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19〜20/SEP/2014 from Lalibela to Addis Ababa

今日は移動日。
ラリベラからエチオピアの首都アディスアベバへ。
いつもおなじみのローカルバスですが、今回は2日間かけての大移動です。
 

いつも通りエチオピアのローカルバス移動は席の争奪戦。
チケットを前日購入できているとは言え、油断はできない。

Yinと3人で、5時の開門と同時にダッシュ。
何とか席は確保できたので、ザックをバスの屋根に乗せようとした時にトラブル発生。

エチオピアのバスステーションには荷物の上げ下げを生業にしている人がいて、荷物を上げ下げする度にチップを要求してきます。
普段はだいたい2人分合わせて5ブルぐらいで納得してくれるんだけど、今回は荷物代は一人20ブルだと言ってくる。

2日間も移動するバスの値段が百数十ブルなのに荷物代だけで20ブルは多すぎる。

結局30分近く揉めて、3人で20ブル払う事になりました。
 


さて、もうすっかりエチオピアのローカルバスに載り慣れてきた私たちが今回選んだのは、前方の入口の一番近くの席。足元が広々で嬉しい。
出発まで時間がかかりそうなので朝ご飯のバナナを食べます。
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でも、ここでも問題が。
バスチケットの確認や、人の声かけなどをしている乗務員が、やたらと窓を開けたがる。
エチオピアは標高が高いので朝晩はかなり冷える。早朝の気温は多分10数度ぐらい。
窓を開けると冷たい強風がびゅーびゅー入ってくる。
私は寒すぎて腹痛が。

寒いから閉めて、と言うとそのときだけは閉めるけど、その後すぐに窓を開けにくる。
しかも、私とだいごろの二人ともが目をそらした隙をみてさっと開ける。
開けられると寒すぎるのですぐに私たちが閉める。

よく分からない開け閉めの攻防が午前中いっぱい続きました。笑
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英語も通じないからなんで閉めてくれないのか分からない。おなか痛いよ…。
 


バスはラリベラ(Lallibela)からまずはウォルディア(Woldiya)という街まで向かいます。

行きは8時間かかった道程がたった5時間で着いて驚き。
このバスは座席もちょっと良くて、登り坂もパワフル。普通のバスを3台も追い越しました。
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でも車体をよく見ると、下の部分が壊れていました。
しかもよく見ると使われているのは木材!!
まさかこの部分が木で出来てたとは。。驚きです!
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エチオピアではバスのクオリティによって移動のきつさが全然違う。

路線バスの良し悪しは運なので、プライベートのSelam Bus・Sky Busを使うかミニバスを使うと確実です。
 


ウォルディアから3時間ほど走り、ラリベラとアディスアベバとの中間地点にある街デシー(Dessie)に到着したのは2時頃。

バスのドライバーに翌日の出発時刻を聞くと、早朝5時半〜6時頃とのこと。
でも、係の人も周りの人も4時半にバスステーションに来いと言う。

”なんでそんなに早く行く必要があるんだ?チケットも持ってるのに。”とYinが聞く。

「当たり前のことだ。」

”いや、だからなんで?”

「心配するな、大丈夫だ」

”なんで? バスは5時半に出るのにそんなに早く行く必要がある。30分前でいいでしょ?”

「4時半に行くのが常識だから。みんなその時間に来るから心配するな。」

…全く埒が明かない。
「当たり前」と言われると議論が何も進まない。
「なんで?」と聞かれたときに、「当たり前」というのだけは止めようという教訓になりました。笑
 

それから、今日はこの街で一泊なのでだいごろが屋根の上に上って荷物を降ろそうとすると、安全だから降ろさなくていいと言われました。
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貴重品がないとは言え、ここは誰でも簡単に出入りが出来るバスターミナル。
些細な小物でもなくなれば取り返すのにかなりの時間がかかるのでちょっと心配になったが、バスのスタッフを信用する事にしました。
 


バスターミナルから少し歩いた所に宿を見つけてチェックイン。
お腹も減っていたのでYinと3人で街に出かけました。

芋とゆで卵の露店。
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良さそうな看板が出ているレストランがあったので入ってみた。
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”何が食べられる?”と聞くと、「インジェラとシロだけ。」という回答が返ってきた。
”え?でも表の看板にはパスタとかハンバーガーとかの写真があるけど?”
「あれは雰囲気だけでどれもうちでは扱ってないよ。あ、でもコーラだけはあるかな。」

お店の写真と、実際に出てくるものが一致しないのはエチオピアではよくあること。
美味しそうに見えればきっと何でもいいんだ。分かりやすい。笑

 

そして、アボカドジュース大好きな私とだいごろはこの街でもアボカドジュース屋さんを尋ねます。

地元の人が教えてくれたのが、少し路地に入ったお店。
自力では絶対に見つけられないような場所にあるこのアボカドジュース屋さんは、地元の人で賑わっていました。
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頼んだのはアボカドとマンゴーとグァバのスプリス。
どの果物も新鮮で美味しい!!
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これはディントという地元の人も大好きでみんなかけているシロップ。
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「これ入れたらめっちゃ美味くなる!感動的!!」というのはだいごろの意見。
私はこれを入れた途端果物の本来の新鮮な風味がなくなってかき氷のシロップみたいな人工的な味になるのであまり好きではないです。だいごろはやっぱり味覚が子供だと思う。笑
 


そしてその後は3人で夕食へ。

ちょっとおしゃれめなレストランを見つけたのでそこで食べることにしました。
さすがにインジェラにちょっと飽きてきた私たちは、最近食べていないものを注文。

だいごろはカルボナーラ。
私は魚フライ。

どんなものが出てくるのかちょっと不安を抱きながらも、まあこのレストランならいけるだろうとタカをくくっていた私。
 

まず出てきたのは、だいごろのカルボナーラ。

気になるお味は…味の無いスクランブルエッグ+パスタみたいな味。。酷い。
付け合わせのパンの方がよっぽど美味しい。
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材料は合ってる。チーズとハムと卵。
でも卵とチーズは丸い一つの塊になってて、パスタに味が全くからんでいない。
卵焼きと味無しパスタを混ぜただけの食べ物。

あまりのまずさに2人とも思わず絶句。

パスタを一口食べて、パンで口の中を浄化して、またパスタを一口食べて…だいごろはかなり苦戦しながら食べていました。
 

そしてこのパスタは晴れて私たち至上2番目にまずいパスタにランクインを果たしました。笑

ちなみに、一番不味かったパスタはマダガスカルで食べたパスタ
気持ち悪いハーモニーに吐き気が止まりませんでした。
 

そして…
 

私が頼んだ魚フライが出てきました。
 

えっ…
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正に驚愕。私がハイドンだったら、危うく94番の交響曲を書いてしまうところだった!
(大学オケ時代の文才溢れる某S先輩の表現が気に入ったのでそのまま拝借しました。笑)

↑だいごろによる解説:クラシックに詳しくない僕はこれを読んだ時全く意味が分かりませんでした。どうやらハイドンの交響曲94番のタイトルが”驚愕”というらしいです。分かりにくいしマニアック過ぎる。。
 

厚さたった数ミリ。
平べったいその物体は、まったく魚の形をとどめていません。

恐る恐る、一口頬張ります。
 

むしゃ
「え、魚?」
 

むしゃむしゃ
「さかな?」
 

むしゃむしゃ
「さ、魚だ」
 

それぐらい時間をおいて、ようやくこの物体に魚の風味がかすかにあることが分かりました。
何てったって、ほとんど味がない!!

たぶん、小麦粉とかと一緒に魚の粉を練って焼いたもの。

とてもそのまま食べられるようなものではなく、ケチャップを持ってきてもらってケチャップでごまかしながら食べました。
というか、ケチャップをつけると最早ケチャップの味しかしない。
ただの食感があるケチャップに早変わり。
 

Yinが食べていたローストラムが圧倒的に一番美味しかった。
エチオピアではエチオピア料理を食べるのが正解。

 

食後にお口直しするためにどうしてももう一回アボカドジュースが飲みたくなり、もう一度さっきの店へ。
そしたら閉まってた。。残念過ぎる。

でもだいごろがあまりに残念そうにしていたのでYinが地元の人に声をかけてみると、まだ開いているオススメの店があると教えてくれました。

そしてその店が大当たり!
フルーツの種類が豊富で、リクエストすると5層のスプリスを作ってくれました!

見よ!この美しさ!!
アボカド、マンゴー、パッションフルーツ、グァバ、バナナのカラフルなレイヤー。
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アボカドジュースはエチオピアの国民的飲み物だしヘルシーで美味しいので、エチオピアに入ってからは毎日のように飲んでいました。でもこの店のアボカドジュースは別格!
フルーツ屋さんが経営しているという事もあり、全てのフルーツがフレッシュでジューシー!
たまりません。美味しすぎます。涙
 

始めはそれぞれの味を別々に楽しんで、そして混ぜて。
最後はやっぱりディントを入れて(これはだいごろ流)。

あー、幸せすぎるーーー!!

書いているだけで飲みたくて仕方なくなる!

アボカドジュースの為だけにもう一回エチオピアに行っても良いくらい。笑
 


そして次の日の朝、4時半。
案の定、人はまだまだ集まってない。
私たちが着いた時点で2人しか待っていなかった。
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5時になって半分弱。
それだったら5時に行ったらよかった…。

5時すぎにはバスはほぼ満席。
みんな薄暗い車内でじっと待っている。かなり異様な光景です。
あと数席だけ残ってるように見えるから、完全に満車になるまで待ってるのかな。

6時15分になって漸くバスが発車。
結局みんな1時間(私たちは1時間半)も車内で待っていた。
何とも無駄が多い。効率悪いエチオピアバス。
 

バスが走り出してしばらくすると、係員がゲロ袋を準備。
気分が悪くなった人は直ちに係員にサインを送って袋を受け取ります。

これまでの記事でも散々書きましたが、現地の人たちは車に慣れていないからか本当によく吐きます。
ゲロ袋は常備必須の重要アイテムなのです。この袋があっても、失敗して床に吐いちゃう人もいるんですけどね。
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そして数時間後、だいごろが窓の外に何かを見つけた。

”前のバスの上に何かいる!”
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確かにバスの上に何か動くものが…
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ヒツジ!!
足をヒモで天井に結ばれたまま運ばれてる!!
なんて哀しい目。。。
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恐怖からか寒さからか足がガクガクブルブル震えています。

このバスの天井には実は鉄の棒が張り巡らされていて、ヒツジが足を曲げて座ろうとすると鉄の棒に挟まって座れない。何度も座りたそうにする姿がかわいそう。でも、バスの上にヒツジが乗ってる絵面にはちょっと笑ってしまう。
 


いつものようにエチオピア音楽や変なドラマを見させられ聞かされながら、車内でぼーっとして、昼ごはんを一回挟んで、午後2時頃アディスアベバのバスターミナルに到着。
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バスターミナルからは、アディスアベバの中心部であるピアッサ行きのミニバスに乗り込む。
でもこのミニバスがめちゃ酷かった。

このミニバスの支払いは下車時。
普通のミニバスは車内で払うけど、ちょっと特殊みたい。

バスには運転手の他に、荷物の上げ下げや乗客の乗り降りの管理、集金を行う乗務員がいる。
みんなが降りたときに乗務員に支払っている額をじっと見てると一人2ブル。
私たちは荷物代を含めても一人5ブルで十分だろうと思っていた。

ミニバスを降りるなり、乗務員が発した言葉。
「一人100ブルだ。払うまで荷物は降ろさない。」

”は??”

これに、マシンガンクレーマーYinが猛抗議。何とか一人10ブルまで値切った。
それでも高すぎると渋っていると荷物を乗せたまま発車しようとする。ひどい。
仕方なく一人10ブル支払って、荷物を降ろしてもらう。

苛々しながらバスを離れると、だいごろがバックパックのカバーがないことに気づいた。
発車しそうになるミニバスにだいごろがダッシュ。何とか呼びとめて、「カバーをくれ」というと、屋根の上に乗った乗務員が「マネーマネー!50ブル!」と言いながらレインカバーをチラつかせる。

乗務員の不手際でレインカバーが外れて取り残されてるのになんでお金請求してくるねん!しかもバカみたいな高額。

あーもう!いらいら〜!!!

全く渡す気がない乗務員を見て、だいごがバスの屋根によじ登って彼からレインカバーを奪い返そうとすると、こっちに来るな!とブロックされる。
最低やな、こいつ。

いらいらが最大値まで到達しただいごろが日本語で怒鳴ると、一瞬怯んだ乗務員。
その隙にだいごろが乗務員のブロックを突破してレインカバーをぶん取る。

ちょうどそのとき、運悪くスコールが降ってきた。
ホテルまでのたった数分。
大粒の雨に打たれてずぶ濡れ。
さっきの揉め事がなければ…。

踏んだり蹴ったりのアディス到着となりました。。
 


今日の宿はアディスアベバ定番のタイトゥホテル(Taitu Hotel)。
チェックインすると、メケレで会ったたかこちゃんとダナキルツアーで一緒だったユセフが泊まっていました。

たかこちゃんはもうご飯を食べた後だったので、Yin、ユセフ(日本人です)と私たちの4人で夕食を食べに出かけました。

向かったのはピザ屋さん。
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この赤と黄色の”M”の看板は近くにあった別のピザ屋さん。
…違うよ、パクリじゃないよ。あの有名チェーン店じゃないよ。笑
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私たちの入った店は綺麗な内装でピザもおいしかった!!
エチオピア料理以外の料理がおいしく食べられるなんて、首都だけのことはあります!
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美味しいピザでバス移動の疲れがすっかり癒されました◎

アディスアベバでは美味しいもの一杯食べて、次の街へのエネルギーを蓄えないとね!
 

▶︎次回:本当にここはエチオピア?異端の街アディスアベバ。
 

〜移動情報 2014.9.19〜
ラリベラ〜アディスアベバ
運賃:246ブル
発車時刻:1日目朝6時頃
所要時間:二日(1日目8時間、2日目8時間)
メモ1:
ラリベラのバスステーションは町の中心から徒歩20分。
チケットはバスステーションで事前購入可能。
朝5時頃、バスステーション開門。良い席に座りたければダッシュする。
メモ2:
デシーのバスステーションは朝4時半に開門。
メモ3:
デシーで大型荷物は基本的には降ろせないので、手持ちの鞄に必要なものを入れておくこと。


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