ジョージアの楽しすぎる民泊 × 今も昔も怖い『復讐の塔』
07~09/JUL/2015 in Mestia
昨日無事にメスティアに到着して始まったナジの家での民泊。
ナジには子供が6人、孫が9人もいるんだって。
孫とよく遊んでいたナジの夫のジヴィ。
英語が堪能で民泊のお手伝いをよくしてれた、娘のアナ。
他に何人かいる娘の一人は首都のトビリシで建築の勉強中だと言っていました。
それからいつもビールを進めてくれるのは息子のジオルジ。
メスティアからさらに奥地にあるウシュグリという街までのドライバーをすることもあるそうです。
ナジの家にいると、いつも親戚がたくさん出入りします。
孫同士で一緒に遊ばせたり、交代で面倒を見たり。
言葉は通じないけど温かい家庭の雰囲気が十二分に伝わってくる。
ナジの家には動物もいます。子牛。
子犬と犬。
それからナジの家では洗濯機で洗濯もさせてくれました。いつもは手洗いだから助かる!
洗濯機ってすごいよなぁ。特に脱水!手洗いじゃいつも絞りきれなくて苦労するもん。
ごはんもたっぷりで美味しくて、申し分ない。
これは朝ごはん。
夜ごはん。
自家製のワインももらえます。
おやつの時間にはクッキーやお茶も出してくれました。
そして窓の外にはメスティアののどかな風景が広がります。
ナジの家での民泊、本当に楽しい!
さてそんなナジの家がある、ここメスティアは塔がたくさんある村として有名です。(上の写真でも外に塔が見えています。)
何も知らなければいい雰囲気だなぁ、って思うところですが、実はこの塔ができた理由はかなり怖い。
この塔の名は『復讐の塔』。
9世紀から12世紀に建てられました。
昔、この地方では『自分または家族の一員が危害や侮辱を受けた場合、必ず相手またはその家族に復讐を果たす』という、なんとも恐ろしい『血の掟』がありました。
復讐が復讐を呼び、争いごとが勃発したときは家族はこの塔に立てこもって籠城するようになりました。
今は平和そのものだけど。
ナジの家にも『復讐の塔』はあります。
ナジの息子ジオルジにお願いして登らせてもらいました。
2階のドアを開けると、復讐の塔への入口が見えました。
ジオルジがはしごを立てかけて登ります。
ちょっと怖い。でもこれぐらいなら大丈夫。へっぴり腰で登ります。
中に入ると、埃っぽい。
あるのは廃材。それと大量の土ぼこり。
次のはしごが待っていました。
ジオルジに続いて、一人ずつ登ります。
ジオルジが上の階に着くと、大量の砂埃が降ってくる。
はしごが手作り感溢れるからふらふらして怖いよ。
そして、さらに次のはしごが…
これは無理!!!
恐がりの私にはとてもとても登ることができなかった。
だってこのはしご、支えている土台がぺらっぺらの板!
もしこの板がバキッて割れたら軽く数十メートルは転落する!!
「大丈夫大丈夫。」とジオルジ。
私よりも絶対体重が重いジオルジが登ってる。
はしごと、はしごを支えている土台の板がジオルジの動きに合わせてゆっさゆっさ揺れる。
大丈夫…にはとても見えない。
”きっこはそこで待ってて。俺登ってくるわ。”
果敢にも登っていくだいごろ。
私は怖いし埃っぽいしでそそくさと塔から脱出。
だいごろの帰りを待ちました。
その後、さらにもう2段もはしごが待っていたそうです…。
そして、天井に開いた穴から塔の屋根の上へ。
塔の上から見た景色がこちら!!
すごい眺め!
他の家々の『復讐の塔』もたくさん見えます。
こんなにたくさん塔がいるほど、平穏じゃなかった時代があったんだなぁ。
ご近所さんと戦うなんて…想像もしたくない。
メスティアは散歩するだけでも楽しい村。
ナジの家から少し歩いただけでも、そこには馬に乗った村人がいたり、
雪山のこんな絶景が見えたりします。
メスティアは治安も悪くないので夜も散歩できました。
ライトアップされた復讐の塔は不気味な雰囲気でちょっと怖い。
それと、夜歩くときは足元に注意!
動物たちの落とし物がたくさんあるので。笑
メスティアには民泊ではなく普通の宿もたくさんあります。
実はナジの家に辿り着く前にも、他のゲストハウスに勧誘されたのだけれど…ナジの家にしておいて本当によかった!
ごはんも美味しいし、家族と触れ合えるし、塔にも登れるし、子供や動物に癒される。
どうせ泊まるなら、地元の家族と一緒に生活できる場所の方が断然楽しい。
メスティアに行くときはナジの家がおすすめです!
次回はメスティアのお楽しみ、トレッキングのお話。
今回の世界旅行の中でもすごく心に残っている絶景が待っていました!
※ナジの家の行き方※
だいぶ分かりにくい場所にあります。
中央広場から”Tamar Mepe St”を300mぐらい北東に進んだ辺りで人に聞いてみるといいと思います。