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18〜20/MAR/2015 in Colonia Yguazu

私たちがアスンシオンからやってきたのはイグアス移住地。
今から50年以上前、1961年以降に日本からこの場所への移住が始まりました。

遠く離れたパラグアイへ移住することに決めた日本人たち。
金のなる木(コーヒー)が山ほど取れると言う話を信じてやってきました。
でも、実際は自分たちの手で鬱蒼としたジャングルを切り開いて農地を開拓していくしかなかったそうです。

 

イグアスで過ごす日々。

私たちがお世話になったのはペンション園田という宿。
園田家の隣に部屋がいくつかあって、そこに泊まる事が出来ます。
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創立者の園田一さんは、宿の運営の他にもテレビのコーディネーターをしたりしています。

下の写真は、俳優の宇梶さんとラーメン屋の古谷さんがラーメンを作りながら旅をする番組「ポンコツ屋台」で使われた屋台の一部。宿にその番組のDVDがあったので見せてもらいました。

現地で材料を調達してラーメンを作って地元の人に振る舞って。
ラーメン屋さんが夜中まで仕込みしてがんばっていました。
園田さんはこの番組の計画段階から参加し、ロケにも同行して通訳をしたそう。
ロケはトラブル続出で放送されていないエピソードもたくさんあって、かなり大変だったとか。

ウユニ塩湖やマチュピチュなど、私たちが最近行ったばかりのところを二人が旅していて、どこに行ったか分かるのが面白かった。
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園田家には犬が何匹かいて、だいごろがよく遊んでいました。
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日本を感じるイグアスを歩く。

宿に着いてから町を歩いてみると、外は暑くて日本の夏みたいな空気。

赤土の上を子供たちが走り回っています。
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夏の終わりを迎えたイグアスにはススキがたくさん。
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街の中心には赤い鳥居。
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公園の中には皇太子・皇太子妃が来られた時の記念樹がありました。
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ここにはパラグアイ人も住んでいるし、キリスト教徒の移住者もいるので教会もあります。
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日本人会の建物もありました。
ここで集会があったりするそうです。
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これは日本人学校。
子供たちは午前中にスペイン語学校に行って、午後から日本語学校に行くそうです。
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学校には自分でバイクを運転して来る子や
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お父さんの運転するこんな車に乗って来る子供たちがいました。
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お昼休みに外で遊ぶ子供たちはすごく元気です。
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みんなここで生まれた子供たち。
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「ねぇ、何してるの?」「どうして旅してるの?」

おしゃべりな女の子たちは興味津々。
普通の日本語で話されると、どこの国にいるのか分からなくなります。

「あのね、○○ちゃんと○○くんは両想いなんだよ。」
女の子はみんな恋バナが大好き。
 

木登りもひょうひょい!この身軽さは、今日本に住んでる日本人にはないかも。笑
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校庭には相撲の土俵もありました。
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しばらくすると始業の鐘。
みんなが朝礼台の前に整列して、ラジオ体操したり、日本の歌を歌ったり。
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「君が代」と「翼をください」を歌ってから、子供たちは元気よく教室に入っていきました。

ここは日本よりも、日本らしいかもしれない。
 

だいごろ、イグアスで久々の散髪。

だいごろの髪が伸びてきたので散髪したいと宿のスタッフの人に言ってみると、ついでがあるからと車に乗せていってくれました。

名前を聞きそびれましたが彼の両親は日本人。

パスポートはパラグアイと日本と2つ持っているそうです。
だから、日本人でもあり、パラグアイ人でもある。

交流会で一度だけ日本に行ったことがあるそうです。
「そのときに、一ヶ月かけて北海道から鹿児島まで旅行したんだ。
 もう一生日本に行くことはないかも。分からないけど。」と言っていました。

私たちも、もうパラグアイに来ることは一生ないかもしれない。
地球の裏側だから、誰にとっても簡単に来れるような場所ではない。
 

車で走るとあっという間に街の中心にある美容院に着きました。

美容院さくら。
移住地に住んでいる人はよくここに髪を切ってもらいに来るそうです。
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中に入ってみると日本の美容室みたい。
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だいごろ、髪切る前。
だいぶ伸び放題でうっとうしくなっていました。
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カットしてくれたのはいかにも美容師さんらしい女性。
日系2世です。

彼女がお店を開いてから今年で10年になるそう。

ブラジルで美容師の勉強をしてからパラグアイに帰って来たそう。
「あんまり勉強ってほどのことはしてないけどね。笑」
と言いながらも、とても丁寧にカットしてくれました。
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他のお客さんがやってくると、当たり前のようにスペイン語でお話。
日本にはこんなにスペイン語が流暢は美容師さんは滅多にいないだろうな。笑
やっぱりここはパラグアイだ。

ここに住んでいる人たちはバイリンガルが当たり前。
本人たちは当たり前すぎて何も思っていないだろうけど、スペイン語片言の私から見るとかっこいい。

美容師さんは若いのにもう孫がいるそうです。
娘さんは自分の子供に日本語を教えてスペイン語は教えない方針だそうです。
でも、美容師さんはそれじゃあ困るからと、孫にこっそりスペイン語を教えているって言っていました。
 

そんな感じで美容師さんといろんなお話をしているうちにカット終了。

さっぱりして良かったね、だいごろ。
散髪代は15,000グアラニー(約390円)でした。安っ!
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髪を切ってもらったら、頬のヒゲのもじゃもじゃが目立って気になってきただいごろ。
美容室に電気カミソリがあったのを思い出して、別の日にもう一度足を運びました。

すると、美容室には美容師さんのお母さんが来ていました。

お母さんは18歳のときイグアスへの移住を決意したそうです。
日本から2ヶ月半の長い長い船旅の末、南米に辿り着きました。

移住するには結婚していないとだめだったそうで、「とにかく日本を出たかったから、誰でもいいから結婚したんよ。」と笑いながら言っていたけど、それほど日本の戦後の生活が苦しかったってことだろうな。

どんな苦労をしたんだろうと気になったけど、自分の苦労はあまり話したくないみたいで、いくつか質問したけど軽い冗談で返されてしまいました。
 

しばらくお話していると、息子さんがお昼休みに帰ってきました。
美容師さんと息子さんの会話はスペイン語です。

息子さんは銀行で朝7時から夕方まで働いて、夜はイグアスからバスで1時間行った所にあるシウダデルエステの学校で経済の勉強。
帰るのはいつも夜の11時頃だそうです。忙しい。

「将来、何になりたくて勉強してるの?」と聞くと、おばあちゃんが「そんなんこんな若いのに決めてる訳ないよ!」と言い、「もー、ばあちゃんは黙ってて!笑」と息子さん。
そんな感じで冗談を言い合える仲良し家族です。

親子3代、みんな目元がよく似てる!
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久々の日本食に感動。

散歩の帰りは、街の中心にある農協に寄ってみました。
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中に入ってみるとびっくり!
日本食材がたくさん並んでいます!
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お客さんも日系の人が多い。
日本語が飛び交っていています。
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くまもん!こんな最新のものまで。
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働いている若者たちもみんな日系の2世、3世でした。
「こんにちは!」「いらっしゃいませ」「○○円ですね」みんな日本語!日本語が通じる!!
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下の写真は移住者のお母さんとそのお孫さん。
一緒に買物にきていて、やっぱりすごく仲良し。
なんだかここに住んでいる人たちは家族の絆が強いように感じます。
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滞在中に他の店にも行きましたが、南米の大きなスーパーに行っても絶対に手に入らないようなものが売っていてテンションがあがりました。
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あんぱん!!
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そして今日の戦利品はこちら。
納豆と梅干しとしょうが漬けとカルピス!!
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宿にある炊飯器でご飯を炊いて、
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お腹いっぱい食べました!
久々に食べた納豆が感動だったなぁ。
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夜ご飯のあとはまた外を散歩。

夕暮れ時のイグアスを歩いていると、日本にいると錯覚してしまいそうです。
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のんびりした空気がただようイグアスの町。

なんだか昔懐かしいような、子供の頃の日本に戻ったような気分になりました。

明日はそんなイグアス移住地の経済を支える場所に行って、居酒屋で町の人たちと盛り上がったお話です。



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