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29〜31/AUG/2014 in Kassala

その日、夕食を食べる直前から少し胃もたれのようなものを感じていた。

でも、お昼ごはんをろくに食べていなかったから、空腹を通り越して気持ち悪くなってるんだと思っていた。

ゆうきと3人で夕食を食べているときも味はおいしい…けど、むかむかが止まらない。

どうも調子が悪いので宿に帰って寝ることにした。
 

 

深夜。

目が覚める。

どうも体の様子がおかしい。

部屋は暑いし蚊だらけ。

寝苦しいだけだと思う。

もう一度寝た。
 

 

深夜1時頃。

再び目が覚める。

ああ気持ち悪いなと思っていたら、突然強烈な吐気が!

鞄から急いでビニール袋を取り出す。
そして嘔吐。ぎりぎり間に合った。

さっき食べたラム肉が全部出て行ったのが分かった。

気分がましになったので、もう一度ベッドに横になった。
 

 

さらに深夜3時ごろ。

再び嘔吐。

もうお腹の中には何もないのに液体だけが出てくる。

そういえば戻したのなんていつぶりだろう。

多分10年ぶりぐらい。

久しぶりに経験する激しい嘔吐に気分まで落ち込んでくる。
 

それからも、蚊に何度も刺されるし暑いしでなかなか眠れなかった。
 

 

 

そして次の日の朝。

今度はひどい下痢。

何度も何度もベッドとトイレを往復する。

あー、つらい。。
 

ベッドに横になりながらこれまで食べてきた物を思い返してみたけど、どれも加熱調理されていたし、だいごろも同じ物を食べている。

全く思い当たる節がない。

しばらく考えていたけど分からず、その後だいごろが写真のデータを見返していた時にようやく気付いた。

もしかしてこの豆?!
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ハルツームからカッサラに来る時に乗ったバスで食べた豆。

周りの人が全員食べてたから、ついつい食べたくなって買ってしまった。

だいごろは寝てたから食べなかった。

特に美味しくもない塩で茹でただけの豆。

こいつのせいでこんなに苦しむことになるなんて。。
 

この宿は蚊も多いし暑い。

トイレも汚い。
トイレは…思い出したくもないけど、ぼっとんなのに浅くて汚物が溢れてた…。

こんな環境じゃあ全然休めない。。

そんな時、脳裏に思い浮かんだのは昨日お邪魔させてもらったゆうきの滞在先。

ああ、あそこには気持ち良さそうなソファーと、冷房と、清潔でちゃんと流れるトイレと、炊飯器と、たくさんの日本食があったな…。
 

ゆうきに電話して、休ませてほしい旨お願いしてみる。

「いいよいいよー!!」
と、快い返事。ほんとありがたい(′︿‵。)

こんな快適な場所。
ポカリまでもらって夕方までぐっすり休む。
P8301702
 

昼食はゆうきに貰ったそうラーメンを少しずつ食べました。
P8301621
 

夕方。
かなり気分が良くなってきたので、カッサラ一番の名所”タカ山”に行きました。
(タカ山の話は別の記事で詳しく書きます。)

そして帰宅するとゆうきが夕食を作ってくれてた。
めちゃ優しい!!感動!
スーダンに着いてから人の優しさに甘えまくる私たち。

でも、私の夕食はだいごろお手製玉子粥。
この国でお粥にありつける幸せを噛み締めながらゆっくり食べました。
 

 


その日の夜。

深夜1時ごろに下痢で目が覚める。
それから寒気。

エアコンを止めてもう一度寝る。

でも寒気が収まらない。
ブランケットにくるまってようやく眠れた。
 

でもそれからが辛かった。

寝付けたと思ったのもつかの間、熱っぽくなってきて一睡もできなくなった。

30分おきにトイレに行く。

下痢も今まで経験したことのないレベル。もう完全な液体。

汚い話だけど、お尻の穴からおしっこが出てるような感じだった。

もう何回トイレに行ったか数えきれないほど。
20回ぐらいは行ったんじゃないかな。

とにかくすごい頻度でトイレに行くものだから、おしり拭きすぎてヒリヒリ痛い。

とにかく夜が明けるのをじっと待ってた。
 

憎たらしいのはこの豆。
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それとコーヒー。
夕方まで調子が戻ってきてたのにコーヒーを飲んだ途端に悪化した。
刺激物だからかな。美味しかったんだけどな。
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もうろうとした意識の中で豆とコーヒーがぐるぐる頭の中を回る。
 

 


そして長い長い夜が明けてようやく朝が来た。

ゆうきとだいごろに症状が悪化したと告げる。

熱を測ってみると何と40.0度!!!
ゆうきから借りた、この体温計にそう出ていました。
P9011841
ちなみに体温計はオムロン製。やったね!
40.0度の写真撮っとけば良かったなぁ。

でもそこまで高熱だとは思ってなかった。。。
 

その後、ゆうきがすぐにお医者さんを紹介してくれ、予約してくれた。
しかもドライバーまで手配してくれる心遣い。
仕事で忙しいのにほんとにありがとう。
 

ゆうきが仕事に出かけた部屋でしばらく休んでいると、ドライバーがやってきて診療所へ。

たどり着いたのは…アラビア語なので診療所かどうかすら分からないこの場所。
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中に入ってみると、椅子が乱雑におかれていて患者が何人も待っていた。
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なんか…ぼろんぼろん。。
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ベッド…?大丈夫かな。。
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でも、この小さい診療所がなんとカッサラでは一番評判のいい診療所らしい。

ゆうきも看てもらったことがあるところ。
 

スーダンでは大きい病院に行くとあまり良くないんだとか。
専門性の低い医師が内科も外科も全部まとめて看ていることもあるみたい。

なんか…前評判を聞いてなかったら恐ろしくてこんな病院には来れなかったなぁ。
 

マラリアの検査で指に針で穴を開けられ血を取られ、検便をしました。
どうでもいいけど、「うんち」と「くそ」に該当する英語は知っていても、「便」をなんて言うか知らなかった。
「便」は”stool”と言います。旅行者の皆さん、覚えてね。笑
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それから、解熱のために注射をする。
隣の薬局から注射針を買って医師に持っていく。
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座って待っていると、後ろを向け、と言われる。
ええ!まさかこんな国で脊髄注射?!絶対いや!

でも抵抗する間もなく、容赦なくお尻にブスリ!

ああ、脊髄じゃなくて良かった…。
 

しばらくすると投入された薬が圧迫してきて、お尻がじんじん痛い…。

お尻注射初めて…。なんか…情けない。苦笑
 

診断結果は、「アメーバ赤痢と細菌性赤痢にダブルで感染している」と言われました。
赤くなかったから赤痢だとは思わなかったな。
 

名前はアメーバの方が強そうだけど、実は細菌性の方が強烈な赤痢。
30分置きにトイレに行く、高熱が出る、というのは細菌性赤痢の症状だったようです。

だいごろが付き添いで来てくれてたので、薬買いに行ったりお金払ったり細々動いてくれて助かった。
こういうときの人の力はほんと助けになるなぁ。

それから薬を処方され、無事に帰宅。

注射されて一時間も経ってないのに、37度ぐらいまで熱が下がってた。
 


夕方、ゆうきの上司のたなかさんが出張していたハルツームから帰ってくる。

勝手に居候しているので気を悪くされないだろうかとハラハラの対面でしたが、

「いつまででもゆっくり休んでくださいね」

と、やさしいお言葉。

なんかスーダンに住む日本人もやさしい人ばかりだ。
 

夕方にはすっかり平熱に戻った。
まだ食欲はないし、下痢はまだ下痢だけどだいぶ楽になった。

夕食はやっぱりお粥。
お粥が食べられる環境にここまで感謝することもなかなかないんじゃないかな。
 

次の日はだいぶ回復してきてお粥以外のものも口を通るようになってきたので、みんなで一緒に家でごはん。

夕食にはだいごろがハルツームで開発した新メニュー「野菜とシーチキンのカレー風炒めフライドポテト乗せ」をみんなに振る舞いました。
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…私も野菜切るだけ手伝ったよ。

私はまだ油っこいのは無理なので、やっと食べられるようになった病人ごはん。
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このお二人が恩人のゆうきとたなかさんです!
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この二人に出会ってなかったら、病院にも行けてないかもしれないし、おなかにやさしいごはんもゆっくり休める場所も絶対になかった。
本当に助けられました!!ありがたや!

そして、この二人を紹介してくれたあかおさんと、あかおさんを紹介してくれたえーねーちゃんとぜんたくん(きっこの姉夫妻)にも感謝!
いやー、人脈って大切!
 

結局、優しいお二人のお言葉に甘えに甘えて、この住まいに三泊もさせてもらい、何とかアメーバ赤痢と細菌性赤痢の攻撃を乗り切ったのでした。
 



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