まるで仮装大賞!!ナミビアに暮らすユニークな民族の人たち。
29~30/NOV/2014 in Opuwo
レンタカー旅3日目。
楽しかったエトーシャを後にし、次の目的地へ。
道路脇には”ゾウ注意”の看板が。
他にも、”イボイノシシ注意”や”スプリングボック注意”、”牛注意”などの看板がありました。
エトーシャから車を走らせオプウォという村にやってきました。
オプウォの村には民族がいっぱい!
村中にたくさんうろうろしています。
特に目につくのがヒンバ族とヘレロ族。
ヘレロ族は変な帽子に長くてフリフリのワンピース。
写真はレストランで出会ったときに笑顔を見せてくれた女性。
最初この服装を見た時は何かの仮装パーティーかと思いました。
変な形をした帽子には一体何が入っているんだろう?笑
スーパーの中でも特に周りを気にする事なく普通に買い物しています。
ヒンバ族は上半身はだかで身につけているのは下半身に皮切れ一枚。
ヒンバ族もヘレロ族と同じく普通に道を歩いたり買い物したり、バーでお酒を飲んだりしていました。
でも頭の先から足まで衣装に身を包んでいるヘレロ族と下半身以外はだかのヒンバ族は何か対照的。
そんな二つの民族が同じ村にいるなんて不思議です!!
でもそれもそのはず。
実はこの外見が全く違う二つの民族は元々は同じ民族だったそうです。
ドイツの植民地支配時に西洋的な暮らしを選んだのがヘレロ族、伝統的な暮らしを選んだのがヒンバ族。
こんなに両極端になるなんて。同じ気候の地域に住んでいる人々だとは到底思えません。
そんなヒンバ族の村がオプウォの街から少し離れたところにあるそうなので、宿の人にガイドを紹介してもらい行ってみる事にしました。
ガイドの名前はジョン。彼もヒンバ族出身です。
まずはジョンと一緒にスーパーでヒンバ族へのお土産を買います。
買ったのはトウモロコシの粉、パン、砂糖、油など150ナミビアドル(約1800円)分。全てジョンが選びました。
村から離れたところに住む彼らにとっては、現金よりも運ぶのが大変な食料を直接もらう方がありがたいそうです。
そしてオプウォの村から未舗装路を走ること数十分。
「ちょっとその辺に入ってみて」とジョン。
道無き道を進むと、素朴な家々が現れました。
「村長と話してくるから車で待ってて!」
心なしか緊張した面持ちです。
失礼のないよう、最新の注意を払っているみたい。
そして10分後、村長から訪問の許可が出ました!
村に入るとまずは村長にご挨拶。
今は体調を崩しているらしく、疲れた表情です。
「薬を持ってない?村長が欲しがってる。」そうジョンに言われ、たまたま風邪薬を持っていたので分けてあげました。
こういう薬は信用しない人たちなのかと思っていたので意外でした。
それから村を見学させてもらいます。
今は昼間なので、男性やある程度大きくなった子供たちは仕事(主に放牧)に出ているのでいません。
村にいるのは女性と幼い子供たちばかり。
「モロ!(おはよう!)」と声をかけながら村をお散歩。
ヒンバ族は他にも挨拶があります。
男性の場合、
「コレ」と声をかけられると 「アイ!」と返し、
もう一度 「コレ 」と声をかけられるので「アイン!(力強く)」と返す。
女性の場合、
「コレ」と声をかけられると「ア〜〜イ」と返し、
もう一度 「コレ」と声をかけられるので「ア〜〜イ」(語尾を上げながら高い声で女性らしく)
と返すそうです。
何回か練習したけど難しい!笑
子供たちはちょっと人見知り。
だいごろのヒゲを恐る恐る触りにきました。笑
前髪を二本垂らしているのが女の子です。
ヒンバ族の子供たちは伝統的なバターとハーブで髪を固めています。虫除けのためだそう。
女の子の方がアクセサリーも多くおしゃれ。
成人すると、髪の毛を赤土でまとめるようになります。
触ってみると、ゴムみたいに弾力がありました。
赤茶色の部分には地毛が入って(?)いて、先っぽの黒いフサフサは実は付け毛だそうです。
それと、ヒンバ族たちは赤土と牛の脂肪を混ぜたものを肌に塗っています。
日焼け止め、乾燥を防ぐ、肌を清潔に保つなどの効果があるそうです。
ところで、ヒンバ族は一生お風呂に入らない、水浴びしないことで有名です。
私たちはその話を聞いて、ヒンバ族に出会う前は絶対彼らは相当臭いんだろうと思っていました。
でも実際会ってみると、全然臭くない!
ちょっと土みたいな匂いがするけどほとんど無臭です。
身体を洗わなくても伝統的な方法で清潔にできるんですね!
女性たちはみんなおしゃれで身につけているアクセサリーなどの総重量は何キロにもなるそうです。
牛革を使ったスカートがエチオピアの民族と似ています。
貝殻などはここでは手に入らないのでマーケットで買ってくるそうです。
ヒンバ族の人たちの食事はすごく素朴。
トウモロコシなどの穀物を粉にし、
ぐつぐつと似て、
みんなで食べます。
食料などを保管する倉庫は牛糞と泥でできていて、中は一年中涼しいそうです。
ちなみにこの大きな倉庫は16世紀からあるそうです。ほんとかな?
ヒンバ族の女性たちは世界で一番美しい民族と言われています。
確かに綺麗な人が多い。
この女性に年齢を聞いてみると、分からないと言われました。
年齢を数えると言う習慣がないそうです。
“ヒンバ族の子供たちは学校に行かないの?“
ガイドのジョンに聞いてみました。
するとジョンの答えは、「村の中で選ばれた子供だけが学校に行ける。それ以外の大半の子供たちは働くから学校には行かない。」というものでした。
ジョンもそんな選ばれた子供の一人。
彼は元々ヒンバ族の伝統的な暮らしをしていたそうです。
でも学校に通って外の世界を知り、村を離れることを決断しました。
今は家族もみんな村を出て、ジョンは画家として働いています。
小遣い稼ぎでヒンバ族の村へのガイドをしているそうです。
今は貯めたお金を元手に新しくゲストハウスを運営しようと奮闘中。
「結婚するなら少数民族以外の人がいい。」
「日本人の彼女を作るにはどうすればいいかな?」と相談されました。笑
ヒンバ族の伝統的な暮らしを辞めたジョン。
彼のような人が増えていって、どんどん少数民族は数を減らしています。
ヒンバ族は政府から観光資源として見られているので、伝統的な暮らしを維持するために補助金が支払われていますが、遅かれ早かれジョンのようにみんな伝統的な暮らしから離れていくんだろうな。
私たちの勝手かも知れませんが、そうやって世の中が同じようになって行くのはちょっと淋しいような気がします。
kicco
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