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15/MAY/2015 from Rome to Warsaw

今日は素晴らしい出会いに恵まれたイタリア滞在を終え、ポーランドへと飛び立つ日。

今回のフライトは、ヨーロッパを代表するLCC『ライアンエアー』を利用します。
一応説明しておくと、ライアンエアーは世界のLCCの先駆け的存在で、料金設定の低さでは他に追随を許していません。だから利用者の数も相当多い航空会社。

でも料金が安い分、ありとあらゆる手を使って利益を上げようとする事でも有名。

例えば、荷物の重さ超過100gにつき数千円の追加料金が取られて、結局航空券よりも高い荷物料を払わされたり、
チェックインとは別にVISAチェックという独自のシステムがあって、それを知らずに搭乗ゲートまでやって来てしまった人は搭乗を拒否され、新しいチケットを買いなおさせられたり、

あまり良い噂を聞かない航空会社でもあります。
 

僕たちも料金が安いというだけの理由でライアンエアーを選んだので、追加料金の支払いは何としてでも避けなければいけません。

なので、前回マドリードからミラノに飛ぶフライトの前夜に空港泊をした時に、使われていないチェックインカウンターの計量器を使って自分たちの持ち物の重さを事細かに計測しました。
そして規定内に納まるような荷物の組み合わせを試行錯誤しながら見つけ出し、完璧なパッキング計画を立ててあります。

荷物の次に大事なのは空港に早めに行く事。
上にも書いたように、通常の航空会社よりも厳しいチェックがあるから時間がかかるのに加えて、人員削減しているのでチェックインカウンターが一つしかなくて数時間待ちの大行列が出来るという噂だからです。
 


 

という事で、今日は余裕を持って起床して、のんびり出発の準備。
準備が終わってもまだ時間に余裕があったので、宿で昼ご飯を食べてから行くことにしました。

そしていつものように電熱棒クッキングでパスタを作って食べようとしていたら、いつの間にか出発する予定の時間をすぎていました!

やばい!!

急いでザックを背負い、作り立てのパスタを鍋のまま手に持って、宿からメトロの駅へ向かうバスに乗り込みます。

ふー、なんとか間に合った…。

しかし、メトロの駅に着いた僕たちを待っていたのは想定外の事態でした。
 

まさかのローマ全面ストライキ…。

メトロの駅に着いたら、一目散にチケットカウンターへ向かいます。

しかし、僕らの目に飛び込んで来たのは何か様子がおかしいメトロの駅。
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もう昼の1時なのに、シャッターが下りていて中には誰もいない。
他の人たちも怪訝な顔をしてシャッターの張り紙を読んでいます。

僕たちも読もうとしたけど全部イタリア語で全然分からない、隣には同じ宿に泊まっていた韓国人の女の子。
彼女も英語はペラペラだけどイタリア語がわからない。

そしたら隣にいたおばさんが英語で教えてくれました。

「メトロは今日ストライキよ。」

”え、ストライキ?!”

「13時から再開するって書いてあるけど、もう過ぎているし多分今日は一日中メトロは閉まったままよ。」

僕たちは空港へのバスに乗るためにメトロで中央駅まで行かなければならない。韓国人の彼女も中央駅からバルセロナ行きの国際列車に乗らないといけないので同じ。

”ここから中央駅までのバスはありますか?”

「バスもストライキよ。トラムも。全てストップしているから無理よ。」

”そんな…。”

よりによってフライトがある日にローマが全面ストライキになるなんて…。
しかも乗るのは悪名高いあのライアンエアー。困ったなぁ…。
 

”ここから中央駅に行く他の方法はありませんか?”

「国鉄だけは動いているから、ここから出来るだけ近くの駅まで電車で行って、そこからタクシーに乗るしかないわね。」

”分かりました。ありがとうございます。”

僕たちのフライトも彼女の列車も出発まで時間がない。

急いで鉄道駅に向かいます。
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鉄道駅に着いたら、電車が来る10分の間に手に持っていた鍋のパスタを一気にかきこみます。
ホームで鍋持ってガツガツ食べてると周りの目がちょっと痛いな…。笑

韓国人の女の子は予約している列車まであと1時間くらいしかないので、ずっと不安そうな顔をしています。
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電車の駅を降りるとすぐにタクシーを探します。
でも、駅前はバスがなくて行き場を失った人で溢れていました。
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タクシーに乗ろうにも、みんながタクシーを待っているのでなかなか順番が回って来ません。
 


 

タクシーを探す事20分ぐらい。ようやく乗れました。
隣にいたイタリア人のビジネスマン風の男性も一緒に相乗りです。
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フライトまであと3時間半。
韓国人の女の子の列車まであと30分。

でも、メトロとバスを失った街は大渋滞。
車が全く進みません。

20分経ってようやく渋滞を抜けたタクシーは、駅へ向かって走り出します。
ところが、走り出した直後にイタリア人の男性が、「ちょっとお金降ろしてくる。」と言って、車を止めて数十メートル先のATMへ行ってしまいました。
もう時間がないのに…。

そして10分後ぐらいに戻って来て、ここまでの分のお金を全額払って去っていきました。
 


 

その後、再び走り出したタクシーのドライバーは何故かメーターをリセット。初乗り運賃をもう一回取りに来た!
どうしようか迷ったけど、さっきの男性がここまでの分は払ったんだしまあいいや。
彼女の電車の時間まで後5分。
それどころではありません。
 

しばらく走って駅に近づくとまた渋滞に突入。

”でも駅はすぐそこだし、ここで降りて走ろう!”

そう言って、荷物を降ろしてお金を払おうとすると、タクシーのドライバーが、「荷物代1個2ユーロよこせ。」と言って来た。アフリカかここは!
ただでさえ、ストで余計な時間と出費がかさんでいらいらしているのに、さらにイラッとします。

ドライバーの事は完全に無視して、メーターの料金を渡して駅まで走ります。
 

しかし、僕たちの努力も虚しく、駅に着いた時には彼女の列車の時刻は過ぎてしまっていました…。

「ここまでどうもありがとう。とりあえず駅のカウンターで聞いてみるわ…。」
しょんぼりした彼女はお礼を言って去っていきました。かわいそうすぎる…。
 

一緒に乗ってた女の子は電車に間に合わなかった。
ローマからバルセロナの国際列車なんて数万円はするはず。
でも多分お金は返ってこない。クレームを言おうにも、言う相手がいないから。

メトロが動いてたら10分のところ、二時間近くかかった。
こんなの時間に余裕を持って空港に向かった人ですら間に合わないレベル。

地元の人はストの予告をされているはずなので、被害に遭うのは旅行者ばかり。

イタリアは長い歴史もあるし芸術でも秀でている国。でもそれははるか昔の話。
今の低迷しているイタリアを目の当たりにした気分でした。
 

ライアンエアーでワルシャワへ。

鉄道駅からシャトルバスに乗って、無事にフライトの1時間前ぐらいに空港へ到着。
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チェックインカウンターで重さピッタリの荷物を預け、うわさのVISAチェックも済ませて搭乗ゲートへ。
無事、ライアンエアーの課金包囲網をくぐり抜ける事に成功しました。

荷物の重量を減らすために持っている服を着られるだけ着込んでいるので、みんな半袖の季節なのに、二人とも長袖長ズボンにスカーフまで付けてもこもこです。
(僕はこのときズボンを3枚重ねて履いていました。笑)
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そして、搭乗待ちの大行列に並んで機内へ。
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中に入ると狭い座席に、狭い荷物入れ。
座席の前には追加料金で購入できるフードやドリンクのシール。
そして機内のスピーカからはジュースがグラスに注がれる音が流れ、奥からは食事が加熱された香りが。
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くそぅ、お腹へってきた…。
さすがライアンエアーだ…。
 


 

そんな腹ぺこの僕たちを乗せた飛行機はローマからワルシャワへ。

フライト自体は何の問題もなく、乗ってからすぐにワルシャワの街が見えて来ました。
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空港についたら、バスに乗って街の中心まで向かいます。

ポーランドには僕たち二人の友達がたくさんいるので、今日はワルシャワにいる友達の家に泊めてもらう事になっています。

空港のWi-Fiで街の中心にある駅に行く時間を伝えたら、「分かった。すぐいく!」という返事が返ってきました。
 

そしてやってきたのは、こんな駅!
でかい!!これは旧共産圏だった時の名残だそうです。
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バスから降りてキョロキョロしていると、「Hi! Daisuke!!」と後ろから声をかけられました。

振り返ったら、懐かしのDoraとMichelがいました!
(二人については次の記事で詳しく紹介します。)
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「ワルシャワにようこそ!さあ、家に行こうか。」

そう言って、トラムに乗って家まで案内してくれました。
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そして、家に着いたら「お腹空いたでしょ。」と言ってご飯を出してくれました。

もう日付が変わる時間だったけど、二人とも本気でお腹が減っていたので、
”うん!めちゃくちゃ空いてる!笑” と言って、ガツガツ食べました。
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そんな感じでやってきたポーランド。

これから懐かしの友人たちとの再会ラッシュが始まります!!

つづく



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