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29/SEP/2014 in Addis Ababa

今日は朝からバスでエチオピアのとある小学校へ向かいます。

その小学校では、エジプトのアスワンの宿で出会った青年海外協力隊のあおいちゃんが働いているのです。

あおいちゃんは小学校の先生で、日本の先生を休職して二年間エチオピアの学校で子供たちを教えています。

エチオピアに入るときに連絡を取って、是非働いている学校に行ってみたいと言うと、すぐに快諾してくれました!
 


バスを降りて少し歩くと学校が見えてきました。

いかにも学校らしい入口をくぐります。
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学校はこんな外観。生徒はおよそ280人。
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公立学校だけど、コンクリートで出来たしっかりした造り。
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まずは校長先生に挨拶して、学校内を案内してもらいます。

校長先生といっても、まだ20代。日本では定年間際にならないと校長先生なんてなれないけど、エチオピアでは認められれば年齢なんて関係ない。若いけど優秀さを買われて校長の先生になったようです。

でもこの校長先生、私たちが訪問した数ヶ月後に突然とんずら。仕事を全部投げ出して辞めちゃったんだって。
子供たちが一番困るのにそんなことは何も考えない。この国に責任感なんて言葉はないのかもしれない…。
こんな環境で育ったら、この子供たちが大人になったとき、また同じような大人になるんじゃないかと心配になってしまう。
まあ日本みたいにまじめすぎるのもそれはそれで問題かもしれないけど。
 

だいぶ話は逸れてしまうけど、日本で年間に自殺する人は3万人以上。
この3万人っていう数字、今まで漠然と多いなって思ってた。でも、とある本で「毎年災害が起こってるぐらいの数」って書かれていて、それから何かと意識するようになっています。

東日本大震災で亡くなった人の数、およそ2万人。
今年大流行しているエボラ出血熱でなくなった人の数6346人。感染者数約1万8千人。(2014年12月9日現在)
死者数を比べてみるとその異常さが際立つ。

世界でも数える程しかないすごく豊かな国なのに、何で目に見えない災害がずっと起こり続けているんだろう。
 


さて、話は小学校に戻ります。

教室の壁に書かれたイラストがかわいい!
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パンツ一丁で顔の色だけ何故か黄色い!突っ込みどころ満載です。笑
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これが職員室。机がない!
授業のない先生たちはおしゃべりしているばかりのように見えたけど気のせい…?
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今は雨季休みが開けたばかりで、生徒もまばら、先生もまばらで、2クラス分まとめて授業したりしてるみたい。

「先生も生徒も休み明けはなかなか学校に来ないから授業を進めるのが難しいねんよ」とあおいちゃん。
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私たちが部屋を覗くとこうなります。笑
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休憩のときはサッカー。
だいごろがドリブルをすると子供がどんどん集まって来る。
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集まりすぎてだいごろが大変な事に。
ていうか私にも子供がわらわら集まってきて、だいごろの写真を撮りたいのに近づく事さえできない。笑
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そしてみんな写真が大好き。撮って撮って、見せて見せての攻撃が延々と続く。
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空手。笑
日本の空手のイメージはどの国でも強く、ポーズされたり教えてーと言われたりすることが多い。
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嵐のようにやってきて、ベルが鳴ると嵐のように去って行く子供たち。取り残されただいごろがへろへろになる。齢30のご老体には応えます。笑
 


この学校は公立で学費は無料。
でも、家のお手伝いが忙しかったり、地方に住んでいたりして通えない子もいるそうです。

貧しい家庭では子供は貴重な労働力。学校に通わせたいと思っても通わせることが出来ない家庭もたくさんあります。
そういう家庭で育った子供は、少し大きくなってから小学校に入学することもあります。だから、グレード1といういわゆる小学1年生の教室に10歳ぐらいの子が混ざっていたりすることもざら。
 

子供たちが着ている制服は100ブル(約500円)だけど、それが払えなくてずっと滞納している親御さんもたくさんいるそうです。

それと初任の先生の月給はたった1200ブル(約6000円)だそう。

そういう話を聞くと、やっぱり貧しい国なんだと思う。
 


あおいちゃんが教えている教科の教科書を見せてもらいました。

体育・図工・音楽を合わせた教科なんだって。
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教科書は学校から貸し出しされる方式。学年が上がる前には返却しないといけない。
返却できないと教科書代を払わないといけないので、みんな休憩中も鞄に大事に入れていました。

中身はやっぱり突っ込みどころ満載のイラストが。

恐すぎ!笑。子供泣いちゃうわ。笑
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アムハラ語で書かれているので、解読するのが大変そう。

付箋がいっぱいついていて、予習の後がうかがえます。
 


午前の授業が終わったら、みんなお楽しみのお昼ごはんの時間。

お昼ごはんはもちろんこれ。
エチオピア人の主食インジェラ。
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お弁当にはぎっちりインジェラが詰められています。
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みんなお昼ごはんのときは笑顔いっぱい。
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エチオピアはエチオピア正教をはじめとするキリスト教徒が多い。
でも最近はムスリムの人も増えてきているそうです。
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子供でもムスリムの女の子は頭にストールをしています。
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そしてお弁当のインジェラを…

食べる!
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食べる!!
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食べる!!!
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食べる!!!!
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ごはんを食べる喜びは全世界共通ですね!
 

…でも、実はお弁当を食べられる子は全員ではないんです。

貧しい家庭に育つ子の中には、お弁当を持たせてもらえない子もいます。
そういう子はこの食堂には来ずに、教室や外で過ごしているんだとか。
育ち盛りのこの年頃でごはんが食べられないなんて…。

それでも、子供たちは元気一杯で走り回ってるから不思議。
「一日に必要なカロリーは○○kcal」とかよく言われるけど、そんなの嘘じゃないかと思ってしまうほど。

午前中いっぱいお邪魔させてもらって、おいとまする時間になりました。
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そして後日。

とあるアディスアベバの夜、あおいちゃんとごはんを食べに行きました。
 

あおいちゃんがおすすめしてくれたエチオピア料理屋さん。
首都だけのことはあって、お店の雰囲気も洗練されています。

あおいちゃんが先生らしいチャキチャキさで、お客さんに見向きもしない店員をがしっと捕まえて注文してくれました。
「きっこもこれぐらいチャキチャキしてくれたらいいのになぁ」とだいごろ。
 

選んだのはフィッシュ・ゴラッシュ。
魚のピリ辛炒めみたいな料理。これがめちゃくちゃ美味しかった!!
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後日もう一度食べたくて同じお店に足を運びましたが、あいにく品切れ。がっかり。
 

このお店はインジェラの出し方もおしゃれ。
都会風おしぼりインジェラ。雑巾からおしぼりに昇格です!笑
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エチオピアでは料理といっしょに炭酸水がよく飲まれていました。
香り付き炭酸水もあって、日本で売られている”いろはす”(今もあるのかな?)の炭酸バージョンみたいな感じでした。
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おいしいごはんを食べながらあおいちゃんと楽しい時間が過ごせました。

それにしてもあのフィッシュゴラッシュは美味しかったなぁ。笑

 

学校を見学させてもらえたおかげで、元気いっぱいの子供に会えて嬉しいだけじゃなく、エチオピアの大変な事情も知ることができてよかった。

多少ぼられたって、そのお金がインジェラ弁当に変わるのかもしれないと思うと心許せるよ。笑

どうもありがとう!

あおいちゃんの任期は残りわずか。がんばってね!
 

▶︎次回:エチオピアで取るソマリランドビザ情報。【2014年9月時点】



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