ソマリランドの血圧測定サービスでまさかの警察行き?
26/SEP/2014 in Hargeisa
ソマリランドの首都ハルゲイサは特に観光するところもない場所です。
そんなハルゲイサの唯一の観光スポット、独立記念モニュメント。
その周りには、ソマリランドの人々が集まり、思い思いの時間を過ごしていました。
今日はソマリランドのこの場所で血圧測定サービスをしてみます!
でも、私たちはこの場所で血圧測定することに対してちょっと不安もありました。
昨日ハルゲイサの薬局にたまたま立ち寄った時、血圧を測っている人がいたからです。
こんな非承認国家でも血圧計が売られているんですね。どういう販路で売られているのか不思議。
手首式のbeurer社のものでした。
この薬局では無料で血圧測定を行っているとのこと。つまり私たちのライバルです!笑
薬局で測れるんだったら私たちのサービスへは需要がなさそう…。
でもまあ暇だし(笑)、始めてみることにしました。
モニュメントの周りには人がたくさん。
体重計屋さんもモニュメントの近くで店(?)を開いていました。親近感!笑
近くにはお茶屋さんがあり、甘々のミルクティーを出しています。
お茶屋さんに頼んで、店の椅子が並んでいる一画を使わせてもらうことにしました。
まだちょっとエチオピアでへこたれた疲れが残っているきっこは今日はカメラマン。
だいごろが代わりに客引きをします。
まずは英語が話せる男性にお願いしてソマリ語で「無料で血圧測定します!」と書いてもらいます。
ソマリ語はアルファベットで綴ります。”aa”とか、”ii”とか、母音を重ねるのが特徴的です。
サービスを始めると人気上々!
あっという間に人だかりができました。みんな興味津々。
やっぱりイスラム教の国だけあって男性ばかりです。
今まで一度も測定したことがない、という人が大半でした。
薬局のサービスはあまり広まってないのかな?
だいごろは初めて測定側に回りましたが、私よりも慣れた手つきでした。笑
彼は途中で現れたサル使い。
野生のバブーンを手名付けてペットにしていました。
そして血圧測定を始めてから30分ぐらい経った頃。
ちょうど10人測り終えた時に、血圧測定サービス初のトラブル発生!!
ある男性が睨みをきかせながら近づいてきました。
「おい、おまえら何やってる?」
”血圧測定をしてるんだよ”
「何の目的だ?」
”みんながどれくらい健康に興味を持ってるか知りたいし、みんなとのコミュニケーションにもなるからやってるんだ”
「ちゃんと政府の許可は取ったのか?」
男性は徐々に声を荒げていく。
”そんなものは取ってない”
「じゃあここではそんなことをするのは禁止だ。警察に行くぞ。」
まさかの展開に驚く私たち。
”禁止なんだったら今すぐやめるよ。”
すると顔を近づけて怒鳴りながら手をつかんできた。
「お前たちは違法行為をしたから警察行きだ!」
営利目的ではない事、測定したデータも破棄する事、何を言っても”警察に行け!”の一点張り。
突然の出来事にどうしようかと戸惑っていると、地元の人たちが怒鳴っている男性を取り囲んだ!
さっき測定してあげた人たちとこれから測ろうとしていた人たちだ。
合わせて20人ぐらいいる。
彼を取り押さえて、説得しようとしているみたい。
そしてしばらくするとその中の一人が、「もうこの場はいいから、早く帰りなさい。こいつはクレイジーだから。」と言ってくれたので、私たちはそそくさと血圧計を片付けます。
例の男性はまだ地元の人たちと言い合ってる。
話し合いの行く末が気になりましたが、このままいて本当に非承認国家で警察行きになったら一大事なので、すたこらさっさと逃げ帰りました。
ソマリランドの人は大抵はフレンドリーなんだけど、外国人の事を警戒している人もやっぱりいるみたい。
たぶん、スパイか何かかと思ったのかな?
ずっと紛争が耐えないソマリアから事実上独立して、平和を保っているソマリランド。
平和を保つためにも、ちょっとした緊張感は必要なのかな。
でもその人を除いて全員が私たちを守る側にまわってくれたあたりが、やっぱり「旅行者の身に危険が及ばないように細心の注意を払う」という噂通りでした。
今回の血圧測定でもソマリランドの人々との良いコミュニケーションができました。
みんな本当にフレンドリーだった!
つづく
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kicco
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