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21〜22/OCT/2014 in Nyamagabe

ムランビの虐殺メモリアルを後にした我々が向かったのは、ニャマガベにあるとある高級ホテル。
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ぐっさんによると、なんとこの中にサウナがあるらしいのです!

”ほんとかなぁ?”と言いつつも、まさかこんなルワンダの山奥の村でサウナに入れるとは思ってもいなかったのでテンションが上がる私たち。ぐっさんも行きつけだそうです。
 

まずは入口でお金を払ってから、更衣室へ。
高級ホテルのサウナと言っても、一人たったの1,000フラン(約150円)。
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そこでルワンダの女性がよく街で来ているカラフルな布を渡されるので、服を脱いでその布を体に巻いて準備完了。
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サウナに入ってみると中には電球が一つ。
しかも結露対策に軍手みたいな物がかぶせてあるのでほとんど真っ暗で何も見せません。

「すぐに目が慣れて来るから」

常連のぐっさんは中の構造を把握しているらしく、さっさと奥の方へと入って行きました。
 

私たちが最初のお客さんだったので、まだサウナの中はひんやり。

だんだんと目が慣れて来ると、サウナの中がぼんやりと見えてきました。

前方に炭を燃やす暖炉みたいなものがあって、それを取り囲むようにひな壇のようになっています。
日本のサウナと同じようなイメージ。

そして、従業員が炭と湿った葉っぱを大量投入すると、暖炉から良い香りのする蒸気がもわもわと立ちこめてきました。

そしてみるみるうちにサウナの中は熱々に。

ちょうどホテルへ来るときに夕立に降られていたので、雨で冷えた体が一気にあったまります。
 

あまりの気持ちよさに寝てしまった私たち。

サウナに入って1時間ほどすると、地元のおじさんやおばさんたちが次々にやってきました。

どの人も恰幅の良い人たちばかりです。
こんな高級ホテルのサウナに来れるという事はお金持ちなのでしょう。
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その後シャワーを浴びてスッキリした私たちは、ぐっさんオススメのウサギ肉が食べられるというレストランへ向かう事に。
 


ほっかほかになってホテルの外へでると、そこには今日の夕食を探すストリートチルドレンたち。

寝床もないので朝までこの辺りをうろついているそうです。
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サウナの中にいた裕福な人々と街を彷徨う子供たち。

昨日の公立学校と私立学校もそうでしたが、こんな小さな村ですらものすごい経済格差がそこらじゅうで見受けられます。
 


レストランは街の外れにありましたが、お客さんで賑わっていました。

見晴らしのいいテラス席に座ると、沢山の丘にポツポツと灯りが輝くルワンダならではの夜景が広がっていました。

ウサギ肉はオーダーを受けてから絞めるので時間がかかるらしく、ぐっさんとお互いの人生の事を話しながら気長に待ちます。
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しばらくすると、遠くから雨の音が聞こえてきました。

そしてその音がだんだん近づいてきたと思ったら、目の前のテラス席の上に雨が降り、そして次に私たちの頭上に雨を降らせてから反対側へと通り過ぎて行きました。

その間わずか10分ぐらい。
雨が右から左へと自分の上を移動して行くのなんて日本では体験した事がなかったので、すごく不思議な気分でした。
 


さらに待っていると、今度は突然停電して村全体が真っ暗に。
さっきまで見えていた向かいの丘も全て停電しています。

しばらく暗闇の中でじっとしていると、向かいの丘の一部がパッと明るくなりました。
そして今度は別の場所がパッと明るくなり、また別の場所も明るくなる。
最後に自分たちのいる所の灯りがつきました。

パッ、パッ、パッと順番に山々が明かりが灯っていく様子もまた、夢の中の出来事のような不思議な光景でした。
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そして注文してから待つ事1時間半。(長っ!!笑)

ようやくウサギ肉の登場です!

まず運ばれて来たのはお湯の入ったピッチャーと石鹸。
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ウサギ肉は手で食べるのがルワンダ流で、食事前は必ず手を洗うそう。
なので、これが出て来たということは、間も無くウサギ肉がやってくるということなのです。

そしてこれが絞めたてのウサギ肉。
鶏肉みたいで臭みもありませんが、やや弾力があります。
上に載っている玉ねぎとマヨネーズと一緒に食べると絶品でした!
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ぐっさんは僕と同じくスノーボード好きだったりもして話は尽きず、美味しいビールとともに夜は更けて行きました。
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次の日の朝。

どこからともなく聞こえてくるにぎやかな音楽。

寝ぼけ眼をこすりながらリビングに行くと、グッさんが淹れたてのコーヒーと朝食を用意してくれていました。
朝から感激です。ありがとう!
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そして、食後もしばらくゆっくりさせてもらってからお世話になったぐっさんに別れを告げ、バスターミナルへ。

村にあるスピーカーからはラジオが流れていて、音楽やプロパガンダが放送されていました。
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朝起きたときに流れていた音楽はどうやらこのスピーカーからだったようです。
 

ラジオ放送は虐殺をルワンダ全土に拡散するツールとしてかなりの効果を発揮したと言われています。

当時はこのラジオからも虐殺を進める為の放送がされていた事でしょう。
 


キガリへと戻るバスのチケットを買いにバスステーションに行くと、なんと今日のチケットは14:30の分まで全部売り切れだといわれました。

今はまだ朝の9時。
キガリまでは本数がかなり多いからぐっさんが余裕で取れると言っていたバスが、まさかの5時間半待ち?!

びっくりして辺りを見回してみると、バスターミナルは学生だらけ。
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”何でこんなに人がいるの?”と学生たちに聞いてみると、今日から学期の間の長期休みが始まるので、全員が実家へ帰るためにバスターミナルに詰めかけているそうなのです。

そんな年に数回しかない帰省ラッシュのピークに巻き込まれてしまうとは運が悪い。そういえばエチオピアでも同じような事があったような。。。
 

という事で、ここニャマガベであと5時間半も待たなければならない事になりました。

待つと言っても特に何もない村なので、村の人々の様子を眺めたり村人と話したりして待ちます。

 


そして14時半。
予定通りのバスでフイエ(旧ブタレ)へ。

なだらかな山々の中を快調に飛ばすバスが駆け抜けます。

畑の中に見える池はティラピアの養殖池。
その上にある細長い箱はウサギの飼育箱だそうです。
なんでもウサギの糞をティラピアのエサにしているんだとか。
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私たちが昨日食べたようなウサギたちがぎゅうぎゅう詰めにされて飼育されているそうです。
 

畑の中にたくさん見えるこのオレンジ色の服を着て作業をしている人々は虐殺のときに加害者となった人たち。
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虐殺の加害者として服役している囚人たちは、被害者に目に見えるように刑務所外での作業させられるそうです。
 


ニャマガベとキガリとの中継点にあるフイエの街へは30分ほどで到着。
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まずは俊輔くんとぐっさんに教えてもらっていたパナマ人が経営しているというルワンダ・コーヒーの店を探します。

場所が全然分からなかったので街にあったホテルのスタッフに聞いてみると、「ちょっと待って!」と言ってからホテルで食事をしている男性と話し始めました。

そしてしばらくして戻ってくると「彼が今から車で連れて行ってくれる事になった。」と言って、私たちに一人の男性を紹介してくれました。

話してみると彼はマリオという名前で、パナマから来たと言います。

”え!?もしかしてあなたがコーヒーショップのオーナーなの??”
と聞くと、「いやいや、俺はただの設立者でオーナーは別にいるんだ。
ちなみに横にいる彼はコーヒー農家の経営者だよ。」と言って、隣にいたルワンダ人を紹介してくれました。

「ちょうど今から店に行く所だったから一緒に乗って行きなよ。」

まさか探していたコーヒー店の設立者にホテルでばったり出くわすとは思ってもみなかったので、びっくり。
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二人と一緒に彼の車に乗り込むと、座先の下には散乱するコーヒー豆が。
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そしてこちらが彼の立ち上げたルワンダコーヒーの店 “Cafe Conection”
マリオさん自らロースターの使い方を解説してくれました。
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ローストする前の豆がぎっしり置かれた店内。
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ローストしたルワンダコーヒーは凄く良い香り。
ちなみにここフイエのルワンダコーヒーは世界的にも有名です。
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そして手慣れたスタッフがローストしたての豆でコーヒーを淹れてくれました。
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そして出てきたコーヒーを一口飲んで感激!

酸味は少なめでほどよい苦味。シャープな香りで楽しませてくれる正統派コーヒー。
値段はブラックのスモールカップで200フラン(約30円)
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このコーヒーはコスタリカで虜になったモンテベルデのコーヒーにはかなわないまでも、コロンビアやエチオピアで毎朝飲んでいたコーヒーよりもはるかに美味しかった。

その後はコーヒーの余韻にまだ夢見心地のままキガリへ向かうバスへ。

快適な道を2時間半きっちりで走り、再び見慣れたキガリの街へと戻りました。

明日は虐殺の行われた傷跡の残る教会を巡ります。
 

おわり



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