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12/SEP/2014 in Danakil Depression

朝7時半。
ツアーオフィスの前に集合する。

ツアー客は、私たちを入れて総勢10名。
アメリカ人、ベルギー人、イギリス人、中国人と多国籍です。
 

乗り込んだのはトヨタのランドクルーザー。
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オフロードを走る車としての評判は文句なしの世界一!!

水と食料をたくさん積み込みます。
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出発の朝の外気温は15℃。
標高が高くて過ごしやすいメケレの街を離れ、灼熱のダナキルへ出発です!
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出発すると草原を走ります。
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走り出すとすぐに風車がたくさん目に入りました。
ガイド曰く、最初は中国の企業が風車を作ったけど今はエチオピアが運営したり作ったりしているそうです。P9120017

エリトリアとの国境に近いこの地域には、こんな木とビニールでできた家がたくさんありました。
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10時半ごろ、途中の村に立ち寄ってパーミッションを取得。

気温は早くも22℃にまで上がっていました。
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ランクルの横でガイドがパーミッションを取るのを待っていると子供たちに取り囲まれてしまいました。
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私たちがカメラを持っているのを見つけると、「フォトフォト!!」の大合唱。
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エチオピアの新年を生き残った羊たち。(詳しくはこちら
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村を出ると、川を渡ったりしながら進みます。
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外気温は34度。
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草原にラクダがいたかと思えば
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これは野生のダチョウ。
ダチョウは南アフリカの喜望峰でも見たことがある。
サハラ砂漠以南のアフリカ全体に生息しているとは驚き。
ダチョウはオスが黒、メスが茶色です。
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もちろん家畜の牛たちも。
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しばらく走ったら、さっきとは別の村で昼食タイム。
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カレー風味野菜煮込みとごはん。
なかなか美味しかった。
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このとき既に気温は39℃。
めちゃくちゃ暑かった。
日陰にいても汗だくだく。
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さらに少し走った先の村でソルジャー(護衛隊)を雇ってエルタアレという火山まで向かいます。

ソルジャーは総勢12人。
ツアー客10人に対してこの人数。
多いな。
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昼食後さらに車は走り続け、外は変な植物がたくさん生えている砂漠の景色に変わりました。
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こんな乾涸びた大地もありました。
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さらに走るとまた景色が一変。
ぼこぼこの溶岩の中を進みます。
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そしてついに外気温は40℃を超えました。
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そんな想像を絶する世界にも家がありました。
こんな所に住んでいる人たちがいるなんて!
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溶岩のボコボコ道を走る車の車内は上下左右に大揺れ。
なのに急激に眠気に襲われうたた寝していたら、何度も窓や天井に頭をぶつけた。
よっぽど激しく頭を打っていたらしく、同乗していたドライバーやガイドが心配していました。笑
 

夕方、キャンプサイトに到着。
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ここがエルタアレへのベースキャンプ。
ずっとドライヤーのような熱風が吹きつけています。
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夜の登山に向けて、みんなで夕食を食べました。
パスタとスープとサラダとバナナ。味は普通です。
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これから登るエルタアレの火口までは、ここから約8km。

3時間のトレッキング。

荷物を運んでくれるラクダも準備万端です。
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しばらく休憩してから18:45に出発!

もちろん夜でも外気温は40℃越えです。
 


登山を開始すると右も左も真っ暗闇。

曇っているので星も月も見えない。

懐中電灯を灯し、前の人が踏みしめた地面だけを頼りに進む。

時折左右を照らすと、少し離れたところにソルジャーが歩いている姿が見える。
 

砂地になったり、溶岩になったり。

視界が悪いからか疲れからか、単にどんくさいからか(たぶんこれが正解。笑)、何度もつまずく。

日が暮れてもなお暑く、じっとりと汗をかく。

ヘッドライトの灯りだけが頼りの真っ暗闇の世界ですが、遥か遠くにぼやっとした赤い光が見えています。

なかなか近づいて来ないあの火口を目指してひたすら歩きます。
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ちなみにこのツアー、旅人の間で世界一過酷なツアーと言われています。

移動はもちろんほとんどがオフロード。しかも溶岩で出来た道無き道を走るので、車の中で上下左右の壁に身体をぶつけながら5、6時間の移動が連日続きます。
そして行き先は全て世界的酷暑地。
さらに極めつけがこの酷暑の中で活火山を登る行程。

私たちはエチオピアに長くいて慣れてしまったのかそれほど疲れませんでしたが、参加者の中には限界を迎えてこの後ツアーを断念する人も出ました。
 


短いようで、自分の足で歩くと長い。

最初は賑やかだったメンバーも、徐々に寡黙になっていく。

中盤から少し小太りの中年のおばさん二人が、集団から遅れ始めます。

ガイド二人が小刻みに休憩を取りながらはぐれないように気遣う。

 

そして出発からちょうど3時間後。

ようやく火口の近くにあるキャンプサイトに到着。

火口へ行った後は、ここで朝まで仮眠を取ります。
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キャンプサイトに着いたときには雲も少し晴れてきて、月と火口からの赤い光が見えていました。
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火口まではここから徒歩10分。
(ガイドは5分と言っていたけど、実際は10分あったと思う。)

ここで、少し休憩をとって、ガイドが声をかける。
「さあ、行こう。あと5分だ。」

そのとき、おばさん2人が
「私たちはここに残るわ。火口へは行かない。」と衝撃の発言。

驚いたガイドが2人を説得する。
「あとちょっと、たった5分だから行った方がいいよ。」

でも、疲れ果てたおばさんには届かない。

結局、あと一歩のところでおばさんたちは絶景を見られず。500ドルもするツアーなのにもったいなすぎ。

「信じられない、自分なら這ってでもおぶってもらってでも行くのに。」と、だいごろも驚いていました。
 

そして、私たちはその火口へと歩みを進めます。

まずは急な坂をゆっくり降りて、それからは平坦な道。

キャンプサイトの先の地面は、踏みしめるとしゃりしゃり音がする。
見てみると、細かい繊維がいっぱい!
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私もだいごろも、座っていたところから立ち上がるときにうっかり手をついて、この繊維が手に棘のように刺さって痛かった。
 

そこからは歩けば歩くほど火口がどんどん迫ってくる。

先に火口に辿り着いた人たちの顔は真っ赤に染まり、火口にじっと見入っています。
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「なんかめっちゃすごそうやな!」

「うん、せーので一緒に見よ。先に見たらあかんで。」

「分かった!」
 

「せーの!」
 

つづく
 

▶次回:初めて感じる地球の呼吸。大迫力のエルタアレ火山。



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