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7/SEP/2015 in Achen

丘の上から眺める、アチェンの街並み。
この川の向こうには尼僧だけが暮らす集落が広がっている。
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この集落の中には、何千人もの尼僧が住んでいるらしい。
ドロドロの通りを歩く尼僧たちが見える。不思議な光景。
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丘を下ってみることにしました。
瞑想小屋の間を縫うように歩いていきます。
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丘にはタルチョと言われる、お経が書かれたカラフルな布がかけられています。
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圧巻です。
どうやって川の対岸まで渡したんだろう。
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家が所狭しと並んでいます。
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遠くには金色の屋根をしたお寺も見えています。
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どの家も屋根の上に小さな瞑想小屋が付いています。
どこからどこまでが家なのか分からないぐらい混沌としている。
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そして、川辺まで下りてきました。
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対岸を見てみると、大量のゴミ。ぬかるんだ地面。
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川にゴミを投げ捨てる僧侶たち。
ペットボトルもダンボールも、何でもかんでも川に投げ込んでいる。
嘘か本当か分からないけど、「チベット仏教ではあらゆるものの輪廻を信じているから、
ゴミを捨てても自然に還っていくんだと思っている」という話も聞きました。
こんなことしても、川にゴミが蓄積されていくだけなのにな。
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川で洗濯する人や、そこらじゅうでおしっこをする人までいる。
道もぐちゃぐちゃで家も質素だし、スラム街みたい。
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丘を下りて道に出るとあることに気づきました。
みんな同じ方向にしか歩いていない。一方通行だ。

巨大なグル・リンポチェ像があるこの丘は神聖な場所なので、丘の周囲の道は全て時計回りにしか回ることしかできません。

私たちが今から行きたいのは反時計回り方向に少し行った場所。
でも、時計回りに歩いたら丘を一周しないといけない。
一周したら最低でも40〜50分。下手したら一時間以上歩いても辿り着けないかもしれない。

申し訳ないけど、人が少ない合間を狙って100mだけ急ぎ足で反時計周りしました。

ごめんなさい。
 


しばらく歩くと、尼僧とこちらを隔てる橋のところまでやってきました。
人が絶え間なく行き交っています。もちろん女性ばかり。
たくさんの人が、この川の向こうに住んでいるんだ。
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橋の途中まで行って、家の様子を見てみました。

質素な赤茶色の家の上には白い瞑想小屋が。
丘の斜面にもたくさん瞑想小屋があったけど、家にいる時も瞑想しているんだな。
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屋根に結びつけられていたヤクの頭蓋骨。よく見るとチベット語が刻まれています。
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この川の向こうに行く観光客もいるけど、
尼僧たちの神聖な場所だから足を踏み入れない方がいいという人もいる。

私たちは、なんとなく橋の向こう側に神聖な雰囲気を感じて、
橋の途中まで行ってから引き返すことにしました。

橋で出会う尼僧たちは笑顔を返してくれたから、行っても良かったのかもしれないけど、
自分たちの暮らしを踏みにじられたくない人も中にはいるかもしれない。
 


そろそろおなかが減ってきたなぁ、と思っていたら、橋の近くに食堂があったので入ってみた。
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これ、名前は忘れちゃったけど、結構美味しい。透明の麺。
この地域でラーメンみたいなのを頼むと大体麺がのびのびでブチブチちぎれて美味しくないので、この透明な麺を頼むと正解かも。
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それと、夜ご飯は宿の近くの食堂で食べたのですが、壁に貼ってあるメニューがこの食堂のと全く同じでした。
次の日に別の食堂も数軒覗いてみたけどどこも同じ。この村の食堂はメニューと料金を統一しているようです。

店の中にはダライ・ラマの写真。
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どの料理にも肉は入ってない。
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包子(肉まん)も肉なし。
何か分からないけど、肉の代わりに緑の野菜が入っていました。
殺生はしないっていう仏教の教えから来るみたい。
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食堂の外にはネコちゃん。
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この辺の猫は、ちょっとほっぺたの辺りがふっくらしている。
冬が厳しいからだろうな。
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食事の後はアチェンの中心にあるお寺へ行きました。
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入り口の狛犬?の横には鳥の死骸が2つ。
そういえば橋のところにも、ネズミの死骸が置いてあった。何か意味があるのかもしれない。
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入り口の横の軒下には老犬が一匹。
瀕死の犬で、歩くこともできない様子でした。
時折、苦しそうにアオン、アオンと鳴いていました。
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その様子を見て、犬にお祈りをする人。
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中に入ると、奥にいるのは…ダライ・ラマ??!
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近づいてみたら、ダライ・ラマの蝋人形でした。
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お寺の中は派手派手の装飾。
この鬼、目が三つだ。ガンゼ・ゴンパで見たお面も、目が三つだった。
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お勤めで使われるであろう道具がずらっと並んでいました。
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絶えず火が灯されているところもありました。
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アチェンにはお寺の周りだけじゃなく、集落のいたるところに数え切れないくらいのマニ車が設置されています。
僧侶たちはそのマニ車を一つ残らず回しながら何時間もかけて街を歩きます。
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工事中のストゥーパ(仏塔)もたくさんありました。
ここはまだどんどん繁栄していってるみたい。
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広場では人が集まって何やらお話をしています。
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あ、そうそう。
僧侶たちはそこらへんでしゃがみこんでトイレを済ませると書きましたが、アチェンには一応共同トイレがあります。

行ってみると、四角い穴が並んだ状態でびっくりしたけど、穴は深いし吹きさらしだから臭いもそれほど気にならなかった。あのおぞましい溝式のトイレよりはだいぶマシ。
(溝式トイレの恐怖の記事はこちら
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こっちは男性の僧侶が住んでいるエリア。
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さっきの尼さんたちが住むスラム街のような家とは違ってちょっとだけ立派です。
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狭い路地で出会った男性。笑顔です。
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街の端っこの方には中国政府の警察がありました。
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テントのような住居で暮らす家族。
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若い僧侶たち。
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歩いていると売店があったので、水を買いました。
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店から出ると水を運ぶ子供達と出会いました。
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こんなに小さいのに。
各家庭には水が引かれていないから、こうやって水汲みをして運ぶしかないんだ。
なんだか水がずいぶん濁っていて、不安になります。
私たちみたいに、ペットボトルの水を買うことなんてないのかもしれない。
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重そうだったのでだいごろが手伝います。子供達も嬉しそう。
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お寺がある広場。
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家族。
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仏塔の上で経典を読む女性。
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それにしても、ここで暮している人たちが生計を立られていることが不思議で仕方ない。
だってみんなが僧侶ということは、誰一人として働いていないはず。

説法を受けること、お経を唱えること、マニ車を回すことが仕事そのものなんだけど。
でも、それはお金を稼ぐ手段ではない。

寄付金?家族からの仕送り?
そういえば尼僧から物乞いされることも多かった。

いずれにしても、どこかからお金が集まってきていることに変わりはない。

今まで訪れたチベット人の村は決して裕福な暮らしをしている訳ではなかったけれど、寺院や仏塔を始めとするこれだけの建造物を建てて、何千人もの僧侶を支えられるだけの資金が集まっている。

それぐらい、この周辺の市民の信仰心が強いっていうことだ。

そんなことを考えながら、眠りについたのでした。

つづく



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