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30/JUN/2014 from São Luís to Belém

お祭り三昧だったサンルイスからベレンへ向かうバス。
夜8時発で、所要12時間の夜行。

今回のバスはキト〜ボゴタ間で使ったのと同じ車種の快適なバス。よく眠れそう。
バスに乗り込み、しばらくして深い眠りにつく。


夜11時頃、バスが停車。
運転手が休憩を告げる。


夜0時頃、またバスが停車。
運転手が何かを言った。
また休憩か、まあいいや、このまま寝よう。

と思っていたら、何か様子がおかしい。

全員が降りようとしている。
何か慌ただしい。

「え、どういう状況?
みんな降りようとしてるで。」と、私。

しかしだいごろ爆睡。
寝ぼけ眼。
 

バスを降りようとしていた日本人が声をかけてくれる。
「なんか煙出てるんですよ。今、消火器使って消してるみたいで。すぐに避難した方がいいですよ。」

!!

眠気が一気に覚める。

手早く荷物をまとめ、バスを下車。

夢かと思ってたけどほんとにバスから煙が出ていました。
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すごい煙。
ゴムのにおい。
後輪の二つのタイヤの間からもくもくと。

聞いたところによると、「ボンッ」という大きな爆発音の直後に煙が出始めたとのこと。
みんな気付いて車内は騒然となっていたそうなのですが、二人ともいつも通り爆睡していて全く気づいていなかった。。。
 

呆然としてしばらく煙の立ち昇るバスを眺めていると、煙はみるみる大きくなり、ついに発火…!!
バスの下にメラメラ火が燃え始める。

慌ててバケツリレーして水をかける乗務員と乗客。
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幸い、近くに水を貯めている大きなタンクがあったので、バケツで水を汲んで何度も水をかける。

ちょうど荷物を入れてるあたりなので、荷物は黒こげになっているんだろうな…。
絶望の面持ちでバスを眺める乗客たち。
 

30分ほどの消化活動で煙は収まってきた。

ひとまず、異常があったのが水のある場所で良かった。
何もない田舎道で同じことが起こっていたら消化することはできないし、荷物が燃えるのが分かっていてもじっと見ていることしかできなかっただろうな。


しばらくすると、近くにいた日本人が何事か揉め始めた。

「物が盗まれた。
小さい鞄。
カメラと現金とキャッシュカードが入っていた。」

どさくさに紛れて盗まれたのか、それよりもっと前、休憩のときに盗まれたのか。

運転手に相談して、乗客の荷物を見せてもらっていたけど見つからず。

やっぱり南米は盗難が驚くほど多い。
長期旅行者では今のところ盗まれていない人の方が少ない。

改めて荷物管理きっちりしないと、と痛感。

ついでに、最近ブラジルで荷物がなくなったので見せてほしいと頼んだ人が、荷物を盗んだ犯人に拳銃で殺されたことがあったらしい。
こりゃ物を盗まれても下手なことせずに、保険でカバーした方が吉だな。


さらに一時間ほど待っていると、運転手がエンジンをかけ始めた。

まさか、走れたらこのまま走るつもりじゃないよね??
煙出てたし、どこが燃えたのかも分かってない。

でも、乗客が次々にバスに戻っていく。

嫌だ、危ないし。
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英語しゃべれる人に確認すると、代わりのバスが来るのに三時間ほどかかるため、中で休んでいいよ、という事らしい。

良かった、さすが先進国。
これがアフリカだったら、走れたらそのまま走っちゃうんだろうな…。怖すぎる。

でも、バスがまた燃えたら心配だから外で待つことにした。
 

草むらに座ってぼーっとしていると、だいごろが「あと三時間でサンルイスからバスが来て、30分で荷物の載せ替えが終わって、、、、」
何を言ってるのかと思ったら、ワールドカップの試合が見れなくなりそうなことを心配していた。


しばらく外で待機してたけど、蚊が多いのと眠いのと、休みたい欲望に勝てず、ゴムの燃えた臭いの充満するエアコンの効いたバスに乗り込んだ。
何かあったらすぐにバスを出られるように、荷物をまとめたまま、仮眠しました。


そして朝の5時。
代わりのバスが漸く到着。
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荷物を詰め替えた。
不思議なことに、どの荷物も無事だった。
出火元は荷物じゃなかったみたいで一安心。
 

荷物の詰め替えが終わった事を確認してから、新しく来たバスに乗り込み今度こそ爆睡。

ベレンに着いたのは午後三時半ごろ。

12時間の予定が、20時間近くかかった。

だいごろは、W杯の試合が見られると思っていたのに、見られなくて悲しがってた。
でも、偶然にもアルゼンチン×スイスの試合が延長戦にもつれこんだので、到着するなりバスを飛び降りて最後の3分だけ見てた。


結局、何が原因で何が燃えていたのか全く分からなかったので釈然としないけど、
とにかく身の危険がなくて良かった…。

南米でのバス移動。
楽勝かと思ってたけど、やっぱり一筋縄では行かないなぁ。



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