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21,25/JUL/2015 in Esfahan

テヘランからエスファハーンへ向かう夜行バスの車内。
走り出してからしばらくすると、乗客全員に謎の箱が配られました。
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開けてみると中にはおやつがたくさん!
でも、食べてみると全部甘いのばっかりだった。こんなにいっぱい食べられないなぁ…。
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前回の夜行バスに引き続き、このバスの乗客たちもやっぱり寝る気ゼロ。
そこらじゅうで楽しそうなおしゃべりが聞こえる中、何とか夢の世界に入る事に成功しました。
 

翌朝、気付いたらバスはエスファハーンのバスターミナルに停車していました。
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眠い目をこすりながらバスから降り、バックパックを背負って路線バスに乗り込みます。
まず向かうのは宿。イランでは外国人お断りの宿も多いらしいので、地球の歩き方に載っている”AMIR KABIR HOSTEL”に行きました。
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ドミトリーのベッドが空いていたのでチェックインすると、同じ宿に日本人が7人も泊まっていました。
イランも旅行者に人気なんだなぁ。
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この宿は朝食付きで、こんな朝ご飯が出て来ました。
この薄っぺらいパンがイラン人の朝ごはんの定番です。
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今日は同じ宿に泊まっていた日本人と一緒に出かける事になったので、宿を出て朝の街を歩きます、

店の前には配達されたパンが並んでいました。
こんなトコに置いといてだれも盗まないんだなぁ。
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こっちはパン屋さん待ちの行列。
朝のイランでよく見かける光景です。
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世界の半分がある場所。

宿から歩いて向かったのはイラン随一の観光スポット、イマーム広場。
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「ここに世界の半分がある。」と形容される大きな広場です。
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広場の南側にあるのは装飾が美しいイマームモスク。
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モスクの入口ではイラン人のカップルたちがくつろいでいます。
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門の美しい装飾を眺めていると自称ガイドを名乗る人が英語で話しかけて来ました。
最初からガイドはいらないよ、と言ってるのに、なかなか帰る様子がありません。

「なんでも聞いてくれていいよ。教えるよ。」

あまりにしつこいので、さっきから気になっていた事を質問してみました。

”ここの入口って左右で装飾の繊細さが全然ちがうけどなんで?”

「え、違うって?」

”例えばこの柱。右と左で全然対称じゃないし、彫刻のデザインや細かさも違うよね。”
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”それにこのタイルワーク。左側は細かいパーツに分けたのを組み合わせて作ってあるのに、右は正方形のタイルを組み合わせただけで雑すぎる。”
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”なんで左右でこんなに違うの?”
”不平等な世の中を表してるとか、何か意味はあるの?”

「それは…」

”知らないならいいけど。”

さっきまで饒舌だった自称ガイドは突然言葉をつまらせ、どこかへと去っていきました。
なるほど、こういう追い払い方もあるのか。笑
 


数分後。
同じところでモスクを眺めていると、今度は子供たちが英語で話しかけてきました。

「こんにちは。あなたはどこから来ましたか?」

”日本だけど。”

「僕たちは英語の勉強をしています。学生です。少し話せますか。」

”ちょっとだけね。”

そう言って子供たちとしばらく雑談。
学生に見せかけて何か悪い事でも考えてるのかなと思ってたけど、しばらく話したら満足そうにして帰っていきました。本当に英語の練習がしたかっただけみたいです。
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結局モスクの中には入らずにモスクの前で一時間ぐらいゆっくりしました。
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イマーム広場の周りにはスークがあって、職人さんたちの店が軒を連ねています。
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店の前には自転車が並んでいて、どの自転車にも布でできた荷物入れがついていました。
職人さんが乗って通勤している自転車です。
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銅を加工して壷を作る職人さん。
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こっちはお皿を作る職人さんたち。みんな楽しそうに作業をしています。
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このお皿、細かい模様がたくさんついているからすぐに禿げてきそうと思ったけど、硬い金属でこすってもライターであぶっても全然変わらない。しかも銅でできてるからすごく軽くて驚きました。
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フレンドリーなイラン人と、ちょっと変なイラン人。

スークを一通り歩いたら再びイマーム広場へ。
昼ごはん時が近づいてきたからか、芝生の上はピクニックするイラン人で溢れかえっていました。
みんなお弁当みたいなのを食べていたのでもの珍しそうに見ていると、目が合った家族が手招きしてくれました。
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そして、「お前たちも食べてみろ」と言って、タッパーを差し出されました。
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もらったのは豆料理。
平べったいパンにつけて食べます。
味はいかにも家庭料理といった優しい味で、毎日食べても飽きのこない感じでした。
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ありがとうと言って立ち去ろうとすると、お父さんが「これ、全部持っていけ!」ってタッパーごと渡してきました。
いやいや、全部渡したら家族の分がなくなっちゃうでしょ!
何度も持っていけと言われましたが、丁重にお断りしました。
噂には聞いていたけど、やっぱりイラン人はホスピタリティに溢れているみたい。
 


イランでは話しかけてくる人がめちゃくちゃ多い。
半分以上はただのフレンドリーな人なんだけど、たまにヘンな人もやって来ます。

「Excuse me!」
背後から声をかけられたけど、なんとなく怪しい雰囲気を察知したので無視して歩き続ける。
そしたらしつこく声をかけてきて、最後には肩を叩かれた。
仕方なく返事します。

”何?”

「俺は警察だ!」
そう言って男性は警察手帳を出してきました。

男を見てみると私服だし手帳も明らかに偽物っぽい。

”No, thanks.”

警察の職務質問に「No, thanks」はないだろうと思いながらも、見るからに怪しかったので断ります。

「待て!お前の友達の服に問題がある。すぐに着替えろ。」
そう言ってきっこを指差したので、”はいはい。”と言って半分無視していたら、そのまま立ち去って行きました。

うーん。
なんか騙すにしても中途半端で自信なさげだし、お金を要求してくることもなかった。
何が目的だったんだろう?
 


こんな人にも出会いました。

イマーム広場のベンチでくつろいでいたときに話しかけてきた20歳ぐらいの青年。

「Where are you from?」
これはイラン人からはよくされる質問。

“日本だよ。”

「エスファハーンはどう?」
これも、みんなが聞いてくる質問。

“とってもいいところだよ。この広場なんてほんとにきれい。”
そう応えたんだけど、青年の様子がどうもおかしい。
こっちは笑顔で受け答えしてるのにニコリともしない。

なんだか気持ち悪かったので、きっこに向き直って2人で話します。

しばらくしたら立ち去るかと思ったけど、青年は10分ぐらい何もせずにその場に突っ立っています。
そしておもむろに、こう言いました。

「携帯電話は持ってる?」

“ううん、日本にあるから無い。”

「カメラは?」

“…あるよ。”
この広場は安全そうだったので、僕はカメラを肩からぶら下げていました。

「カメラを渡してくれ。君たち2人の写真を撮るから。」

“いいよいいよ、要らないから。ありがとう。”

相変わらずニコリともしない青年。

「カメラを渡してくれ。君たち2人の写真を撮るから。」
さっきと一語一句違わない言葉を、今度は唾を飛ばしながら大きな声で言いました。

“いや、要らない。”
強い語調できっぱり断ると、青年はしばらく僕たちを見つめた後、そのまま立ち去っていきました。

なんだったんだろう…。
カメラを渡したらそのままひったくるつもりだったのかな…。
でも、それにしてはぎこちなさすぎたし、もうちょっと練習してからこればいいのに。

イランではフレンドリーな人もたくさんいるし、こんな感じでちょっと変な人たちにからまれる事もある。
とにかく歩いているだけで誰かに話しかけられるので、イランにいる間はなかなか忙しい毎日を送っていました。笑
 

自炊ができない…。エスファハーンの野菜事情。

エスファハーンの滞在中はできるだけ自炊をするようにしていましたが、困ったのは八百屋探し。
この街で野菜を探すのがとにかく一苦労でした。

宿のすぐ前はいろんな店が立ち並ぶ大通り。
でも2、3km歩いても八百屋が一向に見つからない。
売店はあるけど、売ってるのは飲み物やスナック菓子や缶詰。なぜか野菜が見当らない。
靴屋、服屋、スイーツ屋、ホテル、ケバブ屋、サンドイッチ屋…いろんなお店があるのに、八百屋だけがない。
他の国だったら1キロ歩けば3、4軒は必ず八百屋があったのに。

その後宿の人に聞いてようやく見つけた八百屋さん。
1時間も探し歩きました。

野菜を選んでいると話しかけてきた店の人たち。
やっぱりイラン人はフレンドリーだ。
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でも残念な事に、せっかく見つけた野菜はどれも元気がない。
これまでいたジョージアとアルメニアは野菜果物大国で、八百屋の露店が通りの端から端まで並んでてどれも新鮮で美味しかったのになぁ…。
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でも別の八百屋を捜す気にもなれなかったので、とりあえず今日の夕飯に使う玉ねぎとキャベツを購入する事に。
どっちも水分がなくなってヘナヘナだ。この辺りは野菜を育てるのが難しいのかなぁ?
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八百屋を探すのに歩き回って疲れたので、帰り道にフルーツジュース屋さんでメロンジュースをごくり。
これは美味しかった!
夏のイランではスイカとメロンが安いし甘いのでオススメです。
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店に居合わせた人たちが話しかけて来たので一緒に写真を撮りました。
ホントによく話しかけられるなぁ。
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テヘランではほとんどビザの申請しかしなかったから、今日はイランに入ってほぼ初めての街歩き。
なんか、一日中街の人たちと話してた気がする。

10歩歩けば「Hello!」と話しかけてくるフレンドリーな国民性。
これから1ヶ月近くイランに滞在する予定ですが、そんなイラン人たちとこの先どんな出会いが待っているのか。
楽しみです◎



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