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8/AUG/2015 in Ashgabat

僕たちがアシガバートで泊まっているのは、1部屋1泊60USドルのホテル。朝食付きです。
めっちゃくちゃ高いホテルだから、さぞかし豪勢な朝食が出てくるんだろう。

朝起きてレストランにやって来ましたが、なんだか殺風景。
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席に座るとお茶が出てきました。
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そして、ぐちゅぐちゅの卵焼きとパサパサのパン。ジャムもバターもなし。
え?これだけ?って聞いてみたけど、これしか出て来ないみたい。いやー、60ドルでさすがにこれはひどい。。
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そんなコストパフォーマンス激悪のホテルを後にし、次の目的地デルヴェザ(ダルヴァザ)を目指します。

まずはホテルの人に教えてもらったローカルバスに乗り込みました。
どこかでバスを乗り継がないといけないけどよく分からないなぁ、と思って乗り合わせた人に聞いてみたら、乗り換えの時に一緒に降りてくれて次のバス停の場所まで連れて行ってくれました。
やっぱりトルクメニスタンの人は良い人ばっかり!
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無事バス停に到着しました。
しかも次に乗るべきバスをわざわざ止めて僕たちを乗せてくれました。助かったー!
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人と荷物でぎゅうぎゅう詰めのバスに乗り込みます。荷物が多いから大変だ。
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そして無事、ギュンドガバザールに到着。
ここも白い!立派な門がお出迎え。
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中に入ってみるとめちゃくちゃ大きい市場で、普通に歩いたら半日はかかりそうな広さでした。
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そして、このバザールの近くにデルヴェザ行きの乗合バスか乗合タクシーがあるという情報だったのですが…、いくら探しても見つからない。
人に聞いてみてもここからは出ていないという答えが返って来ます。

建物にはキリル文字でギュンドガバザールって書いてあるんだけどなぁ…。
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トルクメニスタンのオシャレな女性たちが集まる布屋さん。こういうお店で特注の服を作ってるんだろうな。
買い物客にメモを見せて、デルヴェザへの行き方を尋ねます。
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すると、そこにたまたま英語が流暢な女の子がいました。
以前に北京に留学していた事があるそうです。

その子に話を聞いてみると、このバザールはつい最近に新しくなったばかり。
バスが出ているのは古いバザールなんだって。
でも古いバザールはもう無くなっているから、バスターミナルへ行かないといけないらしい。

「私の運転手がもうすぐ来るから送ってあげるわ。」

”え?運転手?”

「そうよ。買物用に雇っているの。」

お、お金持ちだ!笑
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女の子が電話をかけてしばらくすると車がやってきて、メンツィルというバスターミナルに連れて行ってもらいました。
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こんなに立派な、またしても真っ白な建物です!
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金をあしらった豪華な入口。
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中も広々していて綺麗!
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中にはまたしても大統領の肖像があります。
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バスターミナル内は冷房が聞いていて涼しい!外の暑さにやられかけていた身体が癒されます。
朝ホテルを出てからたらい回しになってたけど、これでようやく助かった!

…と思ったけど、バスターミナル中のオフィスで聞いてみると、デルヴェザ行きのバスは明日の朝の6時発しかないそう。

そ、そんな…。

僕たちにはトルクメニスタンで、首都のアシュガバート以外にも行きたい場所があります。
でも僕たちのビザは、観光ビザじゃなくてトランジットビザ。トルクメニスタンにはたったの5日しか滞在できない。
今日でもう2日目だからあと3日以内にイラン以外の第三国へ抜けないと不法滞在になってしまいます。
もし明日の朝まで丸一日バスを待っていたら時間が無くなってしまう。

「タクシー乗り場に連れてってやるよ。」

バスターミナルのスタッフが、困っている僕たちを見かねて車でタクシー乗り場まで乗せて行ってくれることになりました。
乗合タクシーに乗れば一人1000円以下で行けるので、バスより少し高いけど許容範囲です。
 

バスターミナルから2キロぐらい走ると、タクシー乗り場がありました。
今度こそ助かった!

…と思ったのに、乗合タクシーじゃなくて普通のタクシーだった。。
二人で140マナト(約5000円)、そんなに払えない!

仕方なく元いたバスターミナルに戻ります。
車に乗せてくれたスタッフにはタクシー代を請求されたので、ただ時間とお金が無駄になっただけだった。。。
バザールが新しくなったとはいえ、乗り合いバスや乗り合いタクシーの需要はあるはずだから、乗り場も絶対にこの街のどこかにあるはずなのに!

近くにいたバスの乗客たちに、”デルヴェザに行きたいんだけど。”と言ってみても、英語もいまいち伝わらないしなんともならない。
時刻はもう昼の12時。朝起きてからもう4時間も経ってるのにまだアシガバートから一歩も出られていない。
それにここは砂漠の中にある街なので、気温がめちゃくちゃ高い。
重い荷物を持ったまま歩き回ってるのに昼ご飯も食べられていない。
だんだん体力が底をついてきて、途方に暮れてしまいました。
 


 

バスターミナルに座り込んで地図を見てみると、このバスターミナルはアシガバートの街の外れ。
ここからデルヴェザまでは300キロぐらいあるけど一本道。

それを見た僕たちの頭には同じ選択肢が浮かんでいました。
 

”もしかしたらヒッチハイクできるかもしれない。”
 

でもここは砂漠の国。
まだ気温の低い午前中に歩き回っただけでも暑さにやられてしまうような灼熱の地。

もともとヒッチハイクをするつもりなんてなかったから、食料も水も必要最小限しか持ち合わせていない。
もしヒッチハイクの途中、砂漠の真ん中で日が暮れてしまったらどうなるか分からない。

僕たちはこれまで南米や東欧で散々ヒッチハイクをしてきました。
その大変さと面白さの両方を、嫌というほど分かっています。
 

そして二人でどうするのか30分近く悩んだ挙げ句、玉砕覚悟のヒッチハイクを敢行する事にしました。

”まさかこの旅でまたヒッチハイク事になるとは思ってなかったなぁ。”

二人でそう話しながらバスターミナルの外へ向かって歩き始めます。
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でもよく考えたら、東欧を出る時に”もうこれが最後”と言っておきながら、アルメニアやイランでもヒッチハイクをしてたし、今さらですね。笑
 


 

バスターミナルからデルヴェザへ続く一本道まで辿り着くと、いよいよヒッチハイク開始。

すると、開始から30分ぐらいで一台の車が止まりました!

中に乗っているおじさんは「乗合バス乗り場を知ってるから、5マナト(約200円)で連れて行ってやる。」と言っています。

ちょっと怪しかったので、念のため”マルシュルートカ??”、と聞いてみます。
この辺りの国で「マルシュルートカ」というと、乗合ワゴンのこと。

すると返って来た答えは、「ダー(ロシア語でYES)」

”よし。乗ってみよう。”
 

でも、おじさんの言葉を信じて乗せて行ってもらったのに、そこはさびれた広場。
車が一台止まっているだけでした。

”マルシュルートカじゃないじゃん!”、と言ったけど、おじさんは知らんぷり。

一応タクシーのドライバーに料金を聞いてみたけど、二人で160マナトと言っています。
ダメだこりゃ…。
 

今日は朝からあっちへこっちへ振り回されっぱなし。
もう体力も限界に近づいて来ました。。

もう今日は諦めようか。
そんな考えが頭をよぎりますが、そんな事をしたら せっかく大変な思いをしてビザを取って入国したのに何もせずにトルクメニスタンを出る事になってしまう。

それに諦めた所で宿泊場所はあのツーリストホテル。
絶対嫌だ!笑
 

砂漠の中に車が一台止まっているだけのタクシー乗り場の前で、最後の力を振り絞ってヒッチハイクを再開します。
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昼の1時をまわり、暑さもピークを迎える時間帯。
暑さでぐねぐねとうねる視界。

日が暮れたら横にいる一台の車は帰ってしまう。
それにさっきいたバスターミナルから離れているから、もし車が止まらなかったらここで一夜を明かす事になる。

パタゴニアのヒッチハイクで車が捕まらなかった時の恐ろしさを痛いほど知っている僕たち。
恐さからなのか疲れからなのか、身体が震えているのを感じます。

砂漠の国トルクメニスタンで敢行する事になったまさかのヒッチハイク。
果たしてどうなるのか。。

つづく



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