あら子の大冒険1〜キルギスの山奥で出会った子犬の物語〜
19/AUG/2015 in Karakol
*全6話でお届けする子犬と僕たちの大冒険のお話。想像もつかないような展開が待っているので、ぜひ最後まで読んでみてください◎
今日はキルギスの山奥でトレッキングをする初日。
前日は夜2時までヌルディンさんや宿泊客と話したり、ブログを書いていたのでちょっと寝坊。
朝10時前に宿を出て、101番のマルシュルートカ(ミニバス)に乗って出掛けます。
でも、道路工事のせいで101番のマルシュルートカがいつもと違うルートを走っていたので見つけるのが大変だった…。
マルシュルートカを探してうろうろしていると近所の子供が写真撮ってー、と絡んできました。
30分ぐらいマルシュルートカを探し回ってようやく乗車。
トレッキングのスタート地点となるチェックポイントを目指します。
私たちが今回歩くのは、カラコルの街から歩いた山奥にあるアラコル湖に向けたトレッキングルート。
カラコルの街からスタートして、初日はキャンプサイト泊。二日目にアラコル湖を超えてアルティンアラシャン村泊。三日目にトレッキングとマルシュルートカでカラコルの村に戻ってくるルートです。
南旅館の情報ノートにも書いてあるルートですが、これから行かれる方は参考にしてみて下さい。
アラコル湖へ向けて出発!
なんやかんやでチェックポイントに着いたら11時前。
寝坊しちゃったから仕方ないとはいえ、今日の目的地までちゃんと辿り着けるかちょっと心配です。
チェックポイントではトレッキングルートへの入場料250ソムを支払います。
チェックポイントからは美しい川沿いの、のどかな田舎道を歩きます。
小さい集落を抜け。
この先は山奥のベースキャンプに向けて6時間ぐらいのトレッキング。
天気もいいし平坦な道なので楽チンです。
それにしても綺麗な景色!
青々とした草原と雄大な山々に見とれてしまいます。
ん?なんか山肌につぶつぶしたものがある、と思ってよく見てみると…
よく見ると黒いつぶつぶは全部牛でした!
すごい数!
2時間ぐらい歩いたらお昼ご飯。
カラコルのスーパーで買ってきたパンを食べます。
トレッキングには糖分がいるからと思ってチョコレートクリームを買ったつもりでしたが、チョコがちょっと入った羊のバターでした。臭みがあるし脂っこいだけで味はイマイチ。。
喉が渇いたから川の水を汲もうと思ったけど、ここの水は灰色だったのでやめておきました。
もうちょっと上流に行かないとダメなのかな。
そういえばジョージアでも水がグレーの川が多かった気がする。
水自体が汚いわけじゃないし、きっと地面の鉱物が関係してるんだろうな。
トレッキングルートには放牧されている牛や馬がたくさん。
挨拶しながら進みます。やあ。
馬はこうやって2頭で前と後ろを見張ってるんだろうな。
そこから先も、なだらかな気持ちいい道をひたすら歩きます。
実は私たちがトレッキングに行った3日間だけすごく晴れていて、その前後はずっと雨だったそう。
やっぱり私たちは晴れ男・晴れ女!
1年半以上旅してきて肝心な時に雨に降られたことは一度もなかった。
さっきのグレーの川からちょっと進んだ辺りの別の川はすごく透明。不思議。
川底までよく見えてすごく綺麗です。
川の向こうに気配があると思ったら野生の馬の群れ!
20頭ぐらいの群れで、結構深い川の流れをものともせずに渡っていきます。かっこいい。
チェックポイントから歩き始めて5時間半。
増水した川で道が途切れてしまいました。
もうすぐキャンプサイトに着くはずなんだけど、どうやって進めばいいんだろう?
簡単に渡れそうにも見えるけど、流れが強くて意外と深くて渡れない。
困ってうろうろしていると、馬に乗った遊牧民の人が通りがかりました。
急いで駆け寄っていって道を教えてもらいます。
”どうやって渡ったらいいの??” ジェスチャーで聞くと、「あっちだよ!」と川上の方を指差して笑顔で答えてくれました。
教えてもらった通り川上に行ってみると、丸太が渡してありました。
やったね!無事川を渡り終えました。
川を渡った先にあったのは大きな木!!
そこから少し歩くと、ついに今日の目的地のキャンプサイトが見えてきました!
子犬との出会い。
ベースキャンプに到着したのは17時前。
チェックポイントからちょうど6時間のトレッキングでした。
睡眠不足で疲れてたみたいで、思っていたより時間がかかってしまった。
明日は標高4000メートル近い山を越えないとダメだけど大丈夫かな…。
ベースキャンプには男の人が二人働いていて、一泊したいと言うとこんな移動式のテントに案内してくれました。
私たちの今日の寝床はここ。
広々していてなかなか快適そうです。
寝不足だったので30分ぐらいうたた寝をしてから外へ出てみます。
メインのテントにはロバがいました。
人によくなついていてちょっと大きい犬みたいです。
こっちには犬が二匹。
仲良しの二匹はじゃれあって、元気に走り回っています。
この時は「可愛らしい犬がいるなぁ」ぐらいで全然気にかけていませんでしたが、実はこの二匹のうちの小さい方が今回のお話の主人公。
まさかこの犬があんな事になるなんて、この時は思ってもみなかったなぁ。
一通りベースキャンプを歩き回っているとお腹が減ったので、ベースキャンプのスタッフに食べ物はないか聞いてみると、追加料金を払ってごはんを作ってもらうことになりました。
メインのテントの中にはこんなキッチンがあって、年上の方のスタッフが手際よくささっと作ってくれました。
出来上がったのはプロフ(中央アジア風ピラフ)とトマトとチャイ。
あったかいチャイに砂糖をたっぷり入れて飲みます。
プロフには卵と人参しか入ってなくてすごくシンプルな料理。
なのにすごく美味しくて、体の疲れも癒される。
やっぱりトレッキングの後に山で食べるご飯は最高だなぁ。
こんな山の中なのに温かい食べ物が食べられることが幸せ。
夜ご飯を食べ終わってテントの外に出てみると、もう太陽が山の陰に隠れて暗くなり始めていました。
メインのテントの横にあったトレーラーハウスからモクモクと煙が出ていたので行ってみると、なんと中がサウナになっていました!
トレーラーの横から薪をくべるベースキャンプで働く若い方のスタッフ。
面白そうだったから、だいごろも薪割りをお手伝い。
意外にもスパスパ割れて楽しそう。
そのあとは山の合間から夕焼けを見て、自分たちのテントへ。
朝方は冷えるかな?と若い方の男性に聞いてみると、暖かそうな寝袋を2つ貸してくれました。
遠くで川の音が聞こえるだけの静かな夜。
明日のトレッキングで待っている景色にワクワクしながら寝袋にくるまります。
テントの近くにさっきのロバがいるみたいで、近くで草を踏みしめる音。
テントの中は思ったよりも暖かくて、ぐっすり眠れそうだ。
まだ夜の8時前だけど、明日のトレッキングに向けてもう寝ます。
それでは、お休みなさい。
つづく
daigoro
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