これほどまでにがっかりしたディナーは初めてです。
17/JUL/2015 from Yerevan to Goris
今日はアルメニアの首都エレバンの郊外にあるホルヴィラップ修道院に出かけてみます。
バスはエレバン駅裏のバス乗り場から。
一人350ドラム(約90円)。朝9時発の467番のバスで約1時間で到着しました。
(帰りは13:20, 15:20, 17:20です。)
バスを降りたところからしばらく歩きます。
すると、目的の場所が見えてきました。
小高い丘の上にあるホルヴィラップ修道院とその奥にそびえるアララト山。
雄大なアララト山。
右側が大アララト山で標高が5,137m。左側にあるのは小アララト山で3,896m。
小アララト山は富士山よりも高いのに、大アララト山と比較すると随分小さい山に見えてしまいます。
標高が高いから雲を被っていることが多いみたい。今日はよく見えてる方じゃないかな。
アララト山はノアの箱船が辿り着いたと言われている場所で、今はトルコの領土にあります。つまり見えているのはトルコの景色。
アララト山の一帯は古くからアルメニア人が多く住んでいましたが、オスマン帝国末期に強制移住がありトルコ領内からアルメニア人がいなくなってしまいました。
このときに多くのアルメニア人が虐殺されたと言われ、今でも対立が続いています。
修道院に近づくと、お墓がたくさん。
亡くなった人の肖像画が石に描かれています。
あまりに緻密に描かれているから、夜に歩いたら幽霊と間違えてしまいそう。
丘の上に修道院に上ってみると、たくさんの観光客で賑わっていました。
教会内部は質素で落ち着いた雰囲気。
修道院の中で壁に描かれた宗教画を眺めていると、突然外から”ウィーン!!”という大きな音が。
なんだろうと思って外へ出てみたら、ドローンを使って結婚式の動画撮影をしていました。
アルメニア美人だったから、きっと素敵な写真や動画がたくさん撮れてるんだろうな。
天気がいいから奥にアララト山がきれいに見えています。
修道院の周りは畑がどこまでも続いていて、アララト山の存在感が際立ちます。
でも、この大切な山は今はアルメニア人の土地ではない。
ここを訪れているアルメニア人たちはどんな想いでアララト山を見つめているんだろう。
帰りはバスもあったけど待ち時間がだいぶ長かったので、ヒッチハイクに挑戦してみました。
すると、たった15分ぐらいで一人の男性が止まってくれました。
英語は通じないのに、なんとスペイン語が通じた!
名前はペドロ。スペイン3年在住だからスペイン語がペラペラです。
久々にスペイン語を話しました。
ペドロは絵描きさんです。
スペインにいたときはたくさん絵が売れたけど、ここでは全然売れないと嘆いていました。
ホルヴィラップ修道院とアララト山の絵も描いていて、その絵をホルヴィラップのお土産屋さんに置いてきた帰りだそうです。
エレバンに着くと、中心部の公園に連れていってくれました。
普段はここで絵を売っているそう。たくさんの画家が集まっていました。
宿に戻って、トマトを食べながらしばし休憩。
アルメニアの野菜やフルーツはどれも新鮮で美味しい。
今日は午後からエレバンを出発するので、リダおばあちゃんにお別れ言いにいきました。
そしたらおばあちゃんはぎゅっと抱きしめてくれた。
リダの家に泊まっていた旅人の一人が言っていました。
「リダは優しいですよね。何かモノをくれるとかすごく手伝ってくれるとかそんなんじゃないけど、何日かいると優しいなって分かってくる。」
上手く説明できないけど、リダには不思議な優しさがある。
やっぱり、リダの家に泊まったのは正解だった。
さて、これから向かうのはゴリスという街。
駅前で乗り合いタクシーを探して向かいます。
人が集まるのを1時間ほど待って、タクシーが出発したのは15時半。
南に進むにつれ、だんだん緑が少なくなってきました。
途中、助手席に乗っていたアルメニア人のおばさんが「ちょっと止まって」と言ったところは、小さな市場。
桃やスモモ、さくらんぼといった果物がずらりと並んでいました。
袋いっぱいの果物を買ったおばさんたち。
はい、あげる、と手渡されたのはアプリコット。
アプリコットってジャムでしか食べたことなかったけど、このまま食べても美味しいんだ!
ヒッチハイクで乗せてくれたペドロも、アルメニアのアプリコットは世界一だって言ってた。
やっぱりこの国にも牛がたくさんいます。
そして5時間の移動の末、ゴリスに辿り着いたときにはもう真っ暗。夜の8時半です。
目星をつけていた宿に向かいました。
でもあいにく満室。
もうひとつ目星をつけていた宿に行ってみたけど、地図上の宿の場所を探しても探しても、そこには何もない。
仕方ないから手当り次第に宿を当たってみます。
でも、空室があるのは高い宿ばかり。
夜だし寒いし雨だし、だんだん気が滅入ってきます。
街を歩き回り、街の人に尋ねまくってやっとこさ1つ宿を見つけました。
どうやら普通のアパートの一室を貸してくれるみたいです。
(写真は翌朝に撮影したものです)
宿の人に話を聞いてみると、一人5,000ドラム(約1,300円)で、朝食と夕食を用意してくれるそう!
やった!
レストランはどこも閉まってるし、適当に電熱棒を使って袋麺を食べるぐらいしかできないと思っていたからごはんを用意してくれるなんて本当にありがたい。
部屋はきれいで広くて、いい感じです。
でも…
夕食と言って出てきたのは、
パン、トマト、クリームチーズ、バター、紅茶、クッキー…以上!
わ、わびしすぎる…前のジョージアの民泊のおいしくてたっぷりな食事を想像していたから、がっかり感が半端ない…。
でも、それ以上は何も出してくれず。
ひもじい思いをしながらベッドに横になりました。
そして翌朝。
朝ごはんを用意してくれたものの…
出てきたのは油でぎっとぎとのパスタ。ソースとか具は無くて、塩と油しか使ってない!
こんなパスタ見たことないよ。まずすぎる。この家の人は本当に料理ができないんだ…。
添えられていたゆで卵の殻を剝いてみてびっくり!
…半分しか茹だってない。
半熟って言う話じゃない。生卵と半熟卵の中間なんて見たこともない。
ゆで卵の作り方すら分からないのかな?
あまりに落胆した表情の私たちを見て、果物と切っただけのキュウリが出てきました。
しばらくすると、ポテトも出てきました。
でもこのポテトも油ぎとぎとで中までできていなかった。
それとポテトの奥にあるのはなんかよく分からない葉っぱ。これもただ洗っただけのもの。
昨日の夕食も今日の朝食も出てきたもの全てが調理されていないただの素材。
あまりにシンプル…。料理って言う概念がないのかな。
ごはんひとつでこんなにがっかりしたのは本当に初めて。
料理の腕ってほんとうに大切。
日本に帰ったら料理上手になれるようにがんばろっと。笑
kicco
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