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26/AUG/2015 in Urumqi

今泊まっているのは麦田国際青年旅舍というユースホステル。

丘の上には観光名所の紅山公園が見えています。
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ホステルに泊まっているのは中国人旅行者がほとんどです。

中国に来て初めて知ったけど、中国はユースホステル網がすごい。世界一じゃないかな。主要都市には必ずユースホステルがあります。
 

中国はどこでもそうだけど、ここもネットがかなり不安定。
もともとのネットが弱い上に中国当局の規制を避けるためにVPN接続もしないといけないからなかなかイライラさせられます。
FacebookやGoogleなど、規制されているウェブサイトはたくさんありますが、VPN接続のことは若い人はみんな知っていて、中国人でもちょっとお金を払えば簡単にVPN常時接続ができるようです。

ユースホステルでもたくさんの人がFacebookを見ていました。意外です。イランでもVPN接続をしている人は多かったし、規制するのも難しくなってきているみたい。
 

ウルムチのユースホステルは共有スペースが広くて快適。
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中国は地域によって電源プラグの形が違うので、宿にはどんなプラグでも入るタップが設置されています。これも中国あるある。
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宿には地元の学生がたくさん泊まっていたので、少し話をしてみました。

「僕は夏休みを利用してきているんだよ。
 この辺りを旅行していると友達に言うとみんなびっくりする。
 僕は漢民族で、この辺は漢民族がテロの標的として狙われることが多いんだ。
 そうはいっても普通に旅行してる人はたくさんいるけどね。」

日本のニュースでもよく話題になりますが、民族紛争の絶えない地域だけに旅行するときも気を使うようです。

 

なんだここは!ウイグル族の住むウルムチの街。

中国に来るのが初めてのだいごろは、仕事の出張でよく来ていた私にはごく普通の街並みを見て目を輝かせます。
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”うわー!中国ってこんなんなんや!!あっ、漢字や!!”
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”ウルムチって地方都市やのに、こんなに高層ビルがたくさんあるん?!”
”中国の勢いすごいな!” と、ものすごいテンションの上がりっぷり。笑

確かに、私も初めて中国に行ったときは興味津々だったな。
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道を渡ろうとするとぶどう売りがやってきました。色とりどりのぶどう!!
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”漢字やからだいたい何の店か分かるな!漢字が読めるってすごい事やな!!”

だいごろの感動は収まりません。笑
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さっきから気になっていたけど、中国語の上に別の言語が書いてある店がたくさん。
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こっちにもあります。
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実はこれ、ウイグル語。
ここウルムチは新疆ウイグル自治区にあって、ウイグル族がたくさん住んでいるんです。
 


昨日鉄道のチケットを無事入手できたので、今日は朝からBRTに乗って街の散策へ。
ウイグル族がよく集まるという繁華街に行ってみます。
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BRTは専用道路を走る路線バスのこと。
昨日の鉄道駅でもびっくりしたけど、ウルムチの街は本当にセキュリティが厳しい!

BRTの入り口では荷物と体をX線を通さないといけない。
ペットボトルや液体物は全部捨てさせられる。かなり厳重。
買ったばかりのシャンプーやヤクルト(日本からの輸入品で高価)が捨てられていた。

バスはBRTほど厳重じゃないけど、バス停には必ず警備がいて、液体物が外から分かると回収される。
つまり、スーパーで食料品を買ってバスやBRTに乗る事が出来ないということ。大変です。
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街の繁華街へ近づくにつれ、乗り込んでくる乗客に華やかな衣装を着たムスリムの人たちが増えてきた。
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そしてBRTを降りるとびっくり!見渡す限りウイグル語が溢れています!
この建物にはトルコマーケットと書いてあります。
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街を歩いているのもムスリムの人ばっかり!!
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ここ新疆ウイグル自治区に住むウイグル族の人々はムスリム。
顔つきは明らかにアラブ系で、目がぱっちり、鼻筋が通った人たち。
本当に違う民族なんだということを実感します。

モスクもあります。
ここだけ見て中国って分かる人は少ないんじゃないかな。
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漢字もたくさん目にするけど、目の前に行き交う人の雰囲気は、ここは本当に中国かと疑ってしまうぐらい。
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ショッピングモールを覗いてみると、ヒジャブやチャドルのお店がずらりと並んでいて、完全にアラブの国かのよう。
きらびやかな装飾品も沢山あります。
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今でも根深い民族問題を抱える新疆ウイグル自治区。

政府が少数民族の活動を抑えるために漢民族を地方都市に住ませる政策をしてきたので、今ではウイグル人の人口比率は下がってきています。正確にはわからないけど、私たちがぶらぶらした感覚ではウイグル族は半分以下でした。

それでも、私はこの地を訪れて、ここは私が思う中国とは違う国なんだと思いました。
文化も違うし、民族も違う。言葉も違う。

ウイグル族の人々がどれだけ反発しても当局は受け入れず、どんどん漢民族が送り込まれてくる。
民族の色が薄れていく。

今日は少数民族の人たちの抱えるもどかしさが、ほんの少しだけ分かった1日でした。

おわり



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