイクで乗せてくれた2人も親戚一同で集まってお祝いしていたみたい。
ジョルファに向かう途中にも河原に車をとめてピクニックしている人がたくさんいました。
それにしてもすごい山々。
地層の縞模様がきれいに見えていました。
アルゼンチンの北部の山々にちょっと似ています。
ジョルファの街中に入ると、道路はひどい渋滞。
地元の人は何でもない道路わきの芝生にレジャーシートを広げてテントも張ってピクニック。
なんでこんなところで?
車通りも多いし人通りも多くて落ち着かなさそう。空気も悪いし。
でもほんとうにたくさんの、数えきれないくらいの人たちがそこらじゅうでピクニックやバーベキューをしていました。
その後、乗せてくれた夫婦がバス会社の場所をいろんな人にがんばって尋ねてくれて、バス会社まで連れて行ってくれました。
せっかくの休みの日なのに時間を取らせてしまって申し訳ないやらありがたいやら。
イラン人のホスピタリティはすごいと聞いていたけど、やっぱりすごい!めちゃくちゃ親切。
バス会社のオフィスでバスのチケットを買いたいと言うと、何故かバス会社の人の乗用車に乗せられました。
この車でタブリーズまで乗せてくれるのかな?、と思ってたらジョルファから15km離れたバスターミナルに着きました。
そしてバスターミナルでジョルファの隣のタブリーズ行きに乗ってそこからテヘランに行くかと思いきや、ジョルファから直接テヘラン行きのバスがありました。
やった!
でもVIPはなかった…。
イランのVIPバスはすごくいいっていう噂を聞いていたから乗りたかったのだけれど。
まあでもバスがあっただけ良かった。
バスの運賃は一人27,000トマン(約1,100円)。
760kmの道のりでこの値段って安すぎ!
乗り込んだら普通の4列シートのバスでした。予定通りに発車しました。
私たちは後ろから2列目の席。
びっくりしたのは一番後ろの座席。5人分の座席に大人3人と子供がなんと7人!
子供たちは奇声を上げるわ、だいごろはいきなり子供に殴られるわで大賑わい。笑
夜行バスだけど全然寝れなそうで心配ですが、何はともあれ無事イランに入国できました。ビザで苦労したから感動もひとしお。
明日からのイランでの生活が楽しみです!
kicco
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