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21/APR/2014 in Cebu

写真は寮の窓から見た火事の現場。
先週も遠くで火事の煙が上がっていたが今回はかなり近い。
2週間前にセブに来てからもう3回目だ。
他の生徒に聞いてもしょっちゅう火事の現場に遭遇すると言っていた。
数百棟が全焼するような大規模な火災も日常茶飯事だという。

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日本では火事というと生活の全てを失う一大事だし、絶対に起こらないように多くの対策を行っている。
そう簡単には起こらない。
なのに何故セブではこんなに火事が頻発しているのだろうか?

火災が頻発する理由

気になったので語学学校の講師数人に聞いてみた所、一番の原因は家屋が密集して建てられている事らしい。
確かに街を歩いていると家と家との間の通路が1mもない住宅街もざらにあった。
さらに、そのように密集して建てられている家屋は大抵が軽い木材で作られていて、屋根はトタン製。
どこかで火の手が上がれば、周辺の数百棟は瞬く間に灰になるだろう。

セブ島には、雇用機会を求めてフィリピン各地から人々がやってくるが、その数に見合う土地がない。
そこで、彼らは空いている私有地に違法に家を建てて行く。
限りのある土地に次から次へと人がやってくるので、今のような密集した住宅街が形成されるのだ。

では、どこから火の手が出るのだろう?
これはセブの電力供給ラインが脆弱なのが原因だ。
フィリピンでは各家庭に電力を供給している電線の質が悪く、断線した所から火花が出て火種となるそうだ。
また、昨日の火事はちょうどイースターを祝う花火が上がっていた辺りで起こったので、花火が原因の可能性も高い。
セブ市内では事あるごとにあちこちで花火が上がるので、燃えやすい住宅事情を考えると危険きわまりない行為だ。

無断居住者の家屋を燃やす地主たち。

もうひとつ、興味深い話がある。
それは、セブの火災の一部は人為的に起こされているという事だ。
どういうことか?
トタン屋根の木造住宅は主に貧困層の人々が居住していて、その多くが無断居住者だ。
地主がその土地を使用していないときは問題ないが、例えばそこにショッピングモールを建てようと思ったときに無断居住者たちの存在が邪魔になる。

もちろん、地主は彼らに退去の勧告を行う。
しかし、無断居住者たちは数十年過ごした土地から立ち退く事を拒否し、断固として動こうとしない。
そこで地主がとる手段は、なんと、住宅街を偶発的な火事に見せかけて燃やしてしまうのだ。
もちろん地主自ら手を下す事はないが、金銭で買収して火をつけさせる。
しかも、このようなケースはセブでは珍しくないそうだから驚きだ。

現に、我々が先週訪れたショッピングモール(E-mall)も火災の後に建てられたもので、地主が意図的に燃やしたのではないかと言われている。
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このように、セブでは火災の発生が後を絶たない。

もしセブで住居を構えようと考えている方は、区画整備されていて木造の住宅も少ない山側のエリアがオススメです。



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