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13~14/APR/2015 in Chinguetti

砂の上で目覚めた朝。
なんだから近くでごそごそする音が聞こえる。

目を開けるとそこには白い空。
辺りはまだ薄暗い。

音をした方に顔を向けてみると、なんとそこにはシマとシロがいました。いつのまに!
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よく見たらオアシスの水場にラクダたちが水を飲みに集まっていました。
きっとシディがそこからシマとシロを連れてきたんだ。
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起き上がって足を伸ばしてみる。
砂がひんやりしていて気持ちいい。
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街で買っておいたパンを朝ご飯に食べます。
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シディがいつものように激甘のシャイを入れてくれました。
朝の冷たい空気にあったかいシャイが沁みる。
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私たちがご飯を食べている横で、シディが荷物をシマとシロの背中に積み始めました。
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水場で水を飲んでから出発です!
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今日もよろしくね。
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今日も出発!ラクダのキャラバン。

オアシスを出発した私たち3人とラクダ2頭のキャラバンは、一面に広がる砂丘をゆっくりゆっくり進みます。
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どこまでも続く砂漠を。ゆっくりゆっくり。

前を歩くシマとシロ。

彼らが踏みしめた足跡の上に乗るようにすると、心なしか歩きやすい。

二匹の足をじっと見ていると、前足で踏んだところを後ろ足で踏んでる。
きっと、そっちの方が砂が沈みにくくて歩きやすいんだ。

ラクダの足の裏はぺったんこで大きい。
砂漠を歩けるように、ほんとにうまく出来てる。
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そしてオアシスを出発してから30分ぐらい歩くと、砂丘の向こう側に日が昇りました。
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日が昇ると気温が一気に高くなってきました。
暑い…。
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ん?

だいごろの背中に何か動いているような…。
 

!!!

ハエだ!!リュックにもターバンにもTシャツにもびっしり。
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”だいごろ!!背中がやばい事になってるで!!!”

”え?”

そう言ってだいごろが振り返ると、とまっていたハエが一斉に飛び回る。

”ハエがめっちゃたかってる!きもい!!”
 

”うわっ、なにこれ!!ていうかきっこにもめっちゃついてるで!!”

”あ、ほんまや!”笑
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私たちの何が美味しいんだろう。
よっぽど良いにおいがしてたんだろうな。笑

こんな砂漠の真ん中にまでいるハエの生命力ってすごい。
 

衝撃!街から街へ、砂漠を行き交う人々。

それから歩く事1時間半ぐらい。

だんだんラクダたちに着いていけなくなってきた。
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どんどんはなされていく。
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ついに限界がやってきた。
だいごろもきつそう。
 

ここで諦めて二人ともラクダたちに乗る事に。

今度はグズらずに乗せてくれた。
やっぱりシマの上から見る砂漠の景色は最高!
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静かな砂漠。

シディが歩きながら唄います。

「アッラーインラッラー、アッラーインラッラー…」
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アッラーっていうのはイスラム教の神様アッラーのことかなぁ。
同じ言葉を、音程を変えながらずっと唄っていました。

お祈りなのかもしれない。
 


 

しばらく進むとどこからともなく人が歩いてきました。
よく見ると手ぶら!水も持たずに砂漠の中を歩くなんて信じられない!
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その後も砂漠の中から現れる人たちと何度もすれ違います。
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シンゲッティの村からオアシスまでの距離は、彼らにとったらお散歩ぐらいなのかな?
 

木陰で休むラクダを連れた人にも出会いました。
でも、地元の人はラクダにはあまり乗らないみたい。
きっとこれぐらいの距離はラクダに乗るほどでもないんだろうな。
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アッラーインラッラー、アッラーインラッラー…

シディの唄を聞きながら一歩一歩、前に進むラクダたち。

ラクダから見える景色は少しずつ、ほんの少しずつ変わっていく。
 

そしてついにシンゲッティの町が見えてきた。

まだまだ遠いけど、少しずつ近づいていっているのが分かる。

ああ、もうすぐ楽しかったラクダの旅も終わっちゃうんだな。
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だんだんと近づいてくるシンゲッティの街はびっくりするぐらい大きく見える。

タクシーでこの街にたどり着いたときは、「何もない小さな町だなぁ」って思ったのに、今は大都会に見えるから不思議。笑
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かつてシンゲッティは砂漠から色んな人が集まる大都会だった。
メッカ巡礼の拠点でもあったし、たくさんの本が集まる場所でもあった。
何百年も前、この街に辿り着いた人たちはどんな気持ちだったんだろう?

私たちがニューヨークに行って心躍るような感じ?
いや、きっとそれよりももっともっと大きな感情だったはず。

水のある安全な場所に辿り着いた安堵と、これから手に入れる新しい知恵への期待と、メッカへと続く旅路への希望。いろんな気持ちが混ざってたんだと思う。

ぼんやりとそんな事を想像しているうちに、シマとシロは私たちを宿の前まで運んでくれていました。
 


 

これで一泊二日のラクダ旅も終了。
本当に楽しかったなぁ。

砂漠とオアシス以外に何もないところが最高だった。
例えば、私たち二人以外に他の観光客がいたら、シディが英語を流暢に話せたら、砂漠の静けさや孤立感をじっくり味わうことはできなかっただろうな。
 

荷物を降ろしてご機嫌のシマとシロ。
2日間どうもありがとう。
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街に帰ると体はへとへとだし喉はからっから。
シンゲッティに着いた日に知り合った、日本語がちょっぴり喋れるモーリタニア人がいる宿へいって休みます。

“Auberge ZARGA” という宿で、彼の名前はアブドゥ。
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アブドゥの作る料理はシンプルだけどスパイスがきいてて、しかも安いからお気に入り。
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アブドゥはモーリタニアの音楽を演奏しに日本に来た事があるそうで、日本語がすごく上手。
宿に遊びにいくと泊まってもないのにお茶をサービスしてくれたり、次の宿の予約やタクシーの手配をしてくれたり、とっても気が利くし優しい人でした。
 

最後に、シンゲッティからオアシスへ出かけるラクダ旅のツアー情報を!

●オアシスはシンゲッティの街から砂漠の中を12km歩いた所にあります。
砂漠自体は写真をみる限りではモロッコの方がきれいそうでした。
でも、モロッコは10人以上のツアー客で一緒に行ったり、ガイドが観光客慣れしすぎていて開口一番に「I love money!!」と言われてチップをねだられたり、そういうエピソードも聞きました。
静かに砂漠を味わいたいならモーリタニアがおすすめだと思います。

●お値段は1泊2日で12,500ウギア(約4,800円)。
私たちは “Caravanes” という宿で申し込んだけど、アブドゥの “Auberge ZARGA” で申し込んだらもっと安く行けたっぽい。。

暑さに負けて他のラクダツアーを探す気力も考える気力もなく申し込んでしまいました。
砂漠を歩いた2日間で嫌というほど思い知りましたが、暑さって怖いですね。笑



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