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29/MAY/2015 from Leoben to Zagreb

陽気なロバートの家を後にし、次に向かうのはクロアチアの首都ザグレブ。

でもザグレブまでは距離があるので、まずはレオベンの少し南の街グラッツを目指します。
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ロバートの家から街の外れまで30分ぐらいかけて歩き、そこで1時間ほどヒッチをしていると一人の男性が止まってくれました。

マルコという名の大学一年生で、石油科学エンジニア。
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日本の原子力発電所の事故について気になるようでいろいろ聞かれました。
“政府は安全だって言って放射能の基準を上げていっているけど、みんなは政府を信用してないよ”というと、マルコもヨーロッパの輸入品の放射能の基準が勝手に3倍にも増えていたことが許せないと言っていました。

“ところで、オーストリアには原発はあるの?”、と聞くと

「オーストリアには面白い話があるんだ。」と言ってマルコが話し始めました。

オーストリアでは原子力発電所を1972年から作り始めて、1978年にいざ運用しようとしたときに国民投票で「原発はオーストリアには要らない」っていう反対が多数になり、以来一度も稼働していないそうです。
10億ユーロも投じて作ったのに、今やただのゴミ。

酷い税金の無駄遣い…だけど、原発がない国っていいなぁとも思ってしまう。
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車が来ない。陸の孤島に閉じ込められる…。

マルコが降ろしてくれたのは高速道路の途中の休憩所。
と言っても、車が止まる所が10カ所ぐらいしかなくて、数十分に1台しか車が通らないところ。

もうちょっと前のサービスエリアみたいなところで降ろしてもらうかどうか迷ったけど、少しでも進んだ方が良いかと思ってここで降ろしてもらいました。

でもこれが大失敗だった。
ここにはトイレぐらいしかないからほんとに全然車が来ない。
かと言って高速道路に出てヒッチする訳にもいかないし。
なんかヤバい予感がする…。
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だんだんと日差しがキツくなってくる中、1時間経ったけど全く手応えなし。
まだ午前中だけど、このままだと最悪ここで野宿の可能性まである。
しかも野宿して明日になったからって乗せてくれる車が見つかる保証なんてない。

もうダメかもしれない…。
二人とも元気がなくなってきていたとき。
一度声をかけて断られたコカコーラの車に乗ったお姉さんがやってきた。

「喉乾いたでしょ?」
そう言って、営業用の水とジュースを分けてくれました。
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お姉さんは「乗せてあげられなくてごめんね。」と言ってくれました。

ありがとう。
このお姉さんの暖かい優しさに二人とも元気づけられました。
 


そして、この場所でヒッチハイクを始めてから2時間半。
ようやく乗せてくれる車が見つかりました!

乗せてくれたのはトニー。車を塗装する仕事をしています。
彼はスロベニア人だけど、オーストリアの方が仕事が多いから出稼ぎに来ています。
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トニーには2ヶ月と22ヶ月の子供がいて、オーストリアに家があるけど子供と奥さんは月に一週間ぐらいは親の住むスロベニアですごします。
そして今日は金曜の夜だからみんなのいるスロベニアに帰るところだそうです。

車は国境を越えてスロベニアに突入。
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国境のすぐ先のガソリンスタンドで降ろしてもらいました。
トニーありがとう!これでようやくあの陸の孤島から脱出できた!
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今日は朝早くからヒッチハイクして疲れたので、レオベンで買っておいた安いパンを食べながらしばらく休憩です。
 

しかしまたしても大苦戦…。

一休みしたら、トニーに降ろしてもらった高速道路にあるガソリンスタンドの出口でヒッチハイク開始。
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すぐに乗せてくれる車が見つかりそうな場所だったけど意外にも見つからず、2時間待った末にようやく1台の車が止まってくれました。

乗せてくれたのは旅好きの女性で、20代の頃はよくヒッチハイクをしていたそうです。

彼女は「ちょっとだけだけど。」、と言って、15分ぐらいだけ乗せてくれました。
 

名前を聞き忘れちゃったけど、彼女はソフトウェアエンジニアで4歳の子供がいます。
そしてさっきのトニーと同じく、スロベニア人だけどオーストリアで出稼ぎをしています。
毎日スロベニアとオーストリアの国境を越えて通勤していて、ユーロ圏だから就労VISAの手続きとか全くなしで働けちゃうんだって。
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そして彼女に降ろしてもらった所から再びヒッチハイク開始。
今度は30分で車が止まってれた!
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今度は煙突掃除屋さんです。
煙突掃除はチップだけで一日に50ユーロ稼げることもあるそう!
♪チムチムニー チムチムニー チムチムチェリー♪ の世界ですね。(”チムニー”は煙突の意味)

子供が3人いて、2番目の子供はバイオリニスト&ビオリストでアメリカに音楽留学中。
私はビオラがしてるという話をすると嬉しそうにしていました。
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そして夕方の6時半頃。
ようやくザグレブの環状線沿いにあるサービスエリアに到着しました。
街中で降ろしてもらう事もできたけど、次のヒッチにそなえて高速道路上で降りました。
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今日は8時間以上ヒッチハイクを頑張って、進めたのはたったの200km。
あー疲れた…。
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ザグレブのサービスエリアはホテルや有料キャンプサイトやレストランがあるけど、サンドイッチひとつでも400円は軽く超える。
仕方なくレオベンで買い溜めておいたパンを食べてしのぎます。パサパサになっててマズいな…。
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トイレも0.4€。ケチだー。
日が暮れるのを待ってから茂みに行ったりして、できるだけ使わないように頑張りました…。苦笑
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そうこうしているうちに日が暮れて。
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暗くなったらサービスエリアのまわりで今夜の寝床探し。
今日はどこで寝ようかなぁ。
なんとこの草むらは高速道路沿いなのにホタルがたくさんいて、野宿スポットを探しながら不思議な気分になりました。
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そして1時間ぐらいかけてサービスエリアを物色した結果、この高速道路の上りと下りを結ぶ歩道橋の上で寝る事にしました。
たまに人が通る足音で目が覚めるけど、虫も少ないし暖かかったのでそこそこ快適です。
(写真は次の日の朝に撮ったもの)
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ここで寝ていると通行人が自分たちの前で一回立ち止まってから去って行くから、もしかして襲われるんじゃないかと思って恐かった。
でもこんな怪しい物体があったら立ち止まっちゃうのは当然だな。笑
(写真は次の日の朝に撮ったもの)
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という事で、オーストリアのレオベンから、スロベニアを抜けて、なんとかクロアチアの首都ザグレブまで辿り着けました。今日は本当に疲れた…。
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さて、クロアチアを代表する名所「プリトヴィツェ国立公園」と「ドゥブロブニク」。
実は私たちはこの2つのうち、1つだけしか行っていません。

森と湖が美しい「プリトヴィツェ国立公園」か、アドリア海の真珠「ドゥブロブニク」。
もしどちらか一つだけを選ぶとしたらどちらを選びますか?

私たちが選んだのは…次回の記事で!


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【今日のヒッチハイク】



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