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28〜31/MAR/2015 in Sao Paulo

知っている人も多いかも知れませんが、サンパウロには世界最大の日本人街があります。
でもどれくらい多くの人が住んでいて、どんな暮らしをしているのかを知る人は少ないと思います。

サンパウロに住む日系人の人口はなんと100万人。
私たちの地元神戸の人口が150万人だから、神戸の3分の2ぐらいの人が住んでいることになります。
北九州市や仙台市と同じぐらいです。

すごい人数だと思いませんか??

日本から遥か遠く離れたブラジルに移り住む事を選んだ日本人。
今日はその背景や歴史、現在の暮らしが分かる場所に行ってみることにしました。
 

地球の裏側にある日本。

月曜日。ますこは仕事に行ったので、だいごろと二人で出かけます。
メトロに乗ってやってきたのはサンパウロにあるリベルダージ。世界最大の日本人街です。
(最近は中国系や韓国系の店がこの辺りに軒を連ねるようになってきたので、東洋人街とも言われています。)
 

中華街ならこれまでに訪れたほぼ全ての国にあって山ほど見てきたけど、日本人街は初めて。

メトロを降りてすぐ目に飛び込んできたのはこんな景色。
銀行が日本風のデザインです。
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これはリベルダージのシンボル「大阪橋」。
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まちにあるスーパーを覗いてみると、そこには日本米に
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日本酒に
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こんな雑貨類まで!
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あとスーパーで一番びっくりしたのは、薄切り肉を見つけたこと!
海外では肉は塊で売られているのが普通なので、薄切り肉を見た事なんて一度もありませんでした。
あー、これがどこにでもあったらお好み焼きとかすき焼きとか簡単にできるのになぁ。
 

そしてもっと驚いたのは本屋さん。
日本の雑誌がこんなに並んでるのが衝撃でした。
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もちろん漫画も最新刊まで揃っていました。
日本円で300円のものが21レアル(約840円)で買えます。ほぼ3倍!!
でも、ここに何十年も住んでたら買いたくなりそう。
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書店で働いている人もみんな日系人です。もちろん日本語を話します。

時間があったので色々と話を聞かせてもらいましたが、この店の一番の売れ筋は文藝春秋なんだって。
私のおじいちゃんおばあちゃんもよく読んでたなぁ。
そういえばまともに読んだことがない。これを機に一度読んでみよう。
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果物屋さんには柿が!
柿は日系人が日本からブラジルに持ち込んだそうです。
だからポルトガル語で話す人たちもみんな “Kaki” って呼んでいました。
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まるで日本のちょっと地方にある商店街ような街並。
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こんな信号は日本にはないけど。笑
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道を歩けばたこ焼き屋さん。
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完全に日本で食べるのと同じ味。
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お寺の鐘を聞きながら
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床屋さんのある通りを歩き
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時計屋さんで働く日系2世のおじいさんに時計の電池を交換してもらいました。
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そんな日系移民たちの歴史を知ることの出来る場所がこのリベルダージにあります。

それが、ブラジル日本移民史料館。
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公民館みたいな建物の一画にありました。
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政府が移民を募ったのは1908年のこと。
私たちの地元神戸港から第1回の移民781人が「笠戸丸」に乗って出航しました。
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(以降の写真は、史料館とは別の “移民博物館” で撮影したものです。)

“移民博物館” で当時の写真をみることが出来ましたが、まるでベネチアみたい。
今の神戸港しか知らない私たちには衝撃的な写真でした。
なんか昔の方がいい雰囲気。船は仕方ないにしてもどうして建物とかこのまま残せなかったんだろう。
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日本から船で何ヶ月も掛けて、それこそ命がけではるばるやって来た日系移民の人々は、到着したサントスの港からこんな列車でサンパウロまでやってきたそう。
この頃のブラジル入植を決断した人たちに比べたら、私たちが世界旅行に出る決断なんてほんとおままごとみたいなものです。
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当時、ブラジルへの移民希望者を募る際に、政府はブラジルでの高待遇や高賃金をうたったのですが、日本人移民は実は労働力不足を補うために導入されたもので、一部のコーヒー園を除くとその実生活は奴隷と大差ないものだったそうです。
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もともとは数年働いてから日本に帰るつもりだった人も多かったそうですが、実際には貯金どころか借金が増えるばかり。
その後、日本移民はコーヒー農園で雇われて働くのではなく自作農となることを選び、共同で農地を取得して組合を作り、コーヒーだけではなく綿、胡椒、茶、ジャガイモなど色々な作物を育てて成功していったそうです。

戦時中は迫害されたり、日本人同士で分裂したり、いろんな苦労がありながらも持ち前の勤勉さと真面目さで乗り越えてきた移民たち。
ブラジルを旅しているとひしひしと感じる親日感情は、この移民が着々と築き上げた良いイメージがあるからだろうな。
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どこの国に行っても、移民というと現地の人とぎくしゃくしている感じがするのですが、ブラジル日系人はブラジル社会にすっと馴染んでいるし、親しまれてもいます。本当に素晴らしいことだと思う。

もしサンパウロの近くに来られる際は、日本人として是非訪れて欲しい場所です。
 

名画が集まるサンパウロ美術館へ

リベルダージからまたサンパウロの中心部に戻った私たちは、美術館に行く事に。

ますこの家から歩いてやってきたのはサンパウロ美術館。
今日は火曜日なので無料で入る事が出来ます。
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海外の美術館は無料の時間帯や曜日があって嬉しい。
モディリアーニやルノワールなどなど、たくさんの名画を無料で見れて大満足でした♪
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そしてますことのお別れの夜は、リベルダージで買った食材で餃子を作りました。
なんとリベルダージのスーパーで餃子の皮を発見したのです!

餃子なんて旅行中に初めて作ったけど、美味しく出来ました◎
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仕事から帰ってきたますこと一緒に最後の晩餐。

実は私たち二人ともサンパウロにはあまり期待してなかったのですが、めちゃくちゃ楽しい滞在になりました。
だいごろも来て良かったと何度も言っていました。
それもこれもますこのおかげ。

ありがとうますこ。お世話になりました!
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これで楽しかった南米旅も終わり。
途中にアフリカをはさんで2回に分けて訪れた南米大陸。
楽しかった6ヶ月半を振り返って、だいごろはすっかりおセンチになっていました。

明日はいよいよアフリカに向けて飛び立つ日。
この旅2回目のアフリカ旅はいったいどうなるのか。
楽しみです♪



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