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想像してみて、天国なんてないって。
やってごらん、簡単だよ。
僕たちの下に地獄なんてなくて、上には空だけがある。
想像してみて、誰もが今日のために生きてるって。

想像してみて、国なんてないって。
難しいことじゃないよ。
何かのために殺されることも死ぬこともないんだ。
そして、宗教もないんだ。
想像してみて、みんなが人生を幸せに送ってるって。

僕のこと、夢想家だって言うかもしれない。
でも、僕は一人じゃない。
いつか君も僕たちに加わってほしいな。
そして世界はひとつになるんだ。

持ってるものなんてないって。
できるんじゃないかな。
欲張りになることもないし、飢えることもない。
人はみんな兄弟なんだ。
想像してみて、全ての人がこの世界を分かち合うんだって。

僕のこと、夢想家だって言うかもしれない。
でも、僕は一人じゃない。
いつか君も僕たちに加わってほしいな。
そして世界はひとつになるんだ。

 

たまたま耳にしたジョン・レノンの名曲、Imagine。
(上は、曲を聴きながら自分なりにしっくり来るように訳したものです。)

ヨーロッパの火薬庫と呼ばれたこの地域を訪れ、言葉にできないもやもやした気持ちがずっと心の片隅に居座っていた頃。彼の言葉があまりにまっすぐに私の心に届いた。

ジョン・レノンがImagineを歌ったのは1971年。
この地域が戦場になっていたときよりも随分前の歌だけど、今の私の想いとぴったり当てはまった。
世界中で同じことで争って、同じことを繰り返しているってこと。

何度も何度も口ずさんだ。
 

サラエボの丘で真新しい墓標を見下ろしながら。
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壁にできた無数の穴を数えながら。
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プリスレンで凛と立つモスクと、破壊され朽ちゆく教会を眺めながら。
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なんて、なんて悲しい歴史なんだろう。

ほんとは国境なんてないのに。
宗教もないのに。


私も『夢想家』でありたい。

例えば、核がない世界、軍隊がない世界。

人を殺すために使っているお金と労力を、ちっぽけな地球を守るために使える世界。

国を巡る争いのない世界。差別のない世界。

お金を追いかけて人生を浪費するんじゃなくて、自分が持つものを分かち合える世界。
 

そういう世界になるなんて、夢かもしれない。
でも、夢見続けたい。
いつか実現できるって信じたい。

こんなに平和を願ったジョン・レノンが意味不明な理由で殺されてしまう、皮肉な世の中だけど。

誰もが心の奥底では理想とする世界とはどんどんかけ離れていく。

なんで何十年経っても夢のままなんだろう。

たくさんの人の心に響いたはずの曲なのに。
 

でも信じたい。

いつか世界はひとつになるんだって。
 



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