まさかの不法滞在？！せかぽろ最後の大ピンチ到来…！！

6/SEP/2015 from Litang to Ganzi

今日はリタンからガンゼ（ガンズ、甘孜）へ移動します。

リタンは標高約4000m。
高山病は眠っている間に呼吸が浅くなって悪化することが多い。
リタンでは２泊目だけど、だいごろは今朝も調子悪いみたい。
一緒に旅行しているケンくんもやっぱり辛そうにしています。

ガンゼはリタンよりも標高が低くて、標高約3600m。
ガンゼに行ったら二人とも調子よくなるかな。
 

昨夜は雨が降ったので、工事中でぐっちゃぐちゃの道がさらにぐっちゃぐちゃ。

昨日ドライバーとガンゼに行く約束しておいたので、約束通りの一人120元（約2,300円）で乗りました。

朝８時。
意外にも予定通りにちゃんと人が集まって、ミニバンが発車。

８人乗りのバンで、真ん中の列は４人！きつそう。
前かがみの黒いジャケットを着た男性も真ん中の列に乗っています。わかりますか？

でも、最初の１時間で一人降りていきました。よかったよかった。
さすがに６時間の道のりでこの体勢は耐えられなさそう。道も悪いし。
 

 

リタンの街を出てからは、走っても走っても山と草原が広がっています。

山には、チベット語じゃなく「中国共産党万歳」って書かれていることも。
中国共産党なんて、この地域では忌み嫌われているだろうに。

ヤクが沢山いて、ここには遊牧民ののどかな暮らしがあります。

ヤクの大群に道を通せんぼされることもしばしば。

こんな集落をいくつも抜けていきます。

 

途中、谷間にあるちょっと大きな町にやってきました。

高速道路とトンネルを作るために大工事が行われています。

ここでバンの乗り換え。
前の車はここで折り返すシステムのようです。

しかし、車を乗り換えてからは工事中の道がめちゃくちゃ多くてなかなか進まない。

リタンでもそうだったけど、やっぱりここでも女性が工事現場で働いてる。

工事が終わった舗装路とオフロードが繰り返し現れる。
その切り替わりのところの道が凄まじくグチャグチャで、ずっとどこかにしがみついてないといけないからなかなか疲れます。

渋滞中に周りの車を見てみると、99%が”五菱宏光”っていうメーカーの車でした。大人気！
菱形が５つのマークです。舗装されていない道も意外とスタックせずに走ってくれました。

この会社のことを知らなかったので調べてみたら、上汽通用五菱汽車という、ゼネラルモーターズ (GM) 、上海汽車 (SAIC) 、五菱集団（現：広西汽車集団）の3社による合弁会社が作った車だそうです。
 

衝撃の事実が発覚！！

そしてなんとか５時間半の道のりを耐えて、ガンズ（ガンゼ）の街に到着。

街にはちょっと高めのホテルしか見当たらなかったのでしばらく探し回って、ようやく安宿を見つけました。

トイレ、強力安定のシャワー、弱めWi-Fiつきで3人で100元。悪くない。
ヒマラヤホテルの近くです。

宿の名前はこれ。”叁幺柒宾馆”というところです。

 

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宿の受付をしてもらってひと段落したら、ご飯を食べに行きました。

入ったのは街の片隅にあったこんな食堂です。
もうお昼ご飯どきは過ぎていますが、地元の人が数人食べに来ていました。

この店で「卵チャーハン」って頼んだのですが、こんな衝撃の品が出てきました！

これ、白ご飯と青椒肉絲（チンジャオロースー）と卵焼きやん！笑

もう一個頼んだ店の看板メニューの水餃子は普通に美味しかったです。

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そしてごはんの後は再び宿へ。

ここで、メールチェックをしているととんでもないメールが来ていました。

成都で泊まっていた、”Hello Chengdu International Youth Hostel”からです。

メールの文面はこんな感じ。

——
【緊急！ビザの延長について】

ビザセンターから、お金を払っていませんと連絡が来ています。
至急、入国日・入国した国境などの情報を教えてください。

Hello Chengdu International Youth Hostel
管理人　エヴァン
——

えっ？！！

一瞬にして真っ青になる私とだいごろ。

”お金を払えなんて、一言も言われんかったやんな？”

慌てて申請のときにもらった紙を確認します。
これだ。９月１１日に受け取れるって書いてある。

そして、何気なく紙を裏返した私たちの目に飛び込んできたのは、血の気が引く文言でした。

「支払い手順は変更になり、申請時に支払いが必要になりました。
　２０番のカウンターで申請料を払ってください。さもないと、申請手続きは保留されます。」

申請手続きが保留…！！！

”そういえば宿の情報ノートに、申請の後お金を払ったって書いてあった…！”
そんなことを思い出して今更後悔するけど、時すでに遅し。

今日は９月６日。私たちがビザ延長の申請をしたのは９月２日。
ビザの延長にかかる日数は８営業日で、９月１１日に受け取れる状態になる。

私たちはこの東チベットの観光を終えた後、１３日に成都に戻って１４日にビザを受け取る予定だった。

さらに、１７日に成都から特急電車に乗って上海に行くチケットをもう手配してある。

そして、１９日に上海から神戸に帰るフェリーも予約してある。

ま、間に合わない！！！

東チベットの旅を中断して今すぐ成都に戻って申請しても間に合わない！
しかも今から成都に戻るって…ここはチベットの奥深くだから、どんなに急いでも丸二日はかかる。

チベット観光の予定はぐっちゃぐちゃになるし、見たいところはまだまだここからだったのに全然行けないまま終わってしまう…。
 

考えれば考えるほど追い込まれた状況が浮き彫りになっていく。
ほとんど止まりかけた頭で、これからの予定を必死で考えます。

ええっと、今日は９月６日だから今すぐにここを出て、９月８日に成都に帰って、９月９日にお金払って、そこから８営業日…って９月１８日！？！？

１７日に予約してる電車に間に合わない！

そして、その先のフェリーも！！！
１９日に上海から神戸に帰るフェリーも予約しているのに、そのフェリーすら乗れなくなる！
だいごろの夢だったフェリーでの帰国が飛行機になっちゃう。

そして、私たちはここでもっと大変なことに気づきます。

私たちが中国に入国してからもうすぐ１５日が過ぎる。
中国にビザなしで滞在できるのは１５日間。
延長の申請が止まってしまったまま１５日を過ぎてしまったら…、もしかして不法滞在…？！

大大大ピンチ！！！

これまでにビザ申請や国境越えなど、こういう手続き関連は全部抜かりなくやってきた私たちだけど、最後の最後でやらかしてしまいました…。
 

しかし不幸はこれで終わらなかった。

この後、この大ピンチの状況でだいごろをさらなる悲劇が襲うのでした…。

つづく