モロッコは三大ウザい国じゃない。ハシシと皮と糞の匂いのする街。
22/APR/2015 in Fez
カサブランカを出て次に向かうのは、モロッコの古都フェズ。
モロッコ旅はどの街も一泊で移動し続けるかなりの弾丸です。
それもこれも、だいごろのわがままのせい。笑
とある理由でバルセロナに急いでいかないと行けないのですが、それはまた別の記事で。
モロッコ列車旅。カサブランカ〜フェズ
フェズまではカサブランカの駅から電車に乗って向かいます。

車窓から見えるのはのどかな田園風景。

久々の(普通の)電車旅に、思わず『世界の車窓から』を口ずさんでしまいます。

たらったったったたーらら

たーらーーー たーらーらーらー

たらったったったたーらら

たーらーーー らー

そんな景色をぼーっと眺めながらうとうとしていると、フェズの街が見えてきました。
2人のお気に入り。街歩きが楽しいフェズの街。
フェズの鉄道駅に到着。

お目当ての宿はメディナ(旧市街)にあるので、駅からは結構離れていましたが健康と節約のために歩いて向かいます。

メディナに入ると人ごみをかき分け進みます。

メディなの入口辺りにある宿に泊まろうと思っていたのですが、あいにく満室と言われたので別の宿を探します。
城壁をくぐり、

さらに人をかきわけかきわけ、

ようやく空室が見つかったのはこんな宿。
メディナのど真ん中、すぐ隣にはフェズを代表する観光スポット「ブー・イナニア・マドラサ」というイスラム神学校があります。

部屋はこんな感じ。
Hotel Lamaani 一泊一室120ディルハムでした。

着いた時間が早くて宿はまだ掃除中だったので、荷物を置いて昼ご飯がてら出かける事に。
まずは宿のすぐ近くから漂ってきた美味しい匂いの元へ。

肉と炒めた玉ねぎのサンドイッチ。シンプルだけどスパイスがたくさん入っていてまあまあ美味しい。

ご飯を食べている隣の机でおじさんたちがやっていたボードゲーム。

子猫もご飯タイムです。

ご飯の後は宿の近くにあるイスラム神学校「ブー・イナニア・マドラサ」へ。
たった20mぐらいの距離なのに、自称ガイドに3人も話しかけられました。
世界三大ウザい国に数えられるモロッコで、ここはたぶん一番ウザい街です。
他の2カ国のインド・エジプトに比べると全然かわいいもの。
軽く断ってもちゃんと諦めてくれます。
「ブー・イナニア・マドラサ」の入口。

中はイスラム教らしい装飾で全面を覆われています。

模様をよく見てみると本当に丁寧。
綺麗なステンドグラス。

木組みと木の彫刻を組み合わせたパターン。

石の彫刻で描かれたアラビア文字や丁寧にはめ込まれた石。

偶像崇拝が認められないイスラム教は絵ではないもので美しさを表現する方法を模索したんでしょうね。
フェズのメディナは迷路と言われていて、城壁に囲まれた中に無数の家がひしめき合い、細い道が入り組んでいます。
そうは言ってもGPSがあるこのご時世で迷うなんて事はないだろうと思っていました。

でも実際歩いてみると迷う迷う。笑
気がつけば細い路地の行き止まりに。
歩いているとなめし革やラバの糞やスパイスやハシシの匂いが次から次に鼻に入ってくる。

ラバって初めて見たかも!
ロバの耳と馬の顔。そして長い尻尾。
車が通れないメディナでは今でも家畜が大活躍です。

これは火をおこす道具かな?

ぎっしり並べられたお皿。

こんな細い路地にもモスクが。

異教徒は入れませんが、中をのぞいてもいいよと言われたのでちょこっと覗いてみました。
豪華な天井!

こちらはさっきとは対照的に白さが際立って美しい。

しばらく歩いた所に見晴らしの良いカフェを発見したので、ミントティーを飲みながらメディナを上から見下ろす景色を楽しみます。
大きな緑の屋根の建物はカラウィーン・モスク。
ムスリム以外は立ち入り禁止。ここは世界最古の大学だそうで、現在も大学としても使われているそうです。

フェズのメディナでは、同じ職業の人たちが集まって店を並べています。
金細工職人の店が並ぶエリア。

カンカンカン、という音があちこちから聞こえてきます。

タンネリ。カラフルな皮なめし職人街。
そして、ここフェズのメディナには皮なめし職人たちが働くエリアもあると聞いて、メディナを迷いながら探します。
そしたら川沿いになにかの毛がたくさん捨てられていました!

強烈な動物の匂い。

タンネリと呼ばれる皮なめし場。
周辺の建物に登ればその全貌を上から眺めることができます。

カラフル!!

皮を染める人、運ぶ人、洗う人、干す人。
みんなせっせと作業をしています。

皮が革になるまでにはたくさんの行程があるんですね。


壁に皮を干した後のシミがついています。

ちなみに、この建物に登るのには革製品のお店を通らないといけません。
私たちは特に欲しいものがなかったので、何も買わなかったけど嫌な顔はされませんでした。
やっぱりモロッコは三大ウザい国じゃないと思うな。
そんなフェズのメディナをさらに上から眺められる場所があると聞いて、メディナを出た所にある丘に歩いて登ります。
カサブランカのみうらさんに教えてもらった場所です。

上に登ったら崖に座って街を眺めます。

フェズが城壁に囲まれているということがよく分かる。
城壁の中の迷路では、今もたくさんの人が行き交ってるんだろうな。

マラケシュと同じくツーリスティックではあるけどなんだかいい感じ。
二人ともこの街が気に入りました。

再びメディナの中に戻った私たちは、夜ご飯を食べにレストランへ。
ここはだいごろが昼から目星をつけていた、サッカースペインリーグの生中継が見れる店です。

スペインのお隣のモロッコに来てからというもの、だいごろのサッカー熱が加熱してきて大変です。笑
頼んだのはハリラとタジンとモロッカンサラダ。

私以外が全員男性客のレストランで、だいごろはサッカー中継を夢中になって楽しんでいました。
そして次の日の早朝。
メディナの門をくぐると、空一面に数えきれないほどの鳥たち。

よく見ると壁に空いた穴の中に巣を作っています。ものすごい数です!

そんな鳥たちを見ながら、メディナから30分ぐらい歩いてやってきたのはバスターミナル。

ここでまたしてもハリラを食べます。
この素朴な味にすっかりハマってしまいました。それに安いし。笑
日本のみそ汁みたいな感じですね。

これで短かったフェズの滞在もおしまい。
西サハラからマラケシュ、エッサウィラ、カサブランカを経てフェズまでやってきた私たちは、モロッコをさらに北上すべくバスへと乗り込んだのでした。
kicco
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